映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる映画 ◎
「カフェ・ソサエティ」「ノーエスケイプ」「追憶」「赤毛のアン」etc.

フリー・ファイヤー

Free Fire
1978年のボストン。銃密売取引のため、場末の倉庫に2組のギャングがやってくる。簡単な取引かと思われたが、チンピラ同士のいざこざから交渉がこじれ、口論の末、壮絶な銃撃戦が始まってしまう。クセ者ばかりの悪党たちは、全員が瀕死の傷を負い、罵声とうめき声が飛び交う発狂状態の中、銃を撃ちまくる。双方の思惑、仲間割れ、謎のスナイパーの出現…。最後まで生き残るのは一体誰なのか?!

武器取引の交渉が決裂し壮絶な銃撃戦となるバイオレンス映画「フリー・ファイヤー」。上映時間はわずか90分だが、映画の8割は銃撃戦という異色作だ。倉庫という密室空間の中で、2組のギャングが全員参加で延々と撃ちまくる。だが、雨あられの発砲で傷だらけになるのに、登場人物たちはなかなか死なないのだ。射撃の腕が悪いのか、はたまた銃の精度が低いのか、さっぱり致命傷を与えられない。足や肩、脇腹や太腿のようなハンパな部位に当たっては、痛みでうめきながら身体ごとズルズルとひきずって物陰に隠れるというトホホな状況なのだ。考えてみれば、西部劇の凄腕ガンマンや、訓練を積んだスナイパーじゃあるまいし、フツーのギャングたちが撃っても、こめかみや心臓に簡単に当たるはずがない。いつまでも生きているため会話も弾み(?)、そこには思わぬ本音や腹の探り合いがあって、次第にそれぞれの欲望が露わになる。死ねない、殺せないで、物語はウダウダしたカオス状態が続き、スピード感には欠けるのだが、その分、奇妙な緊張感があって先読みできない面白さも。70年代への偏愛、激しい暴力描写、クセモノ揃いのキャラ、とぼけたユーモアや無為な会話と、これはもう完全に初期のタランティーノ作品と同じテイストだ。俳優たちは皆好演だが、とりわけ、紅一点の女ギャングを演じるオスカー女優のブリー・ラーソンがいい。銃撃戦の激しさと、車の中から流れるジョン・デンバーのさわやかすぎるメロディーの対比には唸った。冒頭にベン・ウィートリー監督の注釈ともいえる字幕が入る。「CIAの資料を山ほど呼んだが、人は銃で撃たれても、かなりの時間、生きている」。人間はそう簡単には死なないのだ。ウン、これがこの怪作のテーマに違いない。
【70点】
(原題「FREE FIRE」)
(英・仏/ベン・ウィートリー監督/ブリー・ラーソン、アーミー・ハマー、キリアン・マーフィ、他)
(カオス度:★★★★★)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
フリー・ファイヤー|映画情報のぴあ映画生活

試写室だより 4月下旬

試写室だより大ヒット、ロケットスタートを切ってお祭り騒ぎ状態の「ワイルド・スピード ICE BREAK」。今までも、公道で大型金庫を引きずってみたり、飛行機からダイブしたりと、ありえないカーアクションで楽しませてくれましたが、今回はなんと潜水艦が登場!もう開いた口が塞がりません。これを上回らなきゃいけない次回作ではいったいどうなるの? 宇宙空間でカーアクションなんてこともあるかも(笑)。最初の「ワイスピ」はストリートレースを描いたB級臭プンプンの映画だったのに、まさかこれほどの大ヒットシリーズに成長しようとは…。毎回の豪華俳優追加で、もはやエクスペンダブルズ状態。次回作、いろんな意味で期待してます!

最近見た主な映画は以下。

「怪物はささやく」「夜に生きる」「パトリオット・デイ」
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」「22年目の告白」「昼顔」などなど。

GW(ゴールデンウィーク)、突入しました。ちょっとお天気が不安定なのが気になるけど、皆さん、楽しいお休みを過ごしてくださいね。シネマッシモも後半はちょっとだけGWモードで、更新をサボらせていただきます(笑)。改めて告知を出します〜♪


にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)

無限の住人

無限の住人 不死身の用心棒編 (講談社プラチナコミックス)
100人斬りの異名を持つ伝説の侍・万次は、罠にかけられて目の前で最愛の妹を殺される。自身も瀕死の重傷を負うが、謎の老婆によって永遠の命を与えられてしまう。死ぬことができず、無限の身体となった万次は、生きる意味を見失い、孤独で退屈な日々を送っていた。そんなある時、剣客集団・逸刀流の首領である天津影久に両親を殺された少女・凜から、仇討ちを遂げるため用心棒を依頼される。どこか妹に面影が似た凜を見て、彼女を守ろうと決心する万次。だが、万次と凛の前に、逸刀流の最強の暗殺者たちと、同じく天津を狙っていた幕府軍が、天津もろとも襲い掛かり、想像を絶する死闘が繰り広げられる…。

不死身の剣士・万次の壮絶な闘いを描くアクション時代劇「無限の住人」。原作は、沙村広明の同名人気コミックだ。万次は望んでもいないのに不死身となるが、不老不死で無為の時を過ごしたため剣術の腕は衰え気味。傷は再生するが、斬られれば痛みを感じ、血も流れる。体内の魔虫による治癒力を弱められれば、最強ではいられない。事実、万次は、何度も腕を切り落とされたり、ザックリと斬られたりと、不死身とはいえ、強いんだか弱いんだか微妙なキャラクターなのだ。心の奥底にある優しさゆえに、不死を終わらせることさえできない万次は、切ない男なのである。1対1の戦いでは刺客の個性が際立ち、敵側の中には心が通じあうものもいれば、同じ運命を共有する刺客もいる。だがクライマックスの300人を相手にする壮絶なバトルになると、もはや敵味方や善悪を超越した死闘となっていく。このカオスの趣や、宿場の密室的空間での活劇は同じ三池崇史監督の「十三人の刺客」を思い起こさせるものだ。ほぼ全編、殺陣が続くが、バラエティに富んだ武器や、キャラ毎のイメージカラーなどで映像的にもメリハリがあって飽きさせない。顔に傷を持ち片目だけの眼力で熱演する木村拓哉、可憐な杉咲花、初の悪役ながらどこかさわやかな福士蒼汰と、俳優たちは皆好演だ。とりわけ、少林寺拳法の心得があり、身体の柔軟性から美しくキレがあるアクションをみせる戸田恵梨香が素晴らしい。映画の中の不死身の戦士といえば、ハリウッドではその強さが全面に出る。一方、本作の主人公は、人を殺し続ける呪われた運命と愛するものを失う哀しみを知る心優しき刺客だ。生きるのにうんざりしていた万次が、誰かを守るという目的を持ったことで輝きだす。俳優・木村拓哉の本気が伝わるアクション活劇となった。
【70点】
(原題「無限の住人」)
(日本/三池崇史監督/木村拓哉、杉咲花、福士蒼汰、他)
(流血度:★★★★★)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
無限の住人|映画情報のぴあ映画生活

ワイルド・スピード ICE BREAK

ワイルド・スピード アイスブレイク
長い逃亡生活と最悪の敵との闘いを終えたドミニク・トレット(ドム)は、愛するレティや仲間たちと固い絆で結ばれた“ファミリー”を誰よりも大切に思っていた。そのドムが謎の女サイバーテロリスト・サイファーの側に寝返る。残されたレティたちは突然の裏切りにショックを受けながらもドム奪還を狙うが、犯罪のエキスパートにして史上最強のドライバーである彼にかなうものはいなかった。一方、ホブスはドムの裏切りによる任務失敗の責任をとって刑務所送りに。残された手段は、ファミリー最大の敵だったデッカート・ショウと手を組むことだったが…。

大人気カーアクションシリーズの第8弾「ワイルド・スピード ICE BREAK」。ポール・ウォーカーの突然の事故死という悲劇を乗り越えた前作は見事な出来だったが、本作の暴れっぷりはさらに上を行く。ドムの裏切りというまさかの事態には、もちろん深い理由があるのだが、仲間たちはドムをとことん信じて彼を取り戻すために奮闘しつつ、シャーリーズ・セロン演じる天才ハッカーが仕掛ける最凶のテロに立ち向かうというのが大筋だ。ワイ・スピらしい、あきれるほどブッ飛んだカーアクションが次々に登場する。キューバの公道での炎のカーレースに始まり、NYでは無人の車が大挙して暴走し高層ビルから車の“雨”が降る。クライマックスは、氷上で潜水艦や装甲車とのカーチェイスなのだから、もう、笑うしかない…というより、素直に興奮するしかない。ストーリーなどもうでもよろしい!と思ってしまう怒涛の136分では、今回共闘するデッカート役のジェイソン・ステイサムが最も美味しい役どころだ。ロック様演じるホブスとのガチンコバトルも用意されているが、この二人、いがみ合いながらも心の底では互いを尊敬していて、いいコンビなのである。毎回のお約束で、豪華な新キャラが登場するが、今回はあの名女優が意外な役で登場。ワクワクさせてくれる。本作は新たなワイスピ3部作のはじまりとなる作品だ。常識を超えた圧巻のカーチェイス、全員主役級の個性豊かなキャラクター、何よりも大切なのは家族。この3つさえ覚えておけばワイスピは楽しめる。ド派手なお祭りムービーなので、ぜひ映画館の大スクリーンで堪能してほしい。
【70点】
(原題「THE FATE OF THE FURIOUS」)
(アメリカ/F・ゲイリー・グレイ監督/ヴィン・ディーゼル、ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム、他)
(ありえない度:★★★★★)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
ワイルド・スピード ICE BREAK|映画情報のぴあ映画生活

帝一の國

「帝一の國」オリジナルサウンドトラック
国内屈指の名門校・海帝高校に首席で入学した新1年生の赤場帝一は、将来、総理大臣になって自分の国を作るという野望を抱いていた。その夢を叶えるため、政財界に強いコネ持ちを、将来の入閣が確約されている生徒会長の座を目指すことに。2年後の生徒会長選挙を見据え、誰よりも早く動き出した帝一だったが、彼の前には800人の超エリート高校生たちというライバルがいた。やがて帝一は、想像を絶する罠と試練が待つ、壮絶な派閥闘争に巻き込まれていく…。

名門高校の生徒会長の座を巡る激しいバトルを描く学園闘争コメディ「帝一の國」。原作は古屋兎丸の大人気同名コミックだ。菅田将暉演じる主人公・帝一が野心の男なら、ライバルキャラたちは、策略、正義、支配、戦術と、それぞれの役割が分かりやすく描き分けられていて、戯画的演出とギャグのつるべうちで笑わせる。時代が昭和という設定なので、どこか浮世離れした雰囲気や、テクノロジーに頼らない戦略が、物語にフィットしているのだ。親の代からの因縁や腐れ縁、誤解に策略が交錯し、生徒会長選挙は余談を許さない。1年生の帝一は、まずは次期生徒会長になる2年生を見極めてその派閥に入るが、そこで、姑息なライバルに罠をしかけられたことで大ピンチに。そんな中、状況を一気にひっくりかえす奇策“マイムマイム事変”には大爆笑した。生徒会長になるためには、どんな汚いことも辞さないと心に決めている帝一が自分の国を作りたい本当の理由は、意外にもセンチメンタルなもの。原作に登場する、帝一の恋人の美美子を巡る恋愛バトルはバッサリと割愛されてしまったので、物語は、イケメン男子たちの学園闘争に絞られた印象だ。恋愛より野心と友情。負けるのではなく勝たせてやる懐の深さに、ピアノ曲・マリオネット(操り人形)のメロディーが不敵に響いた。
【65点】
(原題「帝一の國」)
(日本/永井聡監督/菅田将暉、野村周平、竹内涼真、他)
(カリカチュア度:★★★★★)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
帝一の國|映画情報のぴあ映画生活

パージ:大統領令

The Purge: Election Year (Blu-ray + DVD + Digital HD)
年に1度、12時間だけ全ての犯罪が合法化される法律“パージ”。貧困層を排除しようするパージに反対する上院議員ローンと、犯罪率を低下させたパージを擁護する極右政権NFFAが、国内を分裂させていた。パージの是非を問う大統領選が進行中に、運命を左右する新たなパージがスタートする。NFFAから命を狙われるローン上院議員と彼女の護衛を務めるレオは武装集団に襲われる。はたして彼らは悪夢の12時間を生き延びることができるのか…?!

年に1度だけどんな犯罪も許可されるという歪んだ制度が存在する社会を描く人気シリーズの第3弾「パージ:大統領令」。第1作目のイーサン・ホークが早々と降板したせいか、第2作「パージ:アナーキー」ではトーンダウンした感があったが、この第3弾は、幸か不幸か、苛烈な大統領選挙やトランプ政権誕生といったアメリカの現実を反映してしまい、シリーズ最高の問題作になってしまった。非現実的な設定が持ち味だったこのシリーズが、あまりにリアルに傾いたのは、皮肉な話である。狂気の法律パージは、表向きは、国民のガス抜きのためのもの。犯罪は確かに激減したが、真の目的は、富裕層による、貧困層や弱者という経済的負担の排除と、差別主義的な人口抑制なのだ。パージを利用して、政敵を亡き者にしようと企むNFFA。ローン側には内部に裏切者もいる。ついにパージの火ぶたが切って落とされ、そこからは怒涛のサバイバルが始まるという展開だ。パージの裏側で、富裕層や保守系政治家、教会や保険業界、そしてマスコミの思惑がからみ、事態はカオス状態に。パージ反対派のローグ上院議員はヒラリー・クリントンを意識しているのは明らかだが、彼女を守るシークレット・サービス役で警官レオが登場するのが、シリーズを見てきたものとしては嬉しいところだ。トンデモない設定ながら、スマッシュ・ヒットを記録し第3作まで作られたのは、こんな法律があるのも悪くないと、心の奥底で共鳴している人がいるからだろうか。そう思うと背筋が凍る。ともあれ痛烈すぎる政治的メッセージが込められたサバイバル・スリラーとなった。
【65点】
(原題「THE PURGE: ELECTION YEAR」)
(アメリカ/ジェームズ・デモナコ監督/フランク・グリロ、エリザベス・ミッチェル、ミケルティ・ウィリアムソン、他)
(無法地帯度:★★★★★)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
パージ:大統領令|映画情報のぴあ映画生活

シチリアの恋



中国・上海の設計デザイン事務所に勤める韓国人男性ジュンホと中国人女性シャオヨウは、大学時代に出会い同じ事務所に就職したことをきっかけに一緒に暮らし始める。結婚の約束までしていた2人だが、ある日、ジュンホが突如イタリアへオペラ留学すると言って、シャオヨウに別れを告げる。あまりに突然で一方的な別れにシャオヨウは、彼への思いが断ち切れず仕事も手につかない。連絡が途絶えてから3ヶ月後、イタリアでジュンホが事故で亡くなったとの悲報が届く。悲しみと驚きで気持ちの整理がつかず自暴自棄になったシャオヨウだが、そこには彼女が知らない、あまりにも切ない秘密があった…。

可憐な女性と恋に落ちた青年が、生涯をかけて彼女を守ろうとする純愛ラブストーリー「シチリアの恋」。「王の男」で人気を博したイ・ジュンギの久しぶりの主演作だ。物語には、大きな秘密が隠されていて、前半は女性(シャオヨウ)の視点から、後半は男性(ジュンホ)の視点から描かれる。前半は、こちらか気恥ずかしくなるような恋愛描写が続くが、シャオヨウは、ジュンホがひとめぼれするのも無理ない、可憐な女性。気は強いが、そのはかなげなたたずまいを見て、彼女を一生守りたいと決心してしまうのだ。シャオヨウを演じるチョウ・ドンユイのとろんとしたまなざしとぽっちゃりした口元はまさに癒し系女優で、くるくると変わる豊かな表情も魅力的である。一方、イ・ジュンギ演じるジュンホには、ある大きな秘密が。詳細は映画を見て確かめてもらうとして、葬儀の理由やシャオヨウを見守る謎の人物の優しいまなざしなどは、非現実的で、いくらなんでもストーリー的に無理がある。さらに、悲しみの極致とはいえ、シャオヨウの態度も分別ある大人のものとは言い難く、共感できない。そんな雑な展開を強引にひっぱるのは、ロマンチックで一途な愛と犠牲の精神だ。そこにリアリティはなくても、美男美女のカップルが演じる、愛する人の幸せを心から願う切ない想いに、思わず涙…というわけである。それにしてもこの邦題、あまりにもピントがずれているのでは? 確かにジュンホは姉夫婦が住むシチリアに行くし、その風景は美しいが、英語原題をそのまま和訳する方がフィットするように思う。イ・ジュンギは本作で、ダンスや歌声も披露。ファンは必見だ。
【50点】
(原題「NEVER SAID GOODBYE」)
(中国/リン・ユゥシェン監督/イ・ジュンギ、チョウ・ドンユイ、イーサン・ルアン、他)
(一途度:★★★★☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
シチリアの恋|映画情報のぴあ映画生活

イップ・マン 継承

Ip Man 3 [Blu-ray] [Import]
1950年代の香港。武術家のイップ・マンは、妻や息子と共に静かな毎日を送っていた。だが、裏社会を牛耳る外国人の不動産王フランクの暴挙から街を守るために、ついに立ち上がることに。さらに、車引きのシングルファーザーで武術の使い手チョンから、武術“詠春拳”の正統をめぐる戦いを挑まれる。そんな時、長年自分を支えてくれた最愛の妻ウィンシンが病に倒れてしまう…。

ブルース・リーの唯一の師匠として知られる武術家イップ・マンを主人公にした人気アクションシリーズの第3弾「イップ・マン 継承」。冒頭に青年ブルース・リーが登場し、その後は、街を守るために悪徳不動産王と闘い、イップに対抗意識を燃やす同じ詠春拳の使い手の挑戦を受け、さらに重い病に倒れた愛する妻を支えるという見所3段構えで描く本作は、盛り沢山の内容ながら、ドニー・イェンの存在感のおかげで飽きることはない。ドニー自身が本物の武術家なので、強く美しいアクションはスクリーン映えするものだが、今やハリウッド大作でもひっぱりだこの売れっ子俳優になった彼は、今回は夫婦愛のドラマでもいい味を出している。何しろ本作では、ロマンティックな社交ダンスまで披露してくれるのだ。だがやっぱりこのシリーズはアクションあってこそ。元ボクシング世界王者のマイク・タイソンとの“3分間の死闘”の密度もすごいが、実はムエタイを操るタイ人刺客とのエレベーターを降りる間の異種格闘のバトルの緊迫感がすさまじい。そして敵なのか味方なのか分かりづらいのが玉にキズなチョンとの詠春拳VS詠春拳の戦いは、もはや名人芸で、ほれぼれしてしまった。ちなみに、清朝後期に生まれた詠春拳は、もともと女性の護身術として誕生したそう。街を守るための勧善懲悪の分かりやすい戦いから、詠春拳の誇りを賭けた複雑なせめぎあいまで。“イップ・マン”シリーズは、いつの時代も、愛するものを守るために戦う男の物語なのだ。
【65点】
(原題「IP MAN 3/葉問3」)
(中国・香港/ウィルソン・イップ監督/ドニー・イェン、マックス・チャン、リン・ホン、他)
(愛妻家度:★★★★★)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
イップ・マン 継承|映画情報のぴあ映画生活

3月のライオン 後編

映画『3月のライオン』オリジナルサウンドトラック
プロ棋士の桐山零が、川本家の3姉妹と出会い、家族同然に食卓を囲むようになって1年。零は、初めて感じる家庭のぬくもりに安らぎを感じる一方で、獅子王戦という厳しい戦いに挑もうとしていた。父親代わりの幸田は息子の暴力が原因でケガをし緊急入院、幸田の長女・香子はプロ棋士・後藤との不倫の恋を持て余すなど、幸田家は崩壊寸前。零の周囲の棋士たちにも、病や重圧など、さまざまな問題が降りかかる。川本家でも、3姉妹を捨てた父親が突然舞い戻り、とんでもない要求を突きつける。人を愛することを知った零は、強くなることで大切な人々を守ろうと決心するが…。

孤独な青年プロ棋士の成長と闘いを描いた、羽海野チカのベストセラー漫画を実写化した2部作の後編「3月のライオン 後編」。零が抱える孤独や闘うしかない運命と共に、零の周囲の人々の悩みや葛藤など、青春群像、人間ドラマとして充実した仕上がりとなった。後編では、はじめての安らぎを与えてくれた川本家の3姉妹を守りたいという、零の強い思いが全面に出ている。同時に、闘いしか知らなかった彼が、自分自身を見つめ直し、ライバルや先輩棋士たちと、初めて自分から深く関わっていく。羽海野チカの原作の持つ魅力はもちろんのこと、アクション映画を得意とする大友啓史監督のキレの良い演出が、青年棋士の心の成長という静かなドラマを、激しい戦いのドラマへと昇華させてくれた。零が学ぶことは、たとえ負けたとしても努力し続ける意味。そして強さの本質だ。主人公を演じる神木隆之介がラストシーンに見せる“背中の演技”には、毅然とした決意が感じられ、感動的である。ただ、川本家3姉妹だけは、考えた末に決めた“次の一手”で、困難な人生にひとつの答えを出したが、登場人物それぞれが抱える問題のほとんどが未解決。映画は、闘いの前編、愛の後編という位置付けだが、2部作後編は完結ではなく、新たな始まりへのスタートラインという印象が残る。桐山零のその後を見てみたくなった。
【70点】
(原題「3月のライオン 後編」)
(日本/大友啓史監督/神木隆之介、佐々木蔵之介、有村架純、他)
(成長度:★★★★☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
3月のライオン 後編|映画情報のぴあ映画生活

バーニング・オーシャン

Deepwater Horizon [Blu-ray + DVD + Digital HD]
メキシコ湾沖80キロに位置する海底油田施設・ディープウォーター・ホライゾン。石油会社が、スケジュールの遅れを理由に掘削再開を迫ったことから工事が強行され、天然ガスへの引火と大爆発による大事故が発生する。作業員126名がいるディープウォーター・ホライゾンはたちまち炎に包まれた。チーフ技師のマイクは、一人でも多くの作業員の命を救い、被害拡大を食い止めながら、必死で脱出方法を探るが…。

2010年4月に起こったメキシコ湾原油流出事故を描いた実録ディザスター・ムービー「バーニング・オーシャン」。巨大な海底油田施設・ディープウォーター・ホライゾンで発生した引火・爆発の大事故は、世界最大級の人災と呼ばれ、多数の死者・負傷者を出したこと、周辺の自然環境や住民の生活に甚大な被害を与えたことで知られる。主人公を熱演するマーク・ウォールバーグは、ピーター・バーグ監督とは、ネイビーシールズの兵士がタリバンから追い詰められるサバイバル・アクション「ローン・サバイバー」で組んでいるし、公開待機中のボストンマラソン爆弾テロ事件を扱った実録もの「パトリオット・デイ」でもタッグを組んでいて、このコンビは、実話の社会派アクションがトレードマークになりつつある。本作で描かれた事故は、営利優先の石油会社の幹部が、工事の遅れを取り戻すため、安全テストを省略して工事の強行稼働を迫ったことが発端。巨大な石油掘削施設での、泥水噴射、原油逆流、ガス引火、大爆発と、次々に起こる大災害の恐怖を臨場感たっぷりに描いている。ただ、ディープウォーター・ホライゾンを忠実に再現した巨大セットや、決死の脱出劇は確かに迫力たっぷりで見応えがあるが、石油掘削現場という一般人がほとんど知らない場所での災害のために、どうしても説明パートが多く、ディザスター・ムービーとしての訴求力が削がれたことは否めない。映画は、事実を追うのに精一杯で、人間の内面に迫るドラマとしての魅力には欠けてしまった。それでも、この大事故の原因が、安全より利益を優先させた結果の大惨事だったことを思うとき、遠い場所で起こった過去の出来事というだけでは片づけられない危機感が浮かび上がってくる。実際に事故に遭った人々が写真で登場し、彼らのその後を紹介するエンドロールが、強く印象に残る。
【65点】
(原題「DEEPWATER HORIZON」)
(アメリカ/ピーター・バーグ監督/マーク・ウォールバーグ、カート・ラッセル、ケイト・ハドソン、他)
(スペクタクル度:★★★★★)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
バーニング・オーシャン|映画情報のぴあ映画生活
シネマッシモにようこそ
◇ シネマッシモについて ◇

このブログが気に入ったら、ポチッとクリックお願いします♪
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

映画レビュー用BRバナー
インフォメーション


映画ライター渡まち子が運営するセカンド・ブログ「映画の中に猫がいる」もよろしく!【猫目線】で語る映画評で、のんびり、まったり運営中です(笑)。 猫好きの方、映画好きの方、ぜひ遊びにきてください。相互リンクも募集中!
こちらからどうぞ!
おすすめ情報
作品検索はこちら
Google
WWW を検索
このブログ内を検索
トラックバック(承認済)
午後8時の訪問者 (映画的・絵画的・音楽的)
午後8時の訪問者
コメント(承認済)
映画レビュー(長文)索引

    
    
    
    
    
    
    
  
    

A−Z
0−9
カテゴリ
お仕事受注
映画評やコラムの執筆、講演など、映画に関する仕事を承ります。連絡はメールでお気軽にどうぞ。

 メールはこちらから↓
cinemassimo555★jcom.home.ne.jp
(★を@に変更して下さい)

執筆やラジオ出演など、メールと電話で対応可能な場合は、全国から仕事を受注していますので、まずはお問合せください。
プロフィール
プロフィール more
◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
震災には負けない!
リンクシェア・ジャパン 東北地方太平洋沖地震 義援金プロジェクト

犬・猫の総合情報サイト『PEPPY(ペピイ)』

icon icon
おすすめ情報
おすすめ情報

twitterやってます!
おすすめ情報

楽天市場
おすすめ情報

Archives
相互リンクについて
相互リンクについて

  ↑ 必ずお読みください。
いいね!もよろしく♪
Facebookをご利用の皆さん、このブログが気に入ったら、ぜひ「いいね!」ボタンをポチッと押してください。 渡まち子の励みになります!
タグクラウド
  • ライブドアブログ