Switch (1991) スウィッチ(字幕)
◆プチレビュー◆
男時代の癖が抜けないE.バーキンの演技が見もの。入れ替わりもののコメディとして良くできている。

女性にさんざんひどい事をしてきたスティーブが、恋人達に殺される。あの世の入り口で神様に直談判し、戻りたいと訴えるスティーブ。生き返るために神様たちがスティーブに与えた課題は、彼に真実の愛を捧げる女性を探すこと。但し、スティーブは女になってこの世に戻されたから、さあ大変。果たして、女の「彼」を本当に愛する女性とは…?

この話、多少つじつまは合わなくても、とにかく楽しい。とりわけ、中身は男のセクシーな美女アマンダを演じるエレン・バーキンのにわか女ぶりが笑える。徹底した男性優位主義者のスティーブが、この世に戻って、自分を殺した恋人のマーゴからいろいろ「女のやり方」を教えてもらうものの、とにかく難しい。自分の身体を眺めながら「ナカナカだな」とニンマリしつつも、ハイヒールでよろよろし、下着のボディスーツの脱ぎ方も判らない。商談ではパンツ丸出しで膝を組み、レズの女性からせまられて失神し、自分に色目を使う通行人をはりたおす。中身は男のアマンダが、通りがかったナイスバディの美女をみて、男性時代の親友のサムに思わずつぶやく。「見ろよ、あのオッパイ。一発ヤリたいと思わないか?」このセリフに心では頷きながら、あきれるサム。「それが、女のセリフか?!」おまけにサムとは、うっかり一夜を共にしてしまう始末。

コメディの世界では、中身が入れ替わるストーリーは結構あって、楽しいものが多く、私は密かに「入れ替わりモノ」と呼んでいる。ここでこのテの映画の特徴を、5W1H風にまとめてみよう。

まず、いつ。これは、ある日突然と相場は決まってる。次に、どこで。こちらはたいてい、大都会。そりゃ、田舎でこんなことが起こっちゃパニックだ。街中ならめだたないし、少々突飛なことが起こっても誰も驚かない。では、誰が。この荒業ができる人物といえば、力量からいって、神サマか悪魔しかいない。魔法使いもOKか。お次は誰に。映画の主人公に決まっている。最後は、何をするか。これにはさまざまなバリエーションが用意されていて、子供が大人になったり、息子とパパが入れ替わったり、犬が人間になったりして、笑わせてくれる。最近では、女性の声が聞こえるようになるという変り種もあった。

では、なぜこの「スウィッチ」がおもしろいかというと、多くの映画ではうやむやにされていることが、この作品では非常にはっきりしてるのだ。つまり、どうしてこーゆーことになったのか?男が女になってしまう事には、女を弄びバカにしてきたスティーブに下された罰という明白な理由がちゃーんとある。おまけに女性から愛されなければ元に戻れないという規則もあり、さらには、女にされてしまうというペナルティ付き。

「スウィッチ」には実に上手いオチもある。女のアマンダを心から愛する女性もきっちりと現れる。もちろん同性愛者じゃない。男性の心理も女性の気持ちも分かるようになったスティーブは、立派な天国の住民になれるのは間違いなし。あぁ、よかった。これで神様たちもご満悦。めでたし、めでたしのハッピーエンドはコメディのお約束なのだ。

□1991年 アメリカ映画 原題「Switch」
□監督:ブレイク・エドワーズ
□出演:エレン・バーキン、他

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