BLOW DRY シャンプー台のむこうに [DVD]BLOW DRY シャンプー台のむこうに [DVD]
◆プチレビュー◆
イギリスの田舎っぽさがグッド。ジョシュのひょうひょうとした持ち味が生きた作品。

かつて美容師選手権で2度優勝を果たした父フィルと理髪店を営むブライアン。父子を捨てて駆け落ちした母親とは同じ街に住んでいるが10年以上絶縁状態だった。一流美容師になるために選手権に出場したいブライアンのもとに、母シェリーがやってきて家族での出場をもちかけるが…。

話自体は先が読めるし、ご都合主義のところもあるけれど、なぜか全然気にならない。いろんな要素をほどよく配したバランスの良さがいいのか、上手にまとまっている。田舎町に似合わないド派手なヘアコンテストのパフォーマンスで笑わせるかと思えば、ガンを宣告された母親をとりまく家族のそれぞれのわだかまりを描いて涙を誘う。笑いと涙、家族愛、そして音楽とステージ。「フル・モンティ」でオスカー候補になったS.ボーフォイの脚本だけあって、しっかりツボを抑えていた。

“女”とかけおちした妻に逃げられた、寡黙で頑固な父親フィルを好演するアラン・リックマン。本当の主役は彼だ。複雑な思いで別れた妻との再会を果たすことになる。そのときのセリフがいい。「せめて男と逃げるべきだった…」「男はあなたで十分なのよ。」泣かせるではないか!そしてこのフィルが伝説のハサミ師として蘇るコンテストの最終日。もっと誇張されたフィルのハサミさばきの妙技が見たかった。

忘れちゃならないのは市長を演じるウォーレン・クラークの可笑しさ。田舎で初めて開催される全英美容師大会に、最初はオドオドしていたものの、大会の盛り上がりとともにノリノリでハジける姿が爆笑もの。最後には歌も披露してくれるサービスもあり、思わず拍手だ。

美容師としてのプライドと家族の絆を取り戻す個性的な人々が織り成す人間模様。ヘアコンテストを通して絆を取り戻していく、ちょっと風変わりな家族の再生の物語は、小品だが味がある。見終わったあと心が温かくなるのがうれしい。

□2000年 イギリス映画 原題「Blow Dry」
□監督:パディ・ブレスナック
□出演:ジョシュ・ハートネット、レイチェル・リー・クック、アラン・リックマン、他

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