ブルークラッシュ [DVD]ブルークラッシュ [DVD]
◆プチレビュー◆
かつてはサーフィン映画といえば「ビッグ・ウェンズデー」だったが、遂に女の子バージョンの誕生だ!最近のアクション映画でサーフィンがしばしば取り入れられているのことにも注目。

サーファー達の聖地ハワイ・オアフ島ノース・ショア。ホテルでバイトをしながらサーフィン漬けの毎日を送るアン・マリーは、子供の頃から天才サーファーと言われながら、かつての事故がトラウマとなり、思い切りのいいライディングが出来なくなってしまっている。親友たちの励ましでサーフィン大会の最高峰“パイプ・ライン・マスターズ”に出場し、10メートル以上の高波に挑む決意をするのだが…。

夏にふさわしい爽やか映画がやってきた。出演俳優たちが比較的無名なのは、この映画は波とサーフィンそのものが主役だから。また、ロコガールたちのリアルな生活もきちんと描かれていて、初めて本格的に女性サーファーを描いた作品といえる。

主人公のアン・マリーは毎日サーフィンに明け暮れているが、その日暮らしに近いホテルの客室係のバイト生活から抜け出すためにも、プロのサーファーを目指している女の子。実力はあるのだが、昔の事故がいつも頭をよぎってしまう。反抗期の妹に手を焼いたり、偶然にサーフィンのコーチをすることになったアメフト選手に恋して華やかなデートを経験したりで迷いも多く、サーフィンへの情熱が時には薄れがちだ。

スポ根映画にしては、根性の部分がチョイと足りないが、そういうときに助けてくれるのが友達だ。アン・マリーの実力を信じて疑わない親友たちの必死の励ましで大会出場までこぎつける。ヒロインの親友エデンを演じるのはM.ロドリゲス。見た目だけ見ると、三白眼の彼女の方が実力も根性もありそうなのだが、ケイト・ボスワースも悪くない。実際、撮影前には何週間も練習を積んで現場に現れ、肉体的にも精神的にもガッツのあるところをみせた根性の持ち主なのだ。

ストーリーは青春スポーツ映画の定番通りで、やや甘い。しかし、気合の入った水中撮影は、CGや水槽での映像はいっさいなしのホンモノだ。プロの女性サーファーがスタントを務め、何人かは自身の役ですばらしいライディングを披露。それらを観るだけでも映画を鑑賞する価値がある。もちろん、アン・マリーが夢を叶えるため、自己に打ち勝つために、波に挑むシーンは抜群の快感だ。恐怖感すら覚える高波に乗りチューブのトンネルを抜けると、そこにはリアルで洒落た勝利が待っている。観客も彼女と共にサーフィンの疑似体験。気分はすっかり天才サーファーだ。

劇中では、太ったオヤジや、犬、よちよち歩きの子供までが楽しそうに波乗りをしている。今、世界中で流行っているスノーボードやスケートボードなどのエクストリーム・スポーツの全ての原点がサーフィン。見た目の派手さとは裏腹に、プロの世界では非常にタフで危険なスポーツであることも知っておこう。

画面から水しぶきが飛び出し、ハワイの風と潮の匂いがしそうなこの映画。スポーツ映画としての新味はないが、決してチャラチャラした軽い作品ではない。ド迫力と爽快感を存分に味わうためにも、ぜひ劇場の大画面でどうぞ。

□2002年 アメリカ映画  原題「BLUE CRUSH」
□監督:ジョン・ストックウェル
□出演:ケイト・ボスワース、ミシェル・ロドリゲス、マシュー・ディビス、他

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