ヴァン・ヘルシング [DVD]ヴァン・ヘルシング [DVD]
◆プチレビュー◆
地味ながら演技力のある英国美人女優ベッキンセール。だが、この人のハリウッドでの映画選びは大いに疑問。3人のドラキュラの花嫁のセクシー度は、歴代ドラキュラ映画では随一だ。

19世紀。ローマ法王庁の秘密組織に属するモンスター・ハンターのヴァン・ヘルシングは、ドラキュラ退治のためトランシルバニアへ。そこで、おぞましい怪物たちと戦い続ける一族のアナ王女と出会う。ヘルシングは彼女とともに熾烈な闘いに挑んでいくのだが…。

ユニヴァーサル映画の歴史を華麗に彩る有名モンスターたちが勢揃いする様は、さながら歌舞伎の顔見世興行を思わせる。吸血鬼、フランケンシュタイン、狼男。これに前菜感覚でジキルとハイドも加わってくる。モンスターたちを蘇らせ、さらにそれぞれに微妙なつながりを持たせたところが本作の新しさだ。もちろん最新のVFX技術をたっぷり駆使し、アクションシーンは盛り沢山である。

主人公の凄腕モンスター・ハンターであるヴァン・ヘルシングは、従来の老教授ではなく、若くセクシーな人物に設定。扱う武器も19世紀にもかかわらず、殆ど現代と同様の派手で破壊的なものだ。マカロニ・ウェスタン風のファッションに身を包んで大いに暴れまくる。演じるヒュー・ジャックマンは好演で、過去の記憶がなく自らの出自に秘密を持つ悩めるキャラは「Xメン」のウルヴァンリン役でも得意としたところだ。

ストーリー自体はいたって大味で、古き良き冒険活劇ものの痛快さに満ちている。肩肘はらずに楽しむ作品なのだ。残念なのは、アナ王女を演じるケイト・ベッキンセールにアクションのセンスが全く感じられないこと。圧倒的な身体能力で史上最強の美女であるはずが、ヘマばかりやっている。迫力があるのは異様に濃いアイメークだけでは、なんとも寂しい。明らかにミス・キャストだ。アナの兄役でバレエ界の貴公子のウィル・ケンプにも、さしたる見せ場が用意されてないのも惜しい。

しかし、全体を覆うダークなテイストを始め、美術の美しさは必見だ。特にドラキュラ伯爵が開く舞踏会のシーンは、シルク・ド・ソレイユの幻想的なパフォーマンスに思わず見惚れるはず。モンスター同士の微妙な繋がり、ヴァン・ヘルシングの秘密、さらなる大冒険…。描き残しは山ほどあれど、謎解きは次回作でのお楽しみというわけか。

□2004年 アメリカ映画 原題「VAN HELSING」
□監督:スティーブン・ソマーズ
□出演:ヒュー・ジャックマン、ケイト・ベッキンセール、デヴィッド・ウェンハム、他

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