Ray / レイ [DVD]Ray / レイ [DVD]
◆プチレビュー◆
子供の頃に見た美しい色彩の記憶のエピソードが印象的。レイの失明が後天的であったことは、彼の人生と音楽に対し大きく影響したと思う。

音楽の才能に恵まれたレイ・チャールズ。彼は盲目というハンディにもかかわらず、次々に新しいサウンドに挑戦。契約条件なども熟考してビジネス面でも成功を収めたが、一方で多くの愛人を作りヘロインに依存するなど負の部分も抱えていた…。

音楽界に燦然と輝く巨星レイ・チャールズの伝記映画は、生前のレイ本人が製作に深くかかわっていたことも含めて、前々から期待していた作品だ。様々なエピソードをまじえながら、レイの馴染み深いヒット曲を随所に織り込む。音楽映画として、極めてオーソドックスな作りである。新味はないが、その奇をてらわないスタイルがレイの音楽の素晴らしさそのものを浮き彫りにする結果となった。

なんといっても主演のジェイミー・フォックスのなりきり演技が凄い。身体を揺すり背中を反らせた独特の身振りで熱演。生前のレイに実際に対面して役作りに挑んだという。女に手がはやく、ドラッグ中毒というネガティブな面も多く描かれるが、フォックスの迫真の演技で説得力のあるものになった。幼い頃の弟の死によるトラウマに苦しめられる演技は、特に素晴らしい。

劇中でたっぷりと味わえる数々の大ヒット曲。曲が誕生するきっかけや様々なエピソードを知った上で聴くと、感動もひとしお。ゴスペルとR&B、ブルース、ジャズ、カントリーなど、使われる曲がバラエティに富んでいることも映画としてはプラスに働いた。特に名曲「我が心のジョージア」は、映画を観る前と後では感じ方も違ってくるはず。レイの人生と音楽の意味が、観客の心の中で溶け合うだろう。

残念なのはレイ・チャールズ本人が2004年に他界してしまったこと。この映画を彼自身は“見る”ことが出来ない。レイ本人のためにも私たち観客は彼の魂(ソウル)をしっかりと受け止めよう。

□2004年 アメリカ映画  原題「Ray」
□監督:テイラー・ハックフォード
□出演:ジェイミー・フォックス、ケリー・ワシントン、レジーナ・キング、他

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