ザ・リング2 完全版 DTSスペシャル・エディション [DVD]ザ・リング2 完全版 DTSスペシャル・エディション [DVD]
◆プチレビュー◆
全体的に何をするにも速過ぎるのが、日本人には違和感がある。井戸をよじ登るサマラの動きがあまりにも軽快で力強いので笑いが出そうで困った。

忌まわしい事件から逃れるように、レイチェルと息子のエイダンはオレゴン州の海辺の町アストリアにやってくる。しかし呪いは終わっていなかった。町で怪事件が発生し、少年が異様に顔をゆがめて死にいたった。奇妙な気配、まとわりつく水、隠された秘密。ビデオテープに込められたサマラの呪いから逃れることが出来るのか…。

自慢じゃないが、私は相当な怖がりである。ホラー映画はいつもビクビクもので、人目さえなければ、手で目を覆って指の間から見たいくらいなのだ。その臆病モンの私でさえも、この映画はまったく怖くない。これは相当に問題ありではなかろうか。母子愛の話と言えば聞こえはいいが、ホラー映画の気概はどこにも見られない。

今回は続編ながら米国オリジナル・ストーリーというのが売り。主人公の母子と呪いの元凶のサマラは同じだ。だが、映画を見たかぎり、物語を米国に持って行ったあげく続編を作る意味があったとは思えない。ビデオテープが破棄されたので今度は息子に取り付くという設定は、もはや「リング」とは別のものだ。日本独特の湿度や、恐怖がじわじわとくる時間感覚が全く消されてしまっていては、この物語の怖さの本質には迫れない。唯一のとりえは、本作の映像的な特徴である水の描写。バスタブから逆に吹き上げて部屋を満たす水は、CG技術もすばらしく、非常に美しかった。

「キャリー」で一世を風靡したシシー・スペイセクが、鍵を握る人物として登場するが、この無駄に豪華なキャストがなおさら作品の質の低さを強調し、寒々しいばかりだ。「リング」をはじめて見た時の怖さは今でも忘れない。日本版は非常に秀逸な映画だったが、この米国版の続編で、世界が認めるジャパニーズ・ホラーにケチがついたような後味の悪さが残ってしまった。

□2005年 アメリカ映画 原題「The Ring 2」
□監督:中田秀夫
□出演:ナオミ・ワッツ、デイビット・ドーフマン、シシー・スペイセク、他

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