マザー・テレサ デラックス版 [DVD]マザー・テレサ デラックス版 [DVD]
◆プチレビュー◆
マザー・テレサは20世紀の聖女と呼ばれるが、なかなかユーモラスなところもあったようだ。回想シーンでもいいから、ユーゴスラビアでの少女時代のエピソードが少しほしかった。

1946年、インドに住むマザー・テレサは、自分の居場所は修道院ではなく、カルカッタの街の貧しい人々の中にこそあると気付く。彼女は一人で街に出て、人々に救いの手を差し伸べた。マザーの決心は周囲を困惑させたが、4年後には新しい修道会「神の愛の宣教者会」を創立することになる…。

可憐なジュリエットとして永遠に記憶されるだろうオリビア・ハッセーが、特殊メイクの付け鼻をして、36歳から87歳までのマザー・テレサを熱演。マザーの貴い活動はノーベル平和賞受賞を含め、世界中に知られているが、この映画ではオリビアという適役を得て、マザーの人間的な面までも描き出すことに成功している。

何しろ、修道院を飛び出して、さらに今の活動ではダメ!と思うや、新しい修道会を作ってしまう女性だ。相当な意思の強さで、かなりの頑固者なのは間違いない。こうと決めたら周囲にイヤとは言わせず、ときには周りの人間も強引に巻き込んでいく。小柄な身体には秘められた強靭なパワーがあったのだ。オリビアはそんな彼女を、小気味よい行動派として軽快に演じている。

金銭を巡るスキャンダルや慈善活動と布教活動の誤認識など、マザーの活動に苦労は絶えなかった。だが彼女は、崇高な目標を持ったとびきりの“キャリア・ウーマン”だ。現実の厳しさを見つめながらも、決してヘコたれない姿には頭が下がる。宗教映画と決め付けず、一人の女性の波瀾万丈の記録として見ると胸に響く。

□2003年 イタリア・イギリス合作映画 原題「MOTHER TERESA」
□監督:ファブリッツィオ・コスタ
□出演:オリビア・ハッセー、セバスティアーノ・ソマ、ラウラ・モランテ、他

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