ブラザーズ・グリム [DVD]ブラザーズ・グリム [DVD]
◆プチレビュー◆
ファンタジーとは本来おぞましいものを内包するものなのだと納得。「赤ずきん」や「白雪姫」などのおなじみのお話がブラックに散りばめられているのがグッドだ。

19世紀、フランス占領下のドイツ。インチキ魔物退治のからくりを見抜かれたグリム兄弟は、代償として森で起きた少女失踪事件の調査を命じられる。イカサマの魔物で賞金を稼ぎ世間を欺いてきた彼らは、本物の怪奇現象に遭遇することになるが…。

何しろ「出来上がった」作品を見せてもらえるだけでも感激だ。テリー・ギリアム監督は「ロスト・イン・ラマンチャ」で映画作りの地獄を味わい、それでも懲りずに映画を作ってくれる。今回は、童話で有名なグリム兄弟が実はペテン師だったという、いかにも彼らしい設定の物語だ。

インチキで魔物を演出していた彼らが本物の「恐ろしいもの」に出会い狼狽するが、その怪現象がどれも素晴らしい。移動しながら人を襲う森の木、実の娘より自分の欲望に忠実な父親はいまは狼の姿。極めつけは500歳の鏡の女王。世界一の美女といっても過言ではないM.ベルッチが、美と醜を使いわけて怪演する様子は必見だ。

幼児期のトラウマから屈折したグリム兄弟は森の魔力に打ち勝つことが出来るのか?現実主義の兄役のマット・デイモンと夢見がちな弟役のヒース・レジャー。本来なら逆の配役が普通だが、あえてミス・キャストにするところがギリアム流。このダーク・ファンタジー、私は大いに楽しんだ。

□2005年 アメリカ映画 原題「The Brothers Grimm」
□監督:テリー・ギリアム
□出演:マット・デイモン、ヒース・レジャー、モニカ・ベルッチ、他

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