2006年12月13日

SAYURI1

SAYURI
◆プチレビュー◆

ニッポン勘違いムービーを最も楽しめるのは他ならぬ日本人だ。映画を見終わったら、とことんツッコミを入れて遊ぼう。ちなみに原作は10年以上かけて日本の歴史と花柳界を取材した本格的な小説とのこと。

貧しさゆえに置屋に売られた少女千代は、ある日、優しく声をかけてくれた紳士“会長”に恋をする。彼に会いたい気持ちだけを胸に、一流の芸者“さゆり”になった彼女は、再び会長と再会するが、彼女を待つのは過酷な運命と時代の荒波だった…。

この映画を見るときの心得はただひとつ。本当の日本を忘れてしまうことだ。そうすれば、最高にゴージャスでエキゾチックなハリウッド製エンタメ映画を満喫できる。どこか中国と混同した風景描写、箱庭のように美しい日本の花柳界、確信犯的に誤って描く時代考証。数々のおかしな描写を気力で乗り越えて、私はたっぷり楽しんだ。これはハリウッドが思い描く理想の日本の姿だと思っていい。

もっとも、主人公の人物描写がおそまつなのはいただけない。血のにじむ“努力型”でもなく、天賦の才の“天才型”でもないさゆり。たまに小じゃれた会話はするものの、伝説の芸者になるプロセスに説得力がないのが、映画としては致命的だ。彼女の武器は、チョイと可愛いルックスと、強運だけ。激動の半生を描く物語のヒロインとしては少々パンチ不足ではなかろうか。

さゆりのインパクトは乏しいが、その分、彼女をイビる初桃やさゆりを仕込む豆葉などは魅力的。中国映画界の華とも言えるベテラン女優陣はさすがの美しさだ。ご都合主義の展開や、とってつけたようなハッピーエンドには、もはや私は驚かない。この映画から受け取るべき本当のメッセージは、日本の映画界にハリウッド映画の主役をはれる女優がいないという情けない事実を知ることなのだ。猛省すべきである。

□2005年 アメリカ映画 原題「SAYURI」
監督:ロブ・マーシャル
□出演:チャン・ツィイー、渡辺謙、ミシェル・ヨー、役所広司、コン・リー、他

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cinemassimo at 23:01 │Comments(0)TrackBack(1)clip!映画レビュー2005 
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1. SAYURI  [ ☆彡映画鑑賞日記☆彡 ]   2008年04月26日 20:28
 絢爛 無垢 毅然  昨日予告しました通り、観てきましたぁ(〃'∇'〃)ゝエヘヘ  全体的な感想としては、良かったですねぇ。  基本的に観る前に批評系は読まずに観に行くんですが、チラっと聞こえてくる評判はイマイチ?ってよりもアラ探し系が多いみたいだったんだ....
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