ナイロビの蜂 [DVD]ナイロビの蜂 [DVD]
◆プチレビュー◆
欧米の国家や企業の腐敗など、アフリカという土地が持つ問題性が描かれ、硬派な映画の本領。レイチェル・ワイズはアカデミー助演女優賞を受賞。しかし、出番の少ない彼女の存在を際立たせたのは、レイフ・ファインズの演技力だ。

穏やかな外交官のジャスティンは、情熱的な女性テッサと恋に落ち結婚。アフリカに赴任するが、テッサは救援活動に熱心なあまり何者かに命を狙われて命を落とす。妻の死には製薬会社の陰謀がからんでいるようだった。独自に調査をはじめるジャスティンだったが…。

まずキャスティングが素晴らしい。善悪両方を演じられるレイフ・ファインズと、ハリウッド大作でもインディペンデント映画でも柔軟にその演技力と魅力を発揮するレイチェル・ワイズ。二人に共通するのは演技に品があることだ。

物語は、妻の死の真相を残された夫が探る形で進行する。生前は互いの違いを認めて距離をおいていた彼ら。だが、逝ってしまった妻テッサのことを知るほどにジャスティンは彼女に近づいていく。製薬会社がアフリカの貧しい人々を使って新薬の実験を行っていたこと、妻がそれを阻止しようとしていたこと、さらにテッサは全力でジャスティンを守ろうとしていたこと。全てがスリリングで感動的だ。そして最後にジャスティンがとる行動に気高さと強い愛情が感じられて忘れ難い余韻が残る。

フェルナンド・メイレレスはブラジル出身。雑多な人々がひしめくスラム街や乾いた台地の映像センスが独特でこれが映画の大きな魅力だ。原作は冒険小説を得意とするジョン・ル・カレ。国家の腐敗を描くため発禁本扱いだった小説の映画化を許可したケニア政府の、意外な懐の深さも付け加えたい。

□2005年 イギリス映画 原題「The Constant Gardener」
□監督:フェルナンド・メイレレス
□出演:レイフ・ファインズ、レイチェル・ワイズ、ピート・ポスルスウェイト、他

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