ダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]ダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]
◆プチレビュー◆
物語の秘密はあくまで仮説。キリスト教徒には大ひんしゅくかもしれないが、神も仏もない人間にはちょっぴり楽しく興味深い、怒涛の2時間30分だ。キャスティングは好みが分かれるだろう。

ルーブル美術館で謎めいた死体が発見される。ダ・ヴィンチの素描を模した形で息絶えた館長のソニエールが残した手がかりの中に、宗教象徴学の権威でハーバード大学教授ラングドンの名前が。そのため彼は容疑者として追われることになる。暗号解読官で館長の孫娘ソフィーと共に、謎を解こうとするラングドンだったが…。

スコセッシの「最後の誘惑」やパゾリーニの「リコッタ(「ロゴパグ」)」など、教会の怒りを買った映画は数多い。時には上映禁止の処置まで取られたが、今回は禁止するにはあまりに話題性がある。いまさら待ったをかけたとて、逆に宣伝効果になってしまうだけ。原作ファンも未読の人も、今年最も気になる映画のはずだ。

謎めいた暗号で解き明かされるのは、人を殺めてまでも守る聖杯の秘密。鍵を握るのはダ・ヴィンチの「最後の晩餐」だ。ここにイエスの重大な謎が秘められている。キリスト教の闇の歴史と宗教象徴学のうんちくが多く語られるが、映画の中での説明はさわりだけ。言葉での説明を省略した分、歴史の再現場面や具体的な映像を見せて情報を提供している。活字とは違う映像の視覚的なメリットを最大限に活かしていて評価したい。また、ルーブル美術館をはじめ、本物の歴史建造物が見事。映画のもうひとつの主役と言ってもいいくらいだ。

膨大な量の原作の内容を全て語るのはもともと無理な話。その分、映画は心理描写よりスピード感で勝負した。ロン・ハワードの作品で人間描写がほとんどないのはいかがなものか?とも思うが、何しろ、主人公たちは警察と秘密結社の両方に追われながら、謎を解かねばならないのだから、ひとつひとつの余韻にひたるヒマはない。評価が分かれるであろうこの作品。まずは映画を見て自分の目で確かめてほしい。ちなみに私は、賛否両論になることがおもしろい映画の条件だと思っている。

□2005年 アメリカ映画  原題「THE DA VINCI CODE」
□監督:ロン・ハワード
□出演:トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、ポール・ベタニー、他

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