マリー・アントワネット (通常版) [DVD]マリー・アントワネット (通常版) [DVD]
◆プチレビュー◆
ポップな音楽にキャンディーのようなパステルの色彩。まさにガーリー・ムービーの王道だ。10代の女の子のとらえどころのなさとコスプレの楽しさが良く出ている。 【65点】

オーストリアとフランスの同盟ともいえる政略結婚で、14歳のマリーはヴェルサイユ宮殿へ。孤独で窮屈な宮廷生活の中で、彼女は徐々に浪費に走る。ドレス、靴、スイーツ、そしてパーティにギャンブル。幼い王妃は享楽の生活を送り続ける。数年後、子どもが生まれてからは徐々に落ち着いていくが、彼らの背後にはフランス革命の影が迫っていた…。

日本では「ベルばら」でおなじみの、断頭台の露と消えた悲劇の王妃マリー・アントワネット。監督のソフィア・コッポラは、彼女を10代の悩める女の子として描ききった。重厚でシリアスな歴史映画を期待した人は、冒頭からド肝を抜かれるはず。歯切れのいいロックで始まり、シャーベットやマカロン色の洪水のような映像があふれ出る。さらに、本物のヴェルサイユ宮殿で贅沢に撮影された映像には、ただただ圧倒されるばかりだ。

映像的な充実感とはうらはらに、人間描写やドラマ性の深みはほとんどない。ヒロインは18世紀最大のセレブにしてファッション・リーダー。おしゃれに目がなく、時にはばかげたことを流行らせた少女なのだ。深い思考よりも感覚的なタイプだったに違いない。コケティッシュな魅力のキルスティン・ダンストの演技が、少女の頼りなさと無邪気さを表して、今までにないマリー像を作り出した。

贅と特権の象徴のヴェルサイユ。だが、マリーにとって、そこはさしずめハイ・スクールだ。ひとりぼっちはイヤ。ヘンな噂が立てば不安になる。何でもないことで笑い転げ、ショッピングに夢中。でも、何をやっても満たされない気持ちは、ティーン・エイジャー特有のもの。彼女の享楽と浪費が前向きに描かれることは今までなかったので、このアプローチはとても新鮮だ。これをプラスに感じることが出来るかどうかが、この映画の評価の分かれ目になろう。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)ガーリー度:★★★★★

□2006年 アメリカ映画 原題「MARIE ANTOINETTE」
□監督:ソフィア・コッポラ
□出演:キルスティン・ダンスト、ジェイソン・シュワルツ、ジュディ・デイヴィス、他

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