ドリームガールズ スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]ドリームガールズ スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
◆プチレビュー◆
物語は、ダイアナ・ロスが所属したシュープリームスをモデルにしているのは明らか。モータウンサウンド好きにはたまらなくシビれる映画。 【80点】

仲良しの友達同士で結成した女性コーラス・グループ、ドリー・メッツは、実力はあるのにコンテストでは落選続き。そんな彼女たちに目をつけた敏腕マネージャーがいた。人気歌手のバックコーラスとなり、続いてザ・ドリームスと改名してスターになるが、グループの実力派シンガーのエフィより、美貌のディーナを前面に出して時代の潮流に乗るマネージャーのやり方に、彼女たちの関係は次第にひずんでいく…。

60〜70年代のモータウンサウンド全盛期、情熱と実力だけでは成功しないショー・ビズの世界で夢を追った女性たちのストーリーだ。音楽業界の華やかな表舞台と、卑怯な裏事情を交互に見せながら、成功と挫折、そしてあざやかな再生を、ゴージャスな歌でつづる。物語はミュージカル形式のメリットを生かし、ひたすらアップ・テンポ。一曲歌えば、もう大スターという目まぐるしさなので、文字通り、目が離せない。登場人物が歌手という設定なので、物語と歌が自然に溶け合っている点は、唐突に歌いだすミュージカルが苦手な人にも比較的違和感なく受け入れられるだろう。

物語の軸は新人のジェニファー・ハドソン演じるエフィ。彼女の実力と自我がストーリーを転がしていく。ブラック・ミュージックが白人に安易に模倣され侵害されたり、同じ黒人同士でも、成功のためには卑劣な手段で襲いかかる仁義なき音楽業界。エフィが魂を込めて歌った「ワンナイト・オンリー」が、かつての恋人の手で握りつぶされるくだりなどは、とても胸が痛む。残酷なのは物語だけではない。ビヨンセをルックスだけの平凡な歌い手に設定し、エディ・マーフィーには時代に取り残されるスターを演じさせるなど、辛らつなキャスティングをやってのけたのは「シカゴ」の脚本家であるビル・コンドン監督だ。しかし、俳優たちは、堂々とした演技と見事な歌でこの挑戦を受けてたっている。

男優、女優ともに実力派揃いだが、やはり輝いているのは女性たち。男の野望や愛情よりも、女同士の友情が物語を熱くする。失ったものを取り戻す彼女たちの強さがまぶしかった。ブロードウェイという素地がある米国エンタテインメントは、本当に豊かである。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)ゴージャス度:★★★★★

□2006年 アメリカ映画 原題「DREAMGIRLS」
□監督:ビル・コンドン
□出演:ビヨンセ・ノウルズ、ジェイミー・フォックス、ジェニファー・ハドソン、他

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