ハッピー フィート [DVD]ハッピー フィート [DVD]
◆プチレビュー◆
歌い、踊るペンギンたちが住む極寒の南極で繰り広げられる熱いパフォーマンス。可愛い、楽しい、最高!だが、終盤の展開が雑すぎる。 【40点】

皇帝ペンギンにとって一番大切なのは、生涯の伴侶を見つけるための“心の歌”。だが、子ペンギンのマンブルは美声の両親と違い、ひどいオンチで歌うことができない。彼は得意のタップダンスで勝負するが、パタパタ足(ハッピーフィート)はペンギンの恥さらしと、コロニーを追放されてしまう…。

映像パフォーマンスの見事さは、文句ナシ。ずん胴型のペンギンはメリハリが付けにくいにも係わらず、細かい動きまで豊かに作り込まれていて、思わず見惚れる。水中や体毛の映像処理は、最高レベルのCG技術だろう。喜怒哀楽の表現に加えて、ちょっと懐かしめの選曲に乗った、エネルギッシュなダンスシーンに大興奮。歌い踊る時の腰の振り具合は涙もので、芸達者なペンギンたちに大笑いだ。特に数万匹で熱狂的に踊る様子は、インド映画の群舞を彷彿とさせ、南極の地に極楽浄土が舞い降りたかのよう。スクリーンを見ながら「次に生まれるときはペンギンになる!」と決心する自分がいた。

ビジュアルは申し分ないとして、問題はストーリーにある。超絶オンチのマンブルは、集団の和を乱すものとして仲間はずれにされた挙句、追放されるが、そこで新たな仲間と出逢うことに。さらに魚を激減させた環境破壊の原因を発見…とくるが、そのあとがビックリするほど雑なのだ。人間に捕らえられてからの展開は、ファンタジーから突如リアルへとイメージ・チェンジし、前半の笑いを一気にかき消してしまう。この後、いったいどうなるの?と不安になるが、一方で、この物語にどう決着を付ける気か?と期待もした。だが、お話はバタバタとご都合主義に終始し、結局、ワケの分からぬ大団円へと収束。マンブルや他のペンギンたちは、本当にこれで幸せなのか?!

人と違う我が子に対する親の思いや、集団を重んじる長老の責任感、異なる価値観を持つアデリーペンギンなど、ペンギン界でのストーリーに限ればなかなか深い内容だ。人間が登場したとたんに台無しになるこの映画、結局、南極大陸という神聖な場所に、人間みたいな生き物は不要ということだろう。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)エンタメ度:★★★★☆

□2006年 アメリカ映画 原題「HAPPYFEET」
□監督:ジョージ・ミラー
□出演:(声)イライジャ・ウッド、ニコール・キッドマン、ヒュー・ジャックマン、他

人気ブログランキング用バナー

←この記事が気に入ったら、ポチッとクリックしてもらえると嬉しいです\(^o^)/