ブラッド・ダイヤモンド [DVD]ブラッド・ダイヤモンド [DVD]
◆プチレビュー◆
紛争ダイヤをめぐる国際的なからくりがサスペンスフルに描かれる社会派ドラマ。ディカプリオが上手さを見せる。 【80点】

内戦が続く90年代のアフリカ・シエラレオネ共和国。反政府軍RUFによって強制的にダイヤモンド採掘場に連れてこられた漁師のソロモンは、そこで偶然に巨大なピンク・ダイヤモンドを発見する。息子を奪われたソロモン、密売人ダニー、女性ジャーナリストのマディーの3人は、それぞれの思惑でダイヤを追う旅に出ることに。やがて極限状態の中、彼らの内面に変化が現れる…。

ブラッド・ダイヤモンドとは、別名“紛争ダイヤモンド”の意味だ。アフリカで採掘されたその宝石は、反政府軍によって闇ルートを通り、欧米各国に渡った末、高値で取引される。その資金で反政府軍は武器を買うことになるが、欧米諸国は金になれば、政府側にも平気で武器を売る。ダイヤの輝きは美しいが人間によって紛争の資金源という醜いカットを施されるのだ。映画はこのからくりを巧みに見せながら、ダイヤによって、自由、家族、真実を求める3人を軸にして、テンポ良く展開する。

映画を使って社会問題を問いかけるのが目的なら、世界中で映画がヒットすればそれだけ効果は絶大になる。ならば、スターを使ってアクション満載、娯楽たっぷりに見せるのは、非常に賢い方法だ。その役割を担うのが、レオナルド・ディカプリオという大スター。どこかアイドルの香りが抜けないこの童顔俳優は、いつのまにか骨太の名演を見せる役者になっていた。彼が演じるのは、元傭兵にしてダイヤ密売人というダークなキャラだが、劇中で淡々と語る自身の過去は凄惨なもの。複雑で陰があり、それでも希望を求めてもがく男を、ディカプリオが熱演。“レオ様”はいつのまにかこんなに成長なさったのだ!

巨大なピンク・ダイヤの隠し場所へたどり着くまでの命がけの行程は、物語を引っ張る魅力に満ちている。ダイヤによって生じるさまざまな利権と、それに伴う綺麗事ではすまないかけひき。さらに、反政府軍によって洗脳された少年兵の問題も上手く織り込んだ。ピンク・ダイヤははたして3人に何をもたらすのか。ダニーとマディーの恋を成就させるには、あまりにも非人間的な状況だが、そんな中で、終盤、ソロモンがダニーに手を差し伸べる場面が感動的。娯楽作としても社会派ドラマとしても見る価値のある、したたかな1本だ。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)社会派度:★★★★☆

□2006年 アメリカ映画 原題「BLOOD DIAMOND」
□監督:エドワード・ズウィック
□出演:レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・コネリー、ジャイモン・フンスー、他

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