ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習(完全ノーカット版)髭&MANKINI水着付なりきりBOX (Amazon.co.jp仕様)
◆プチレビュー◆
バカバカしさと知性が奇妙に同居するトンデモナイ映画。ボラットの悪ノリと下ネタを楽しむ素地が私たち日本人にどこまであるだろうか?! 【55点】

カザフスタンのTVレポーター、ボラットは政府の命令で、母国の発展のためアメリカ文化を学ぶという目的でNYを訪れる。文化のギャップにとまどいながらも彼なりに奮闘するが、TVで偶然見た女優のパメラ・アンダーソンにひとめ惚れ。突如、仕事を放り出し彼女に会うためにLAを目指して旅に出た…。

“栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習”という、人を食った長い副題が付いているこの映画は、いわゆるフェイク・ドキュメンタリーだ。早い話がニセモノである。見る前にこのことを頭に叩き込んでおかないと、神経の細いデリケートな人は心臓が止まるかもしれない。いや、そもそもデリケートな人はこんな映画を見てはいけない。それほど強烈な毒素を含む珍作なのだ。下ネタ、人種差別、女性蔑視、汚物系ギャグなどが大挙して登場、空いた口がふさがるヒマがない。しかし困ったことに見所はある。

主演のサシャ・バロン・コーエンはユダヤ系のイギリス人だ。本国でのこの人の立ち位置は定かでないが、人種差別をネタにした人気コメディアンらしい。偽の記録映画と判っていても、ユダヤ追い祭りや、ジプシーを殺せ!発言、便器の水で顔を洗い、あげくに全裸(一応、ボカシ入り)のとっくみあいの大喧嘩を見ていると、思わず引いた。はたしてこれを笑っていいものか?いや、笑わねばならないのだ!なぜなら、ボラットの暴言・暴挙は、すべてアメリカ文化を痛烈に批判するためのアンチテーゼなのだから。

あまりに過激かつ品がない内容でお蔵入り寸前だったこの映画が、一転、めでたく日本でも公開されるようになった。この際なので、自分のコメディ・センスを試す意味でも挑戦してみてはいかがだろうか。好き嫌いは別として、この映画を笑い飛ばすことができたなら、貴方の政治意識とユーモアのバランスは正常だと思っていい。それにしても、コメディというのは最も高度なジャンルであることを改めて痛感させられた次第だ。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)下品度:★★★★★

□2006年 アメリカ映画 
□原題「BORAT: CULTURAL LEARNINGS OF AMERICA FOR MAKE BENEFIT GLORIOUS NATION OF KAZAKHSTAN」
□監督:ラリー・チャールズ
□出演:サシャ・バロン・コーエン、ケン・デヴィティアン、パメラ・アンダーソン、他

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