ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(1枚組)ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(1枚組)
◆プチレビュー◆
シリーズ第5弾のハリーは仲間との絆は強めるが、終止イジイジと葛藤していて活躍は少なめ。イメルダ・スタウントンが上手すぎて怖い。 【65点】

ホグワーツ魔法学校の5年生になったハリー。闇の帝王ヴォルデモートの復活を信じない魔法省との対立により学校全体に危機が迫る。ヴォルデモートに対抗すべく集まった“不死鳥の騎士団”と、ハリーの指導の元に結成された“ダンブルドア軍団”は、壮絶な戦いを迎えようとしていた…。

シリーズ第5作は、随分と大人びて暗くなった。前作でついに仲間が死に、悲劇へと加速したが、今回のハリー・ポッターは完全に“悩みモード”である。悪夢にうなされ、仲間のことも信じられず一人イジイジするハリー君。おまけに今回は、ハリーのあまりに過酷な運命が明らかになる。闇の帝王とハリーには恐ろしい絆があったのだ。そういう展開なので、必然的に内面の葛藤の比率が高く、爽快感は非常に低い。

映画が大人びた理由は他にもある。今までの悪役は見るからに“悪いヤツ”。見た目はワルでも実は善人というパターンはあったが、新キャラである、魔法省からのお目付け役アンブリッジ先生はちょっと違う。全身ピンクの服に身を包み、終始ニコやかで人当たりはいいが、中身はどっこい腹黒い。現実にもよくいるこのタイプ、世の中で最もつきあうのがやっかいな輩だ。さらに、かけがえのない愛するものを失う悲しみも。ハリーは重荷を背負いながら、大人として乗り越えていかねばならない。彼はもう子供ではいられないのだ。

戦いの興奮や魔法のワクワク度は低めだが、その代わりドキドキ感はハリーのキス・シーンで味わってもらいたい。これが一番の見所というのも寂しい気がするが、ただいま思春期まっさかりの主人公と、この物語そのものが、ターニングポイントにさしかかっているのだ。そんな中、老体に鞭打って目をみはる頑張りを見せるのがダンブルドア校長先生。訳あってハリーにつれない態度を取ったりするが、本当はちゃんと彼のことを見守っている。ヴォルデモートに勝つために、友情や愛の力をハリーに示唆するのも校長先生だ。内面重視の本作はややパンチ不足だが、物語的には“ため”の時期。ひと呼吸おいて次のステージでの爆発を期待したい。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)中だるみ度:★★★★☆

□2006年 アメリカ映画
□原題「HARRY POTTER AND THE ORDER OF PHOENIX」
□監督:デイビッド・イェーツ
□出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン

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