映画レビュー「最高の人生の見つけ方」
◆プチレビュー◆
名優二人の絶妙な掛け合いが最高。人生にはやりたい事とやらねばならない事がある。 【75点】
家族想いの自動車整備工カーターと独身の大金持ちで傲慢なエドワードは、病院で偶然相部屋になる。何から何まで正反対の二人だったが、共に余命6ヶ月と分かると意気投合。“バケット・リスト”を手に旅に出る…。
バケット・リスト(棺おけリスト)とは、死ぬ前にやっておきたいことを書き出したもの。若くて元気な頃は楽しい空想だが、老いて死を目前にしたらそれは本気で“やるべきこと”になる。カーターが作ったこのリストに同室のエドワードが勝手に項目を付け加えたことから、1枚の紙切れは動きだした。ちなみに、大富豪がなぜ豪華な個室ではなく相部屋なのかという謎の答えは、映画を見て確かめてほしい。その病室では、家族や親戚が次々に見舞いにくるのがカーター。エドワードはと言うと見舞い客は秘書ただ一人だ。この状況で二人がどんな人生を送ってきたかを見事に語る。ロブ・ライナー監督が久しぶりに才能を発揮したヒューマン・ドラマは、笑いと涙の老人バディ・ムービーだ。
老人といっても普通のじいさんじゃない。渋い名優フリーマンとハジけた怪優ニコルソンである。癌で半年後に死ぬ運命の人間を、愉快に演じて笑わせ、泣きの芝居など微塵も見せない。そのくせ、映画なのに、二人が逝った後の寂しさはどうだろう。私はそれほどカーターとエドワードという老人二人が大好きになっていた。欧州、アフリカ、インド、香港。リストに書かれた夢を次々にかなえる彼らの豪勢な旅に、確かに自分も立ち会った。
そのバケット・リストには、そもそもどんなことが書かれているのか。スリルと冒険と愛に満ちた“やり残したこと”が好対照で面白い。例えばカーターは「見ず知らずの人に親切にする」。一方、エドワードは「スカイダイビングをする」。精神的な満足と物質的な興奮。こんな二人が徐々に歩み寄り、変化するのが好ましい。特にエドワードがふざけて書いた「世界一の美女にキスをする」が叶えられる瞬間は、目頭が熱くなる。金儲けばかりに気をとられていたエドワードはカーターの人間性に触れ、価値ある人生を取り戻したのだ。
変わったのはエドワードだけじゃない。勤勉実直なカーターも、実は若い頃、夢をあきらめたことへの苦い後悔がある。家族のために尽くした人生は立派なものだが、チャレンジを恐れたのもまた事実。そんな彼がアフリカでライオン狩りをするときの顔の、なんと楽しそうなことか。カーターは自分に贅沢を与えることに挑戦した。それがどんなに大切なことかは彼の笑顔が教えてくれる。
もちろん末期ガン患者が、医者や家族の意見を無視して世界旅行だなんて…と思う人もいるだろう。でも、それが伝統的にポジティブなアメリカ映画の良さだと思う。名優たちの適度に肩の力の抜けた演技はたまらなく魅力的。その証拠に、人が二人も死ぬ映画だというのに、こんなに溌剌(はつらつ)としているではないか。壮大な景色の向こうで、彼らは今も笑っている。
(シネマッシモ評価:★5つが満点)生涯の友度:★★★★★
□2007年 アメリカ映画 原題「THE BUCKET LIST」
□監督:ロブ・ライナー
□出演:ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマン、ショーン・ヘイズ、他
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私も今日、この映画を観てきました。
名優2人の出演とストーリーがとても
面白そうだったので、前から楽しみに
していましたが、期待通りの内容に
大満足です。
この映画を観てあらためて生きることに
ついて、考えさせられました。
ということで、これからもどうぞ
よろしくお願いします。
なお、TBもお願いします。
夫大喜びな映画でした。
途中の旅がいろいろあって、表面的に流れすぎた?とか思ったりもしましたが、全体を通してみると
それほど不自然ではないですよね。
とにかく、この二人あっての映画だよなあ、と実感。最後のシーンもよかったです。
秘書さん、ご苦労様。
ハートフルなストーリーとゴージャスな旅。楽しい作品でした。
同じように世界を駆け巡る「ジャンパー」と違って(爆)、設定に説得力があります。
やっぱり、持つべきものは大金持ちのお友達…、いえいえ!
心から笑いあえる友人ですね(笑)。
先ほどこちらからもTB返しさせていただきました。
また遊びにきてください。お待ちしています。
スイスでは1月公開ですか!早いっ!
ほんとにこの2人のじーさんたちときたら、可愛いんだから。ちなみにスカイダイビングでハジけるニコルソンにフリーマンが怒鳴るセリフは、字幕では「そろそろ枯れてくれ〜!」となっていて大笑いでした。
それに秘書のトマス!良かったですよね〜、彼。
振り返るとそこにはいつも彼がいる…(笑)。
私、いつも思うんですが、モーガン・フリーマンの声って最高です。ビロードのような声とは彼のこと。いつも聞き惚れてしまいます。
久しぶりにアメリカらしい映画を観た気がします。ラストは気持ち良く騙されました(泣かせドコロで無音のロングショット、上手だなあ)。
そうなんですよ!
この映画、ワザと泣かせようなんてまったくしないんですよね。
そこが見ていて気持ちがいいんです。
こういうのは、ホントにアメリカ映画は上手いな〜って感心します。
フランク・キャプラ監督のような、偉大なるヒューマニズムの先輩がいるせいでしょうか。伝統ですね。


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