ハロー・ドーリー! [DVD]ハロー・ドーリー! [DVD]
秀作アニメ「WALL・E/ウォーリー」の主人公が宝物にしているのが、この古いアメリカ映画「ハロー・ドーリー!」のビデオ・テープだ。ブロードウェイの大ヒット作品の映画化で、監督はダンスの名手で俳優のジーン・ケリーが務めている。

美人で世話好きの未亡人ドーリーは、他人の縁結びが大好きな女性。町の名士だが金儲けばかりに夢中の中年男ホレスにもお相手を見つけるが、すったもんだのあげく、結局は自分が彼と結ばれる。

ウォーリーが繰り返し見ているその場面は、ホレスが営む飼料店の従業員の、コーネリアスとバーナビーの二人が町の人々と歌い踊る楽しげなシークエンス。二人の青年が、ロクに休みもくれない雇い主に嫌気がさし、すてきな恋がしたい!と小さな町を飛び出して大都会NYへと向かう場面だ。弾むようなメロディの曲「日曜日には晴着で」にのって、美しい娘に出会って彼女にキスするまで帰らないと高らかに歌う。優雅なロングドレスと背広姿の男女の装いはクラシックだが、次々に変化するメンバーの踊りで町と駅を埋め尽くす様は圧巻だ。主演のバーブラ・ストライサンドも一緒に歌うが、彼女がクローズアップされる場面ではなく、多くの着飾った男女が歌い踊る群舞の迫力が魅力。恋をすると決めて町を飛び出す青年たちの姿と、大好きなイヴを追って未知の宇宙に飛び出すウォーリーの姿が符合する。ただ、ウォーリーがこだわる“手をつなぐ”行為は特に強調されるわけではなく、単にダンスの振付の一部という印象だ。

劇中では、ジャズ界の巨人サッチモことルイ・アームストロングも登場し、独特のダミ声で歌を披露している。ちなみに、このサッチモの十八番のひとつに「バラ色の人生」があるが、「ウォーリー」の中でも効果的に使われていた。製作時はミュージカルの黄金期を過ぎてはいるが、バーブラ・ストライサンドという素晴らしい歌手・女優を得て華麗なミュージカル映画となった。

(出演:バーブラ・ストライサンド、ウォルター・マッソー、マイケル・クロフォード、他)
(1969年/アメリカ/ジーン・ケリー監督/原題「Hello Dolly!」)

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