なくもんか [Blu-ray]なくもんか [Blu-ray]
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相変わらずのハイテンション、コロコロと変化する物語、人情とバカバカしさが同居する本作は、勢いだけが勝負のような作品だ。幼い頃に生き別れた兄・祐太と弟・祐介はお互いの顔も名前も知らずに育つ。東京下町・善人通り商店街でハムカツが名物の店を切り盛りする祐太は、誰に対しても親切をモットーに生きていた。お人好しの祐太、突然実家に戻った初代店主の一人娘・徹子、さらに赤の他人を兄としてお笑い芸人コンビでブレイクした弟の祐介の運命と再会劇は、意外な方向へと転がっていく。

情報量過多のクドカンの脚本を、阿部サダヲのテンションの高い演技で活写しているが、こう何から何まで詰め込まれてはかなわない。親切なようでいて祐太を利用する商店街の人々の存在や、徹子がプチ整形で美人になる設定、ハムカツのエコ化など、無くてもいいことが山ほどあって、楽しいというより疲れを誘う。家族の絆をテーマにしているのは分かるが、どれをとっても絆を感じないのだ。焦点がぼやけた家族写真のような印象を受ける。むしろ、作り話で売れまくる芸能界のからくりや、本物ではない兄と弟の関係性など、「ニセモノ」の面白さとアイロニーが際立っている。記憶に残るのは、いつも笑っているのに、根っこの部分はまったく笑っていないとのセリフ。ニセモノというキーワードで見ればこの映画も興味深い。
【40点】
(日本/水田伸生監督/阿部サダヲ、瑛太、竹内結子、他)
(ドタバタ度:★★★★☆)

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