ランナウェイズ [DVD]ランナウェイズ [DVD]
1970年代に実在したガールズバンドの盛衰を描く青春音楽映画。彼女たちの存在ははかないものだったが、ロック界の女性進出の扉を開けた役割は大きい。

1975年のロサンゼルス。15歳のジョーン・ジェットはロックスターになる夢があるが、当時ロックは男のものと思われていた。音楽プロデューサーのキムに自分を売り込んだジョーンは、10代の女の子だけでバンドを結成する。そこにセクシーなシェリー・カーリーがボーカルとして加わり、異色のガールズバンド“ランナウェイズ”が誕生した。バンドは瞬く間に成功し彼女たちはスターになるが、同時にバンドはさまざまなトラブルに見舞われる…。

下着姿で歌う10代の美少女。過激な歌詞とパンチの効いたメロディ。日本でも大人気だったガールズバンドのランナウェイズは、人気とは裏腹に、男社会のロックの世界でキワモノ扱いされた上に、わずかな期間活躍してあっという間に消えていったバンドだ。音楽評は専門ではないのだが、彼女たちの音楽は型破りで、70年代のミュージックシーンの中で強い印象を受ける。それにしても米国で女性がロックをやることがこれほど困難だったとは知らなかった。物語そのものはバンドの誕生と、栄光と挫折というスタンダードなもので、特別な驚きはない。バンド内では、考え方の違いやトラブルはつきものだが、ランナウェイズの場合、中心となるジョーンとシェリーの音楽に対する情熱の温度差は決定的だったように思う。ジョーンには音楽がすべてだったのに対し、シェリーのモチベーションは“普通の女の子でいたくない”というもの。これでは摩擦は必至だろう。ダコタ・ファニングとクリステン・スチュワートという“トワイライト”な共演が見所で、歌やギターのパフォーマンスもサマになっている。バンド解散後にジョーンとシェリーが電話越しに言葉をかわすシーンは、決して多くは語らなくても同じ輝きを共有したもの同士のいたわりが感じられ切ないものだ。自分の思いを懸命に貫いた少女たちの姿は、永遠に完成しないフォルムのよう。それが70年代を一瞬で駆け抜けたガールズバンド・ランナウェイズの魅力なのかもしれない。
【50点】
(原題「THE RUNAWAYS」)
(アメリカ/フローリア・シジスモンディ監督/クリステン・スチュワート、ダコタ・ファニング、マイケル・シャノン、他)
(青春映画度:★★★★☆)
チケットぴあ


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