ロシアン・ルーレット ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産) [Blu-ray]ロシアン・ルーレット ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産) [Blu-ray]
グルジア映画「13/ザメッティ」のハリウッド・リメイク。衝撃度は低下したが、有名スターを得て娯楽性は高まった。

森の奥にある豪邸では、一貫千金を狙う17人の男たちによる集団ロシアン・ルーレットが行われようとしていた。そこは金持ちたちが自分の駒である人間に引き金を引かせ、大金を賭ける裏の賭博場だ。父の入院費用が必要な貧しい青年ヴィンスも、偶然を利用してその館に辿り着く。囚人のパトリックや、謎の男ジャスパーらも加わり、勝ち残れば100万ドルを手にできるゲームがスタートする。息詰まるカウントダウン、死の恐怖、運命の瞬間。果たして生き残るのは誰なのか…?!

他国の作品をハリウッドがリメイクするのは珍しくないが、この映画は同じ監督によるハリウッド・リメイクという点が特筆。オリジナルのグルジア映画は、ノーマークの作品ながら素晴らしい出来栄えで思わず唸った。なじみのない役者の不敵な面構え、東欧的な寒々しい景観、何よりザラザラした質感のモノクロの画面が異様な迫力を醸し出し、見るものを釘づけにした。本作では、究極の緊張感やおぞましい設定はそのままに、そこにジェイソン・ステイサムをはじめとした有名スターを放り込んでエンタテインメントに仕上げている。主人公ヴィンスは、最初はオドオドし引き金さえ引けないのに、勝ち残るに連れて自分の強運を信じて肝が座ってくる。この変化は、人間的な成長でも成熟でもなく、やけっぱちや居直りによるものなのだから、人間とは案外しぶとい生き物かもしれない。回を重ねるごとに死亡率が上がる禁断のゲームだけで、グイグイ引っ張る演出はオリジナル同様たいしたものだ。正直、ミッキー・ローク演じる囚人や、彼の監視役の50セントなどは、ストーリー上、必要ないとも思えるが、これもまたハリウッド的サービスだろう。衝撃度という点ではオリジナルを下回る。しかし、金持ちたちの歪んだ愉しみと、わずかな確率にすがる貧困層という構図は、リーマン・ショック後の米国にこそふさわしい。狂気のゲームの緊張感からアイロニカルなラストに漂う寂寥感まで、キリリとしまった1本。これを機会にオリジナルもぜひ見てほしい。
【65点】
(原題「13」)
(アメリカ/ゲラ・バブルアニ監督/サム・ライリー、ジェイソン・ステイサム、ミッキー・ローク、他)
(狂気度:★★★★☆)
チケットぴあ


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ロシアン・ルーレット@ぴあ映画生活