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◆プチレビュー◆
「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」でついに明かされる起源。知能を持つ猿シーザーの切なさと人間の愚かさの対比が見事だ。 【75点】

 製薬会社に勤める神経科学者のウィルは、アルツハイマー治療薬の実験台になったチンパンジーから生まれた子猿を育てることに。シーザーと名付けたその猿は高い知能を持ち、ウィルとは親子のような愛情で結ばれるが…。

 「ここは地球だったのか!」。砂に埋まる自由の女神を見たチャールトン・ヘストンの驚愕の表情と底知れない絶望感が忘れ難い名作「猿の惑星」。実に43年ぶりに描かれる“始まりの物語”は、現代社会へ警鐘を鳴らす衝撃作にして迫力のアクション大作だ。

 新薬を投与された母猿は、我が子を守ろうとしただけなのに、それを暴挙ととらえた人間から射殺される。動物の保護本能を理解しない人間の愚かさがすでに垣間見えるのだが、高い知能を持つシーザーが、ウィルや彼の家族を深く慕っていることを、なぜきちんと受け止めきれないのか。何より、生態系をコントロールできると思い上がる人間のおごりが罪深い。シーザーが、そんな人類に絶望し、反乱を決意するのに時間はかからなかった。

 強いリーダーシップで猿たちを率いるシーザーを演じるのは、アンディ・サーキスだ。モーション(動き)にエモーション(感情)を加えたパフォーマンス・キャプチャーでは第一人者の俳優で、彼の丁寧な演技のおかげで、シーザーが体験する、喜怒哀楽の感情が、リアルかつ繊細に伝わってくる。シーザー以外はすべてCGで描かれている猿たちが、やがてサンフランシスコの象徴ゴールデンゲイト・ブリッジを占拠する場面の迫力はすさまじく、虐げられたものたちの魂の叫びに、圧倒される。現時点での、実写とCGの融合では最高レベルの映像で、パフォーマンス・キャプチャーの装置をスタジオの外へと持ち出し、移動可能にした功績は大きい。今後CGは、実写にますます溶け込み、新たなニュアンスのビジュアルが生まれてくるだろう。

 これは、人間の傲慢に、自分と異なる存在を否定する不寛容が加わり生まれた悲劇。人類の滅亡と猿の支配は、偶然でも突然変異でもない“必然”だったとする本作の衝撃は、傑作SF「猿の惑星」に勝るとも劣らない。最先端のテクノロジーと迫力のアクションで描く娯楽作でありながら、猿の怒りと悲しみをたたえた瞳と、擬似親子の決別に涙する深いドラマになった。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)切なさ度:★★★★☆

□2011年 アメリカ映画 原題「RISE OF THE PLANET OF THE APES」
□監督:ルパート・ワイアット
□出演:ジェームズ・フランコ、フリーダ・ピント、アンディ・サーキス、他



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