インモータルズ −神々の戦い− (デジタルコピー付) [Blu-ray]インモータルズ −神々の戦い− (デジタルコピー付) [Blu-ray]
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◆プチレビュー◆
幻想的な映像と、時間を存分に引き延ばすスローモーションが独創的な神話ファンタジー「インモータルズ 神々の戦い」。題材はギリシャ神話だが、オリエンタルな香りが満載だ。 【65点】

 人類が誕生する遥か昔。光の神(オリンポスの神々)と闇の神(タイタン族)の間で戦いが起き、光の神が勝利する。時は流れ、古代ギリシャの時代、世界征服を企む邪悪な王ハイペリオンは、闇の勢力を開放するための重要な鍵“エピロスの弓”を探しながら、ギリシャの地を侵攻していく。ハイペリオンの蛮行を阻止するため、オリンポスの主神ゼウスが選んだのは、自らの手で鍛え上げた人間テセウスだった…。

 けれん味という言葉だけでは語りつくせない独特の世界観。それがインド出身で映像の魔術師の異名をとるターセム・シン監督のテイストだ。そこにグラフィック・ノベルを映像化した「300(スリーハンドレッド)」の製作スタッフがドッキングするとなると、題材はよほどのものでなければならない。

 ということでギリシャ神話だ。何しろ神だけに、やることなすこと派手である。日本人デザイナー・石岡瑛子が手がけるゴールドに輝く衣装に身を包み、文字通りの神業を繰り広げる様は、一度見たら忘れられないインパクトだ。物語は、身分は低いが神に選ばれた若者が、世界を救うというオーソドックスな英雄譚。未来のビジョンが見える巫女パイドラとの恋愛はほとんど付け足しのようだが、徹底したアクション・シーンで見るものを圧倒する。主人公を演じるヘンリー・カヴィルは新スーパーマンにも抜擢された注目株で、鍛え上げた肉体でテセウスを熱演している。

 神々と人間が共存する世界では、神が人間のことに手出しするのは厳禁という絶対のルールがあるのだが、タイタン族が開放されたときは話は別。テセウスとハイペリオンの戦いがあくまでリアルな肉弾戦なのに対し、黄金色に輝く光の神と、顔も定かでないほど黒々としたタイタン族の戦いは、スローモーションの多用と、飛び知る血飛沫の飛翔で、時空がフリーズしたかのよう。スクリーンを埋め尽くす大軍団に、荘厳なオリンポスの神殿、ゼウスの弟で海の神ポセイドンが起こす大津波など、すべてが見せ場の連続だ。

 ただ、ストーリー的には、不満もある。時に神への不審をつのらせる人間に対し、体をはって人類を守る神という構図は、嫉妬や愛憎が濃いギリシャ神話の神々にしては、いささか単純すぎるし、戦いの鍵を握る重要アイテム“エピロスの弓”のぞんざいな扱いも何だか納得がいかない。それでも、ラストに登場する、善と悪の戦いのビジュアルは、ミケランジェロの天井画がそのまま動いているようなド迫力で、思わず目を見張る。もしや今も、天空ではこんなバトルが続いているのだろうか。思わずそんな想像をかきたてられてしまうアクション・アドベンチャーだ。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)アーティスティック度:★★★★★

□2011年 アメリカ映画 原題「IMMORTALS」
□監督:ターセム・シン
□出演:ヘンリー・カヴィル、スティーヴン・ドーフ、ミッキー・ローク、他
チケットぴあ


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