ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜 ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜 ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
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◆プチレビュー◆
女性たちの勇気と友情に感動する「ヘルプ 心がつなぐストーリー」。真面目なテーマを軽やかに語る演出が好感度大だ。 【75点】

 1960年代の米国南部・ミシシッピ州。作家志望のスキーターは、黒人メイドがいるのがあたり前の上流家庭で育った。だが、大人になり、南部の保守的な因習に疑問がわく。インタビューで黒人メイドたちの本音に迫ろうとするが、社会からの報復を恐れ誰も答えてくれない。そんな時、メイドのミニーが不当に解雇されたことから、ミニーの親友エイビリーンが取材に応じてくれることになる…。

 人種差別。女性解放。社会変革。シリアスになりがちなテーマを内包するのに、この作品の軽やかさはなんと心地よいことか。公民権運動は時代の大きなうねりだが、当時の黒人たちには、大義も大事だが、日々の仕事を確保し、生活していくことが最優先事項だ。この映画は、そんなメイドたちの地に足がついた生活や、虐げられた日常の中でも決して失わない誇りとユーモアを丁寧に描いている。

 ヘルプとは、白人家庭で、育児や家事をこなす黒人メイドのことだ。進歩的な考えを持つ女性・スキーターの育ての親である老齢メイドがなぜいなくなったのかという謎を隠れたけん引役にして、60年代らしいカラフルな風物の中、女性たちの勇気ある物語が紡がれる。ただし、社会の矛盾を声高に叫ぶのではなく、語り口はあくまでも軽やかに。

 女優たちのアンサンブル演技もまた魅力的だ。エマ・ストーンやヴィオラ・デイヴィスら、皆、輝いている。中でも料理上手のメイドのミニーを演じ、アカデミー助演女優賞を受賞したオクタヴィア・スペンサーの存在感は素晴らしい。毒舌家のミニーが、差別主義者のヒリーを、あるトンデモない方法でノックアウトするくだりには、思わず拍手しそうになる。本作が好感度が高いのは、社会派に傾かず、キャラクターの性格や心理をあたたかい視点で描いているからなのだ。

 原作は、NYタイムズで書籍ランキング1位のベストセラー小説。著者のキャスリン・ストケットは、本作の監督テイト・テイラーとは幼馴染だそうだ。色鮮やかな衣装、おいしそうな南部料理、女たちのにぎやかなおしゃべり。小さな勇気が、時代に風穴を開けるストーリーは、最後まで楽観的だ。彼女たちは、その後の苦労も、きっと持ち前のしなやかさでやりすごしていくことだろう。偉人ではない、名もなきメイドたちの声に、とことん前向きになれる感動作である。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)女性映画度:★★★★★

□2011年 アメリカ映画
□原題「THE HELP」
□監督:テイト・テイラー
□出演:エマ・ストーン、ヴィオラ・デイヴィス、ブライス・ダラス・ハワード、他
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