HICK ルリ13歳の旅 [DVD]HICK ルリ13歳の旅 [DVD] [DVD]
家出少女が旅の中でさまざまな出来事に遭遇するロードムービー「HICK-ルリ13歳の旅」。作品の出来はよくないが、クロエ・グレース・モレッツのファンにはお勧め。

アメリカ中西部ネブラスカの農村地帯に住む13歳のルリは、両親が立て続けに蒸発し一人取り残されてしまう。友達もいない孤独なルリは、こんな生活はもうイヤ!とばかり、夢のラスベガスを目指してヒッチハイクの旅に出た。まずは、足が悪い、流れ者の青年エディと出会い、車に乗せてもらう。最初は優しかったエディだが、彼の態度が少しずつ変化し、不安になったルリは口論の末に車を降りることに。次に出会ったセクシーな女性グレンダは、ルリを何かと気にかけてくれるが、グレンダの恋人の家でエディと再会すると、状況は一変する…。

今のハリウッドで最も期待の若手女優がクロエ・グレース・モレッツである。どこか影があり、いびつなキャラクターを演じさせたら天下一品の彼女が今回演じるのは、いなか者(HICK)の家出少女だ。ろくでなしの両親から見捨てられ、誕生日パーティでもらった本物の銃をバッグにしのばせて旅に出る。ロードムービーのセオリーで旅の途中で出会うさまざまな人々や出来事で大きく成長し…と言いたいところだが、そうはならないのだ。牧歌的なロードムービーとしてスタートし、淡い恋になりそうでならない出会いを経て、サイコ・スリラーもどきの物語へと、コロコロと変わるのだから、目がテンになる。ルリとかかわる青年エディは実はトンデモない正体を隠しているのだが、グレンダとの過去のからみもあって、悲劇的な結末を迎えることに。この物語の原作者アンドレア・ポーテスの体験に基づいているそうなので、文句も言いにくいが、映画として、話があまりにまとまりがない。ルリの内面を深く描くこともなく、時折挿入されるスケッチも活かし切れず、彼女の変化も感じられない。せめて回想形式ならば成長や変化、人生への影響が実感できたのだが。ジュリエット・ルイスやアレック・ボールドウィンなど、意外なほど豪華キャストが揃うが、結局は、少女として女優として成長途中のクロエ嬢の魅力だけで持っているような作品だ。これでいいの?!のラストも含め、13歳の日々がやがて人生の大きな分岐点になる時がいずれ来るのだという未来の暗示なのだろう。「運命に逆らってやる」「私には無限の可能性がある」と強く信じるその前向きさに、アメリカ特有の自立精神を見るしかない。
【40点】
(原題「HICK」)
(アメリカ/デリック・マルティーニ監督/クロエ・グレース・モレッツ、エディ・レッドメイン、ジュリエット・ルイス、他)
(成長途中度:★★★★☆)
チケットぴあ

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