ペタル ダンス [Blu-ray]
女性たちの静かな旅を描くロード・ムービー「ペタル ダンス」。独特の演出だが長編映画としては少々キビしい。

大学からの友人である、ジンコと素子は、同じく大学時代の友人のミキが自殺を図ったことを知り、様子を確かめようとミキを訪ねることにする。ジンコは、勤め先の図書館で自殺に関する本を借りていた原木と偶然出会い、原木は運転手として旅に同行することに。目指すのはミキの住む北の果ての風の町。3人の、1泊2日の小さな旅が始まった…。

CMディレクターとして活躍する石川寛が「好きだ、」以来、7年ぶりに撮った長編作。主な登場人物は女性4人だが、監督は女優たちに脚本は渡さず、感じたように演じさせたという。どうりで散文的というか、とりとめがない空気感が常に漂っているのだが、その分、出演者の素の顔をカメラに収めることに成功している。小旅行を通して、自殺を図った友人の気持ちを思い、同時に自分自身を深く見つめなおしていく女性たち。大きな事件は何一つ起こらず、アクションらしいアクションもない。ジンコ、素子、ミキ、原木の4人が揃って海へ向かい、それぞれの気持ちやイメージを紙に書くシーンが印象的だが、それさえもまた結論にはならない。悩みながらも懸命に生きている若い女性のリアルな姿を切り取ったような物語で、近頃の、説明過多で分かりやすい作品ばかり見慣れた目には新鮮に写る作品だ。だが、宮崎あおい、忽那汐里、安藤サクラ、吹石一恵と、これだけ豪華で旬の若手女優を集めて、こんなにも地味で暗い映画を作ってしまう石川寛監督、どうやら迎合せず自分の作りたいものを作る人のようである。見終われば、彩度の低い寒々とした映像の美しさがじんわりと効いてきた。タイトルのペタル(petal)とは花びらのこと。どこに飛ぶかわからない、それでいて自由な風に乗る4枚の花びらといったところか。
【40点】
(原題「ペタル ダンス」)
(日本/石川寛監督/宮崎あおい、忽那汐里、安藤サクラ、吹石一恵、他)
(女性映画度:★★★★☆)
チケットぴあ

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