ハード・ラッシュ [Blu-ray]
伝説の運び屋が家族を守るため大勝負に出るアクション「ハード・ラッシュ」。悪役に魅力がないのが難点。

クリスはかつては国際的に暗躍する超一級の運び屋として裏社会に名を馳せていたが、今は、足を洗い、家族とともにつつましくも幸せに暮らしていた。だが義弟がコカイン密輸に失敗したため、ギャングから負債を押し付けられる。家族の命を守るための唯一の方法として、クリスは“ニセ札密輸”を計画。実行するため、刑務所にいる父や、親友に協力を仰ぎ、仲間とともに貨物船でパナマへと向かった。しかしそこでは、地元警察やマフィアなど、すべての者がクリスの目的を阻もうとする。クリスは彼ら相手に一大トリックを仕掛けるが、行く手には思わぬ罠が待ち受けていた…。

最近では「テッド」の大ヒットのおかげで、三枚目路線に傾いていたマーク・ウォールバーグ。もともとのイメージであるアクション映画へ戻ってきたのが本作だ。ただし、仲間とともに華麗なトリックであっと驚く完全犯罪を企てる痛快作というより、しがらみから闇家業に復帰した主人公が、裏切りやアクシデントの中で、泥臭くも捨て身の勝負に出る物語である。主人公クリスは男気あふれる性格だが、義弟アンディは犯罪者としても堅気の人間としても中途半端だし、親友のセバスチャンも何やら怪しい。一大トリックには信頼できる仲間が必須条件なのに、彼の周りは頼りにならないヤツらばかりで、別の意味でハラハラする。ギャングやパナマのマフィア、そして思わぬ裏切り者と、悪役キャラに強烈な個性がないのも迫力不足だ。パナマでの、マフィアとの取引はハプニングの連続で、ニセ札ばかりか名画強奪という事件まで起こってしまう。事件の発端やクリスの綿密な計画は、序盤は断片的でかなり判りづらいし、後半の展開は出たとこ勝負というより破れかぶれの作戦にしか思えない。それでも終盤はつじつまが合うし、ラストにはちょっとした爽快感も。何より、裏切り者を始末するのが、闇社会から足を洗うと決めた主人公ではなく、息子が堅気になったことを誇りに思っている、刑務所の中にいる父親というのがいい。巨大な貨物船を密室に仕立てた舞台設定がユニークだった。
【55点】
(原題「CONTRABAND」)
(アメリカ/バルタザール・コルマウクル監督/マーク・ウォールバーグ、ケイト・ベッキンセール、ベン・フォスター、他)
(家族愛度:★★★★☆)
チケットぴあ

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ハード・ラッシュ@ぴあ映画生活