キャリー 2枚組ブルーレイ&DVD (初回生産限定)
いじめられっ子の復讐劇を描いた傑作ホラーのリメイク「キャリー」。オカルト・ホラーというより青春映画の様相。

高校生のキャリーは地味で内気な女の子。学校ではいじめられ、家では狂信的な母親に支配されて、不幸な毎日を送っていた。実は彼女は、激しい興奮状態に陥ると物を動かせる念動力という超能力を秘めていたが、母親はそれを悪魔の仕業と決め付けていた。ある日、同級生からのいじめ事件をきっかけに、女生徒のあこがれの的であるトミーとプロムのパーティに出席することになる。母親の反対を押し切り、手作りのドレスに身を包んだキャリーは幸福を感じるが、その裏では、キャリーに対する残酷ないたずらが計画されていた。全身に真っ赤な血を浴びたキャリーは怒りが頂点に達し、パーティ会場と町は、壮絶な惨劇へと向かうのだった…。

70年代のオカルトホラーブームの中でも大ヒットを記録した映画「キャリー」は、ブランアン・デ・パルマ監督による傑作ホラーだ。それを今、蘇らせる試みは、いじめというあまりにも現代的なテーマを考えると必至の出来事かもしれない。過去作との比較は避けられないが、デ・パルマ版のキャリー役シシー・スペイセクが、オドオドと鬱屈していて見ているこちらまでイライラさせられるほどのキャラだったのに対し、モレッツ版キャリーは、どうみても可愛く健康的。なぜこの子がいじめられっ子に?この子ならプロムに誘ってもよさそうなのでは? と疑問に思うほど愛らしい。ヒロインのルックスの良さはさておき、今回のキャリーは現代っ子らしく積極的だ。自分の持つ力におびえるだけでなく、ネットで超能力について詳細に調べ、図書館で本を読破し、同じような能力の仲間がいることを突き止めるという行動力が目を引く。もっともそれを活かす応用力はないので、やっぱりいじめられてしまうのだが。怖さや陰湿さではデ・パルマ版には及ばないものの、スクール・カーストの最下部に位置する若者の一発逆転の復讐劇である青春映画としてみると、爽快感さえ感じてしまう。他者とは違う自分を肯定し暴走はするもののやられっぱなしではないキャリーは、間違いなく21世紀の女の子なのだ。オリジナルを知る映画ファンには、母親に突き刺さる刃物や頭から浴びせられる豚の血など、繰り返されるモチーフを確認できる。さて、ラスト、公開当時、劇場内を阿鼻叫喚で包んだという有名なあのショックシーンは用意されているのか? それは見てのお楽しみだ。
【60点】
(原題「CARRIE」)
(アメリカ/キンバリー・ピアース監督/クロエ・グレース・モレッツ、ジュリアン・ムーア、ジュディー・グリア、他)
(現代性度:★★★★☆)
チケットぴあ

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