イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所(初回生産限定) [Blu-ray]
事故で昏睡状態に陥ったヒロインが生死の決断を迫られる異色の青春映画「イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所」。珍しく等身大の女の子を演じるクロエの魅力が全開。

チェロ奏者を夢見る17歳の少女ミアは、恋人や親友に愛され、優しい家族と共に幸せに暮らしていたが、ある雪の日、家族と一緒に乗った車で交通事故に遭い、昏睡状態に陥る。目覚めても愛する家族はもういない。そんな中、なぜかミアの魂は瀕死の自分に寄り添い、生死の決断は彼女自身に委ねられた。17年間の幸福な人生を思い出すミアだったが…。

原作はゲイル・フォアマンのベストセラー小説。ティーンエイジャーが自らの進路に悩み、初恋にとまどい成長していく展開は新味はないが、この物語のひねりは、ヒロインが生死の境をさまよって、魂が語り部となっているというファンタジックな設定だ。ちょっと内気な美少女ミアは、チェロの才能にあふれている。ロックミュージシャンの恋人アダムに愛され、何でも話せる親友がいて、家族は優しくて…という環境は、今までクロエ・グレース・モレッツが演じてきたヒロインとは明らかに異なる“普通の女の子”の幸福だ。これは役と同じ17歳のクロエが、子役から大人の女優として成長する過程で巡り合った、貴重な等身大の役柄なのである。ストーリーは基本的にメロドラマだが、クロエの繊細な演技は、ヤングアダルト小説らしい甘さという欠点を補って余りある。昏睡から目覚めればつらすぎる現実が待っている。このまま家族と一緒に逝くか、踏ん張って生きるべきか。そこに病院側の制止を振り切って恋人アダムが駆けつける…と、泣ける展開もきっちり押えているが、光るのは寡黙な祖父を演じるステイシー・キーチだ。意識不明で横たわる最愛の孫娘に「辛いなら頑張らなくてもいい」と語りかけるおじいちゃんの優しさに、思わず涙ぐんだ。チェロを弾く主人公の端正なたたずまいや、雪景色、家族が集うあたたかな家など、映像はすみずみまで気配りが効いていて美しい。クラシックとロックが混在する音楽も魅力的だ。
【65点】
(原題「IF I STAY」)
(アメリカ/R・J・カトラー監督/クロエ・グレース・モレッツ、ミレイユ・イーノス、ジョシュア・レナード、他)
(メロドラマ度:★★★★☆)
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