【早期購入特典あり】グラスホッパー スペシャル・エディション(A4クリアファイル付き) [Blu-ray]
世界でも屈指の過密都市、東京・渋谷。この街で起こった事故で恋人を失った元中学校教師の鈴木は、犯人に復讐するために裏社会に潜入する。だが、鈴木が復讐を果たそうとしたその瞬間、彼の目の前で犯人が車にはねられて死亡。それは“押し屋”と呼ばれるプロの殺し屋の仕業だった。組織から追われ、おびえながらも真相を追う鈴木、人を絶望させる特殊な力で標的を自殺に追い込む自殺専門の殺し屋・鯨、鯨を殺すよう命じられたナイフ使いの殺し屋・蝉。出会うはずのなかった3人の運命が、この事件によって交錯する…。
人気作家・伊坂幸太郎のベストセラー小説を映画化した「グラスホッパー」は、闇の中でもがく3人の男たちの運命が交錯する様を描く物語だ。本来、裏社会などとは無縁の、気弱で心優しい草食系男・鈴木がビクビクしながら事件を追うが、彼はいつのまにか危険な事件の渦中に放り込まれ、犯人にされてしまうという典型的な巻き込まれ型サスペンスである。謎解きは映画を見て確かめてもらうとして、展開は二転三転、伊坂幸太郎らしい大掛かりな仕掛けがラストに向かって繋がっていく構成になっている。鈴木のパートと、心に闇を抱える凄腕の殺し屋2人のパートは、基本的には接点がないので、二つの別の映画が同居しているような印象は否めない。ラストにすれ違うことになるが、やや強引でとってつけたようだった。面白いのは自殺専門の憂える殺し屋・鯨のキャラ。彼はダークファンタジーのような存在だが、浅野忠信が演じると不思議としっくりくる。タイトルのグラスホッパー(トノサマバッタ)は、密集して育つと黒く変色し、凶暴になるそう。人間も同様だ。異様なまでに人が群がる渋谷・スクランブル交差点は、人間が黒く変貌する象徴なのだ。群衆の中から生まれる狂気は映画のテーマだが、鈴木、鯨、蝉の3人は決して群れることはない。群衆の中で浮いた人間もまた、結局は孤独という狂気に苛まされる運命なのかもしれない。実は私は、映画化された伊坂幸太郎作品とは相性が良くないのだが、本作には不思議と惹かれてしまった。
【65点】
(原題「グラスホッパー」)
(日本/瀧本智行監督/生田斗真、浅野忠信、山田涼介、他)
(疾走感度:★★★★☆)
チケットぴあ

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