頭脳派の兄アンドリューとメカニック担当の弟ギャレットのフォスター兄弟は、高級クラシックカー専門の強盗団だ。ある日、世界に2台しかない1937年型ブガッティを強奪するが、持ち主が残忍なマフィアのモリエールだったため、二人は囚われてしまう。兄弟は、自分たちの命と引き換えに、モリエールと敵対するマフィアのクレンプが所有する1962年型フェラーリ250GTOを盗んでみせると提案。わずか1週間の猶予しかない大仕事に、アンドリューの恋人で凄腕ハッカーのステファニーをはじめ、天才的な女スリ、爆発のスペシャリストらで、急きょ、寄せ集めのチームを組むことに。モリエールの親戚や、インターポールの捜査官らが入り乱れる中、クレンプに計画を知られてしまう。兄弟は崖っぷちに立たされるが…。

高級クラシックカー専門の強盗団が仕掛ける名車強奪作戦を描くクライム・アクション「スクランブル」。内容は、カー・アクションというよりも、巧妙な犯罪映画にして、大どんでん返しを用意したクライム・エンタテインメントだ。とはいえ、このテの映画のお約束“高級車と美女で目の保養”を忠実に守り、物語はあくまでも軽いノリ。犯罪劇もどこかのんびりとコミカルである。高級車を強奪するに当たっての兄弟の美学は、誰も思いつかないような驚愕の手口で完璧に盗んでみせること。もっとも、最初のブガッティ強奪では、あっさりとモリエールに捕まってしまうので、そのモットーが発揮されるのは次のフェラーリ強奪計画という筋書きである。

兄アンドリューを演じるのは「ワイルド・スピード ICE BREAK」にも出演しているスコット・イーストウッド。ルックスも父クリント・イーストウッドに似ているがアクションが得意なのも父親譲りのようで、ほとんどのシーンをスタントなしで熱演している。犯罪アクションとしては平凡な出来栄えだが、劇中に登場する高級クラシックカーの数々は、ポルシェ、BMW、アルファロメオ、ジャガーなどなど、マニア垂涎のものばかり。物語の発端となる車、1937年型ブガッティと1962年型フェラーリはさすがにレプリカだが、その他は、ほとんどが実際のコレクターが好意的に貸し出してくれたものだそう。車に詳しい人はもちろん、そうでない人も、走る芸術品とまで言われる名車を眺めれば、しばしの至福というものだ。
【60点】
(原題「OVER DRIVE」)
(仏・米/アントニオ・ネグレ監督/スコット・イーストウッド、フレディ・ソープ、、他)
(名車勢ぞろい度:★★★★★)
チケットぴあ

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