プチレビュー2008下旬
2008年08月22日

旅するジーンズと19歳の旅立ち

旅するジーンズと19歳の旅立ち女の子4人の友情物語は続編にして完結編。誰かが困った時にいつも助け合う気持ちが彼女たちを結び付ける。親友同士の4人は19歳に。環境が変わり、恋や友情の戸惑いを経験する。1本の不思議なジーンズが幸せへと導く展開は同じだが、魔法は少なめ。自分を信じる4人に、もうマジックは必要ないのだ。物語の中心はカーメンの恋と成長だが、個性派のティビーが今回も魅力的。恋に不器用な彼女が幸せになろうとする勇気に拍手だ。ジーンズが“消える”のは切ないが、4人が大人の階段を上り始めた証だろう。
【65点】
(シネマッシモ評価:★5つが満点)意外にも感動度:★★★★
(原題「SISTERHOOD OF THE TRAVELING PANTS 2 」)
(アメリカ/サナー・ハムリ監督/アンバー・タンブリン、アメリカ・フェレーラ、ブレイク・ライブリー、アレクシス・ブレーデル、他)

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2008年08月21日

ネコナデ

ネコナデ子猫の愛らしさには人生さえも変える力があるようだ。自分にも他人にも厳しい中年男も例外ではない。容赦ないリストラを進める人事部長・鬼塚が一匹の子猫を飼うことから新しい価値観を見つけていく物語だ。名優の大杉漣が子猫に翻弄され、うろたえる様子が可愛いが、急激にいい人に変わったりしない所がリアルでいい。主人公が繊細な人物であることを知る人は少ないが、ラストの彼の行動にはエールをおくりたくなる。なぜか空前の猫ブームの映画界。垂れ耳の子猫・トラの可愛さにノックアウトされてしまった。
【60点】
(シネマッシモ評価:★5つが満点)愛らしさ度:★★★★
(日本/大森美香監督/大杉漣、青山倫子、黒川芽以、他)

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2008年08月20日

BUG/バグ

バグ低予算ホラーと舞台劇の映画化の悪いところがすべて出ている。孤独な女性アグネスは、恋人ピーターの「自分の体内に虫がいる」との言葉から、次第に狂気と妄想の世界へと取り付かれていく。この密室心理劇では、虫は一瞬顕微鏡で映るだけ。名手フリードキンならパラノイアという素材をもっと上手く使えるはずだ。結論が出ないのはまだしも、エンド・ロールの後の意味不明のシーンなど思わせぶりなマネはやめてほしい。妄想する恋人にどこまでつきあえるかという、ディープなラブ・ストーリーとして見るしかなさそうだ。
【35点】
(シネマッシモ評価:★5つが満点)消化不良度:★★★★
(原題「BUG」)
(アメリカ/ウィリアム・フリードキン監督/アシュレイ・ジャッド、マイケル・シャノン、リン・コリンズ、他)

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2008年08月19日

同窓会

同窓会いい意味で裏切られるハートウォーミングなドラマだ。克之と雪は初恋を実らせて結婚したが、30代にして平和的離婚。だが雪が余命三ヶ月と知らされた克之は、彼女が思い続けていた同級生の男性と再会させるため同窓会を企画する。一見、お涙頂戴の難病ものに見えるが、実は…というオチがある。悲喜劇がしめっぽくならずテンポ良く進むのはどこか可愛らしい方言のリズムのせいだろうか。雪の意中の人の“正体”には思わず目がテンだ。所詮、人生は勘違いの連続なのである。ナチュラルな永作博美が好演。
【65点】
(シネマッシモ評価:★5つが満点)ウェルメイド度:★★★★
(日本/サタケミキオ監督/宅間孝行、永作博美、鈴木砂羽、他)

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2008年08月18日

カンフー・ダンク!

カンフー・ダンク!カンフーとスポーツの組み合わせは、単純に流行しているが、流れに乗っただけでは失敗するという好例がこれだ。ぼやけた顔つきのジェイ・チョウでは、スポーツ映画として絵的にも迫力を欠く。孤児のシージエが、超人的な身体能力を生かし、カンフーとバスケを融合した技で大活躍する物語だ。3人のイケメン俳優をCGやワイヤーアクションを使って華麗に見せようとの試みは分かるが、あちこちに飛ぶストーリーにまとまりがない。怪しげな中年男リーの富豪化計画と擬似父子関係は面白いので、これに集中すべきだった。
【40点】
(シネマッシモ評価:★5つが満点)スポ根度:★
(原題「Kung Fu Dunk」)
(台湾・香港・中国/チュー・イェンピン監督/ジェイ・チョウ、シャーリーン・チョイ、チェン・ボーリン、他)

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2008年08月17日

ベガスの恋に勝つルール

ベガスの恋に勝つルール共通点ゼロの男女が、最悪の出会いから運命の恋へ。ラブコメの王道だが、美男美女なのに下ネタや身体をはったドタバタが似合う主役二人がとにかく可笑しい。ラスベガスで電撃結婚したジョイとジャックが、スロットの賞金を手にするために仮想夫婦生活で大バトルを繰り広げる。終盤、互いに惹かれているのに、譲歩するのがジョイのみというのが疑問。最後の裁判の前にひとつエピソードが欲しかった。前半の楽しさに比べ後半が雑なのが惜しいが、恋愛の駆け引きに金銭をからめた現実性が、面白い。
【60点】
(シネマッシモ評価:★5つが満点)よくばり度:★★★★
(原題「WHAT HAPPENS IN VEGAS」)
(アメリカ/トム・ヴォーン監督/キャメロン・ディアス、アシュトン・カッチャー、ミシェル・クルージ 、他)

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2008年08月16日

ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝

ハムナプトラ3冒険家にとって何よりも怖いのは退屈すること。この映画の作り手こそまさにそれで、観客を退屈させまいと、てんこもりの活劇を用意してくれた。1946年、リックとエヴリン夫妻は伝説のダイヤに導かれ、呪われた皇帝のミイラと対決する。“旬の場所”中国を舞台にした時空を越えたバトルは、ありえない展開の連打だが、パンチの効いたギャグが楽しい。残念なのは、妻役がレイチェル・ワイズではないこと。見せ場が多すぎてメリハリは薄いが、ここまでサービスされたら奇想天外なアドベンチャーを楽しむしかないだろう。
【65点】
(シネマッシモ評価:★5つが満点)ユーモア度:★★★★
(原題「The Mummy: Tomb of the Dragon Emperor」)
(アメリカ/ロブ・コーエン監督/ブレンダン・フレイザー、マリア・ベロ、ジェット・リー、ミシェル・ヨー、他)

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2008年08月14日

地球でいちばん幸せな場所

地球でいちばん幸せな場所作品は素朴で未熟。それでも優しい気持ちになれるのは、少女の愛らしい笑顔のおかげだ。ストリートで生きる孤児トゥイが、孤独な男女の恋を取り持つ物語である。子供たちのたくましさが印象的だが、ストーリー展開はご都合主義で穴が多い。夢見がちで明るく、それでいてたくましい少女の幸せは、大人とは別のところにある気がするのだが、結局は大人が考える子供の幸せに落ち着くのが残念だ。ベトナムと米国のハーフの監督は、安易に観光名所を映さず、ホーチミンの雑多な街の空気を巧みにすくい取っている。
【55点】
(シネマッシモ評価:★5つが満点)前向き度:★★★★
(原題「Owl and the Sparrow」)
(米・ベトナム/ステファン・ゴーガー監督/ファム・ティ・ハン、カット・リー、レー・テー・ルー、他)

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2008年08月13日

ひゃくはち

ひゃくはち補欠に光を当てた異色の野球映画。野球部の補欠部員で親友同士の雅人とノブはベンチ入りを目指すが、強力な新人によりライバル関係に。名門野球部ともなると敵の偵察やスパイなど“さわやかじゃない”部分もあって苦笑した。それでも、悩んだ末の成長と輝く笑顔は好感が持てる。汗と涙と友情は青春映画の直球ド真ん中。ラストの“技”は、笑いながらも感動だ。彼らは確かに試合に参加した。そのことが自分のことのように嬉しくなる。題名はボールの縫い目の数で、偶然にも煩悩の数と同じだ。なかなか深い。
【60点】
(シネマッシモ評価:★5つが満点)思わず応援!度:★★★★
(日本/森義隆監督/斎藤嘉樹、中村蒼、市川由衣、他)

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2008年08月12日

コレラの時代の愛

コレラの時代の愛愛する女性を奪うのではなく夫が死ぬまで50年以上待つ。この主人公の執念は滑稽でキモいのだが、見終わると美しく思えるから不思議だ。内戦とコレラのまん延に揺れる19世紀末のコロンビアを舞台に、心では初恋のフェルミナに純潔を誓いながら、現実には数百人の女性と肉体関係を持つ男フィオレンティーノの半生を描く。ハビエル・バルデムとガルシア=マルケスというラテンの空気が、矛盾した物語を純愛に換算させる。関係した女性をいちいちメモる几帳面さがウケるが、情熱的なビジネス文書には思わず笑った。
【70点】
(シネマッシモ評価:★5つが満点)大願成就度:★★★★★
(原題「LOVE IN THE TIME OF CHOLERA」)
(アメリカ/マイク・ニューウェル監督/ハビエル・バルデム、ジョヴァンナ・メッツォジョルノ、ベンジャミン・ブラット、他)

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