潔く柔く (2枚組 本編BD+特典DVD) [Blu-ray]
過去にとらわれる男女が新しい恋に踏み出す姿を描く「潔く柔く きよくやわく」。どこかで見たことがある設定ばかりだが、後味は悪くない。

瀬戸カンナは、10代の頃に、幼馴染のハルタを事故で失ってしまう。カンナは、ハルタが自分に恋心を抱いていた事実に気付かなかったことに責任を感じ、大人になっても恋愛に踏み出せないでいた。ある日、仕事先で赤沢禄(ロク)に出会い、ズケズケとものを言う彼にとまどい憤慨するが、実はロクも幼い頃に喪失の罪悪感を抱えていたことを知る。カンナとロクはやがて互いに惹かれあっていくのだが…。

原作はいくえみ綾の大ベストセラーコミック。何でも“いくえみ男子”という言葉があるほど、この原作者が描く男子キャラは人気があるらしい。イケメン、傷ついた過去、ぶっきらぼうな中に隠された優しさ。女子なら誰でもツボにはまるのも頷ける男子像だ。物語は不幸を内包する男女の切ない恋愛もので、ひとつひとつの設定は既視感がある。カンナは恋愛と友情の狭間にいたハルタの自分への恋心を知らず、他の男子とのデートの最中にハルタを事故で亡くしたことで、罪悪感を感じている。一方、悩みなど何もなさそうに見えるロクもまた、実は小学生の頃、同級生の女の子と一緒に事故に遭い、自分だけ生き残ってしまったというつらい過去があった。そんな二人が最悪の出会いから、互いに惹かれあい、やがて最愛の人へと変わるという、これまた恋愛映画のセオリー通りの展開は、女子の心を否が応でもときめかせるものである。長澤まさみを始め、主要キャストが、15歳という少々無理な年齢から大人になるまでを一人で演じる。見る前はいくらなんでも無理があると感じたのだが“自然”とまではいかなくても、思ったよりOKだったのは、映画全体を包むまっすぐな純愛ムードのおかげだろうか。実際キャストは皆好演で、特に最近では悪役やおバカな役など、個性的で多彩な役柄に挑んでいる岡田将生が、表面は明るくふるまうが、心に重荷を抱えた難しい役柄を上手く演じている。最初は“イヤなヤツ”だったロクがやがて好青年に変わる頃、映画には胸キュンのラストが待っているのだ。
【55点】
(原題「潔く柔く」)
(日本/新城毅彦監督/長澤まさみ、岡田将生、波瑠、他)
(切なさ度:★★★★☆)
チケットぴあ

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