映画通信シネマッシモ


映画通信シネマッシモは、2018年4月をもって、終了しました。

ブログ終了にあたり、たくさんのあたたかいコメントをお寄せいただき、本当にありがとうございました。
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長い間のご愛顧に心より感謝いたします。

アリシア・ヴィキャンデル

トゥームレイダー ファースト・ミッション

TOMB RAIDER
バイク便のライダーをしている大学生ララ・クロフトは、裕福な実家を離れ、下町で一人暮らしをしている。ある時、冒険家だった父の遺言から、強大で危険な力が封印された謎の墓と、それを追う闇組織“トリニティ”の存在を知ることに。彼らよりも先にその墓を見つけて封印しないと世界を揺るがす危機になると知って旅に出るが、ララの行く手にはさまざまな敵が待ち受けていた…。

世界的大人気のゲーム実写映画化を新たなキャストでリブートした「トゥームレイダー ファースト・ミッション」は、ヒロインのララ・クラフトの最初の冒険を描くものだ。過去2作品は、アンジェリーナ・ジョリーが演じているが、アンジーが自信満々で無敵のスーパーヒーロー(ヒロイン)だったのに対し、今回のアリシア・ヴィキャンデル演じるララは、どこか脆く繊細なところがある生身のヒロイン。そんな彼女がどう成長していくかを冒険と共に見せてくれるのが本作最大の見所だ。

魔の海にあるという謎の島に隠された秘宝が、卑弥呼の墓という設定には、日本人としては思わずズッコケるのだが、それはひとまず置いておいて、一見きゃしゃに見えるアリシアは、実は5kg近い筋肉をつけてアクションに臨んでいて、その肉体改造に思わず見惚れる。初めての冒険で、時に傷つき、時に悩むララは、人間的で感情移入しやすいキャラクターだ。ただ、長く行方不明だった父との再会や、冒険を共にするダニエル・ウーとの“相棒度”がイマイチ盛り上がらないのは苦笑もの。トリニティについての考察も浅いが、こちらは次回以降に持ち越しといったところか。アリシア・ヴィキャンデルの傷だらけのタフネス、ゲーム感覚の謎解きなどを堪能しながら、まずは、新星ララ・クロフトの誕生を楽しみたい。
【65点】
(原題「TOMB RAIDER」)
(アメリカ/ローアル・ユートハウグ監督/アリシア・ヴィキャンデル、ドミニク・ウェスト、ウォルトン・ゴギンズ、他)
(共感度:★★★★☆)


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光をくれた人

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1918年、トムは戦争の英雄として帰還するものの、心に深い傷を負っていた。彼は俗世から逃げるように、オーストラリアの絶海に浮かぶ孤島ヤヌス島の灯台守の仕事に就く。3ヶ月間一人で暮らした後、正式採用になったトムは契約のために町に戻るが、その時に出会った土地の名士の娘イザベルと恋に落ちて、結婚することに。孤島で二人きりで暮らす夫婦は幸福な時を過ごすが、イザベルが流産を繰り返し、深い悲しみに見舞われる。そんな時、島に一隻のボートが流れ着いた。中には生まれたばかりの赤ん坊と男性の遺体。赤ん坊と一晩を過ごしたイザベルは、その子を自分たちの子として育てたいと懇願する。トムはそれがいけないことだと分かっていながら、イザベルの希望を承諾してしまう。ルーシーと名付けた赤ん坊はすくすくと成長するが、4年後に生みの母ハナと偶然出会うことになる…。

漂着した赤ん坊を育てる灯台守の夫婦の愛と葛藤を描くヒューマン・ドラマ「光をくれた人」。原作は、M・L・ステッドマンによる世界的ベストセラー「海を照らす光」だ。戦争で深く傷ついたトムと同じく戦争で兄を亡くしたイザベルは、共に善良な人間で、愛する者を失うつらさを経験している。孤島で二人きりの幸福な時間から一転、流産という大きな悲劇が、二人の判断を狂わせたのだろう。男性の遺体と赤ん坊の漂着を本土に報告しなければいけないことは理性では分かっていても、本能で抗えない。だが真実と罪への恐れが、やがて彼らを悲劇的な運命へと導いていく。生みの親と育ての親というテーマは、過去にも何度も映画で描かれたが、本作では、トムとイザベル夫妻が、海と人を安全に導く灯台を守る仕事をしていることが象徴的だ。命を守るべき人間が犯す罪に、私たち観客は夫婦同様、引き裂かれる思いを味わう。なぜなら、彼らは悪人ではなく、悲しいほど愛を求めていることを知っているからだ。本当の母親ハナの深い嘆きと、彼女がたどってきた運命はサブストーリー的に語られるが、これもまた切ない。トム、イザベル、そしてハナは、それぞれに大きな決断を下すことになる。ボートの遺体はハナの夫で赤ん坊の父親なのだが、彼が生前、命がけで教えてくれたのは“赦し”だった。このことが、ラストに灯台の光のような希望を与えてくれる。善悪の境界線があいまいな登場人物たちは、演じるのが非常に難しいキャラクターだ。ファスベンダー、ヴィキャンデル、ワイズといった、国際的に活躍する演技派が揃ったことで、母性、夫婦、家族、贖罪を描く物語が奥深いものになっている。人は時に間違った選択をしてしまう。だが、どんなに暗い海の中にいても、きっと光を見出すことができる。愛と人間を肯定する静かな良作だ。
【70点】
(原題「THE LIGHT BETWEEN OCEANS」)
(米・豪・ニュージーランド/デレク・シアンフランス監督/マイケル・ファスベンダー、アリシア・ヴィキャンデル、レイチェル・ワイズ、他)
(切なさ度:★★★★★)
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リリーのすべて

リリーのすべて ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
1926年デンマーク。風景画家のアイナー・ヴェイナーは、妻で肖像画家のゲルダから、女性モデルの代わりを務めるよう頼まれる。その日をきっかけに、アイナーは、自分の内側に潜んでいた女性の存在に気づく。リリーという名の女性として過ごす時間が長くなったアイナーは、心と身体が一致しない自分に困惑するようになる。一方、妻ゲルダは、夫が夫でなくなっていくことに戸惑うが、次第にリリーとして生きたいというアイナーの願いに理解を深めていく。やがて移住先のパリで、心身ともに女性になる手術を受ける決心をするアイナーだったが、それは命の危険を伴うものだった…。

世界ではじめて性別適合手術を受けたデンマーク人、リリー・エルベの実話を描く「リリーのすべて」。1920〜30年代には、性別に対する違和感や手術への理解はほとんどなく、精神疾患の病気とさえ思われていた。そんな時代に、自らの性をみつめて勇気をもって行動した主人公は、トランスジェンダーとしてのパイオニアだ。だが「英国王のスピーチ」のトム・フーパー監督は、単なる伝記映画やジェンダー・ムービーにはしていない。特異な状況ながら、深い部分で理解し合い、支え合った夫婦の物語に仕上げているのだ。このアプローチが素晴らしい。心と体の性が一致せずに戸惑い葛藤するアイナー(リリー)を演じるエディ・レッドメインの官能的な演技はもちろん素晴らしいが、本作で見事にオスカーを獲得したアリシア・ヴィキャンデルの演技は、さらにその上をいく。何しろこのゲルダという役柄はあまりにも複雑だ。妻としては、男性である夫アイナーを愛している。だが画家としては、自分にインスピレーションを与えて成功に導いてくれた女性リリーを必要とする。相反する感情を抱えながら、人間として、アイナーが性別適合手術を受け、アイデンティティーを確立しようとするのを応援するにいたるのだ。ゲルダの存在は、とてつもなく大きな愛を持つ母性そのものである。そんなゲルダの成長を、繊細さと悲哀、そして力強さをもって演じ切ったヴィキャンデルの熱演こそが、本作を高みに引き上げている。互いに一番の理解者となった夫婦の物語に、深く感動する秀作だ。
【75点】
(原題「THE DANISH GIRL」)
(英・独・米/トム・フーパー監督/エディ・レッドメイン、アリシア・ヴィキャンデル、 ベン・ウィショー、他)
(ソウル・メイト度:★★★★★)
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