映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる映画 ◎
「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」「ユダヤ人を救った動物園」etc.

アンディ・サーキス

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)

『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』オリジナル・サウンドトラック
高度な知能を得た猿と人類の全面戦争が始まってから2年。シーザー率いる猿の群れは森の奥深くの砦に身を潜めていた。ある夜、敵の奇襲を受け、シーザーの妻と年長の息子の命が奪われる。シーザーは人類の軍隊のリーダーである大佐に復讐するため、群れの仲間を安全な場所に移動させた後、モーリスやロケットら少数の仲間と共に旅に出る。途中、口がきけない人間の少女ノバや動物園出身のチンパンジーのバッド・エイプも加わり、ついに大佐のいる巨大な要塞にたどり着くが、そこで驚愕の事実を知ることになる…。

名作SFの始まりを描いた新シリーズの第3弾「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」。1968年の「猿の惑星」の前日譚を描く新シリーズは、創世記(ジェネシス)、新世紀(ライジング)と来て、本作の聖戦記(グレート・ウォー)で、ひとまず完結となる。そもそもなぜ猿が人間を支配する世界が出来上がったのか? 人間社会が滅亡に向かい猿社会が繁栄したのはなぜか? などの疑問にもきっちり答えを出している。猿のリーダーのシーザーは、人間の愛も家族の愛も知っている。そんなシーザーが、家族を奪われ望まない戦争に身を投じねばならない運命や心の葛藤は胸が痛くなるほど切ない。一度は復讐の念に取りつかれて自分を見失うが、仲間のために命懸けで行動するシーザーは、誰よりも“人間味”にあふれた頼もしいリーダーなのだ。

シーザーが仲間たちと共に旅をするロード・ムービーの側面を持つ本作は、人間と猿の戦争という狂気に囚われた大佐を殺すために、大佐が作り上げた王国へと向かう旅。この展開はまさしく「地獄の黙示録」そのものだ。途中、人間の行った数々の愚行が描かれ、それはそのまま現代アメリカの病巣を照射することになる。シリーズを通してシーザーを演じ切ったアンディ・サーキスは入魂の名演技で、パフォーマンス・キャプチャーやCGということを忘れて、シーザーに彼そのものが重なって見えるほどだ。壮大なスケールと神話的ストーリーを最先端のテクノロジーで描くこのハリウッド大作は、オリジナルの傑作SF「猿の惑星」への敬意と、過去の数多くの戦争映画へのオマージュにあふれている。「そして、猿の惑星になる」というキャッチコピーの通り、見事に1968年版へとつながった力作だ。
【75点】
(原題「WAR FOR THE PLANET OF THE APES」)
(アメリカ/マット・リーヴス監督/アンディ・サーキス、ジュディ・グリア、ウディ・ハレルソン、他)
(ドラマチック度:★★★★★)
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猿の惑星:新世紀(ライジング)

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前作「創世記(ジェネシス)」から10年後、人類と猿との新たな戦いを描く「猿の惑星:新世紀(ライジング)」。モーションキャプチャー技術はもはや完璧に近い。

高度な知能を持つ猿のシーザーが仲間を率いて反乱を起こしてから10年後。猿たちは、森の奥で独自の文明を形成し、平和なコミュニティを築いていた。だが、自ら作りだしたウィルスによって絶滅寸前の人間たちが資源を求めて森に足を踏み入れたことから、猿と人間との間で一触即発の事態が勃発する。平和を望むシーザーと人間側のリーダーのマルコムは何とか和解の道を探るが、両陣営の対立は激化。猿集団の中でまさかの裏切りが起こる中、シーザーとマルコムは究極の選択を迫られる…。

前作で人類に反旗を翻したシーザーは、今回はカリスマ的なリーダーとして猿社会に君臨している。冒頭のシークエンスは、猿しか登場しない。少し不穏な空気はあっても平和なそのコミュニティをかき乱したのは、やっぱり人間だった。猿側も人間側も集団である以上、意見の食い違いは避けられず、内外の裏切り行為から最終決戦へのカウントダウンへとなだれ込む。本作は、猿と人間との共存か、闘いかとの問いと共に、宿命を背負うシーザーの、指導者としての資質を問うドラマでもあるのだ。世界中で高い評価を得ている本作だが、いくら猿目線の物語とはいえ、人間側のドラマの薄さには、やや不満が残る。とはいえ、シーザーが愛情いっぱいに育った子供時代を懐かしむ場面は、涙を誘うものだ。「猿は猿を殺さない」の言葉が脆くも崩れ去る本作は、戦争を繰り返し、過去の過ちから何も学ばない人間への強烈な皮肉にほかならない。何よりも、1968年版の名作SF「猿の惑星」で描かれた、猿に支配された惑星・地球が生まれる、本当のスタート地点がこの「新世紀 (ライジング)」なのだ。そういう意味では、次回以降のシリーズに大きな期待を抱かせる作りといえよう。それにしても、素顔を見せないアンディ・サーキスが堂々の主役となる日が来ようとは!これこそ映画のあけぼの(DAWN)かもしれない。
【75点】
(原題「DAWN OF THE PLANET OF THE APES」)
(アメリカ/マット・リーヴス監督/アンディ・サーキス、ジェイソン・クラーク、ゲイリー・オールドマン、他)
(緊迫感度:★★★★☆)
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映画レビュー「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」

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◆プチレビュー◆
「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」でついに明かされる起源。知能を持つ猿シーザーの切なさと人間の愚かさの対比が見事だ。 【75点】

 製薬会社に勤める神経科学者のウィルは、アルツハイマー治療薬の実験台になったチンパンジーから生まれた子猿を育てることに。シーザーと名付けたその猿は高い知能を持ち、ウィルとは親子のような愛情で結ばれるが…。

 「ここは地球だったのか!」。砂に埋まる自由の女神を見たチャールトン・ヘストンの驚愕の表情と底知れない絶望感が忘れ難い名作「猿の惑星」。実に43年ぶりに描かれる“始まりの物語”は、現代社会へ警鐘を鳴らす衝撃作にして迫力のアクション大作だ。

 新薬を投与された母猿は、我が子を守ろうとしただけなのに、それを暴挙ととらえた人間から射殺される。動物の保護本能を理解しない人間の愚かさがすでに垣間見えるのだが、高い知能を持つシーザーが、ウィルや彼の家族を深く慕っていることを、なぜきちんと受け止めきれないのか。何より、生態系をコントロールできると思い上がる人間のおごりが罪深い。シーザーが、そんな人類に絶望し、反乱を決意するのに時間はかからなかった。

 強いリーダーシップで猿たちを率いるシーザーを演じるのは、アンディ・サーキスだ。モーション(動き)にエモーション(感情)を加えたパフォーマンス・キャプチャーでは第一人者の俳優で、彼の丁寧な演技のおかげで、シーザーが体験する、喜怒哀楽の感情が、リアルかつ繊細に伝わってくる。シーザー以外はすべてCGで描かれている猿たちが、やがてサンフランシスコの象徴ゴールデンゲイト・ブリッジを占拠する場面の迫力はすさまじく、虐げられたものたちの魂の叫びに、圧倒される。現時点での、実写とCGの融合では最高レベルの映像で、パフォーマンス・キャプチャーの装置をスタジオの外へと持ち出し、移動可能にした功績は大きい。今後CGは、実写にますます溶け込み、新たなニュアンスのビジュアルが生まれてくるだろう。

 これは、人間の傲慢に、自分と異なる存在を否定する不寛容が加わり生まれた悲劇。人類の滅亡と猿の支配は、偶然でも突然変異でもない“必然”だったとする本作の衝撃は、傑作SF「猿の惑星」に勝るとも劣らない。最先端のテクノロジーと迫力のアクションで描く娯楽作でありながら、猿の怒りと悲しみをたたえた瞳と、擬似親子の決別に涙する深いドラマになった。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)切なさ度:★★★★☆

□2011年 アメリカ映画 原題「RISE OF THE PLANET OF THE APES」
□監督:ルパート・ワイアット
□出演:ジェームズ・フランコ、フリーダ・ピント、アンディ・サーキス、他



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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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