映画通信シネマッシモ


映画通信シネマッシモは、2018年4月をもって、終了しました。

ブログ終了にあたり、たくさんのあたたかいコメントをお寄せいただき、本当にありがとうございました。
皆さまの映画ライフに少しでもお役に立てたならこれほど嬉しいことはありません。
長い間のご愛顧に心より感謝いたします。

アントワン・フークア

イコライザー

イコライザー(アンレイテッド・バージョン) (初回限定版) [Blu-ray]
昼と夜の2つの顔を使い分ける元CIAの男がロシアン・マフィアと対峙するアクション「イコライザー」。かなりムチャぶりなのだがデンゼルならば許す!

昼はホームセンターで真面目に働くマッコールは、かつてはCIAのトップエージェントだったが、今は過去と決別し、静かに暮らしている。不眠症の彼は深夜カフェで読書をするのが日課だが、そこで知り合った娼婦のテリーと他愛のない会話をかわすうちに、彼女がロシアン・マフィアから酷い仕打ちを受けていることを知る。マッコールは、かつての殺傷能力を活かしてテリーを痛めつけたマフィアを一掃するが、その“仕事”がきっかけとなり、ロシアン・マフィア最凶の殺し屋ニコライが執拗に彼を追いつめていく…。

昼はホームセンターの正社員、夜は腐敗した警察や悪人を成敗する闇の仕事人“イコライザー”。この“必殺仕事人”のベースは80年代のTVドラマだそうだが、どうりで細部が大雑把だ。主人公のマッコールは、日本の仕事人とは違い、金銭を受け取ったり契約を交わしたりはしない。正義感と善意だけで悪人を葬るのだから、何とも欲のない話だ。ホームセンターに押し入った強盗も、売上金を巻き上げる悪徳警官も、マッコールにかかれば瞬殺で倒される。いくらなんでも強すぎ!なのだが、そんなスーパーヒーロー並の能力を納得させてしまうのが、名優デンゼル・ワシントンなのだ。実際、本作は彼の存在感だけで成り立っているようなものだが、ロシアン・マフィア最強の殺し屋ニコライは、実はマッコールと互角に戦う力量がある敵役。もう少し2人のバトルに工夫がほしかったところだ。面白さは、銃を使わず、身の回りにあるものすべてを武器に変えて敵を殺傷する主人公の殺しのテクニックにある。クライマックスは深夜のホームセンター内でのバトル。砂、鉄線、金槌、電動ドリルなど、DIYな殺しっぷりはかなりエグいので要注意だ。それにしても娼婦役を演じるクロエ・グレース・モレッツは、まだ大人の女性になる前の少女特有の、危うい色っぽさがある。ずっと素性を隠して暮らしていた主人公を正義に目覚めさせるほど、セクシーなのだ。
【60点】
(原題「THE EQUALIZER」)
(アメリカ/アントワン・フークア監督/デンゼル・ワシントン、マートン・ソーカス、クロエ・グレース・モレッツ、他)
(スーパーヒーロー度:★★★★☆)
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イコライザー@ぴあ映画生活

エンド・オブ・ホワイトハウス

エンド・オブ・ホワイトハウス [Blu-ray]
ホワイトハウスがテロリストの標的になる衝撃的なクライム・アクション「エンド・オブ・ホワイトハウス」。主人公の孤軍奮闘ぶりは“ダイ・ハード”のようだ。

ワシントンが空爆され、謎のテロリスト集団がホワイトハウスを襲撃、大統領とその側近を人質に立てこもる。彼らは、日本海域からの米国第七艦隊の撤収と核爆弾作動コードを要求する。かつて大統領の警備をつとめた優秀なシークレット・サービスだったマイク・バニングは、この非常事態にほぼ廃墟と化したホワイトハウスに単独で潜入。大統領奪還とテロリスト撃破を誓い、単身ゲリラ戦に挑むのだが…。

撃破され半壊するホワイトハウス。焼け焦げ引きずり降ろされる星条旗。飛行機の羽がかすめてオベリスクをなぎ倒し、人々が逃げ惑う。独立記念日7月4日に起こるこれらの地獄絵図が、あまりにもショッキングだ。ホワイトハウスの地下にある危機管理センターさえも陥落し、護衛官は全滅という絶体絶命の危機に、特殊部隊出身で元シークレットサービスの主人公が、臨時副大統領や上司と無線で連絡を取りながら、一人、また一人とテロリストを倒していく。アジア系テロリストと明言を避けてはいるが、韓国語を話すことから北朝鮮を想定した設定であることは明らか。現実とあまりにリンクしているがゆえに、ド派手な展開も絵空事とは思えなくなるのだ。さらに、大勢の国民を犠牲にする9.11テロのような派手なスタイルではなく、核作動コードを知るアメリカ大統領と数人の側近を押さえさえすれば、世界を手中にしたも同然という作戦は、空恐ろしさがある。劇中、テロリストは13分でホワイトハウス制圧するが、実際に「ホワイトハウスに軍隊が到着するのに15分」という事実に基づいているそう。主演のジェラルド・バトラーは製作にも名を連ねるだけあって、超人的な活躍ぶり。だがホワイトハウス陥落というショッキングな映像と、命がけで危機を救うヒーローという対比の構図は鮮やかだ。シミュレーション・ゲームのような内容ではあるが、現況の世界情勢を思うと不気味な迫力がある。
【60点】
(原題「OLYMPUS HAS FALLEN」)
(アメリカ/アントワン・フークア監督/ジェラルド・バトラー、モーガン・フリーマン、ラダ・ミッチェル、他)
(リアル度:★★★☆☆)
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エンド・オブ・ホワイトハウス@ぴあ映画生活

クロッシング

クロッシング [DVD]クロッシング [DVD]
行き場のない苦悩を抱える3人の警官のストーリーが交錯するクライム・サスペンスの佳作。それぞれの正義の有り方から暗く重い現代アメリカの姿が浮き彫りになっていく。NYの犯罪多発地区ブルックリンに3人の警察官がいた。退職目前のベテラン警官エディは何の功績もなく同僚や後輩からも軽蔑されている。家族思いの麻薬捜査官サルは、病気の妻と5人の子供をかかえ経済的に困窮している。潜入捜査官のタンゴは自分を偽る毎日に、心身ともに限界に達していた。ある強盗殺人事件をきっかけに、同じ警官ながら接点のない3人の人生が交錯することになるのだが…。

正義もしくは悪徳という両極端な側面を描くことが多いのがポリティカル・ドラマ。だがこの映画に出てくる警察官たちは、報われない仕事から生じる空虚な思いに心をむしばまれている男たちだ。彼らの中では、善悪の境界線は極めて曖昧になってしまっている。毎日危険と隣り合わせなのに信じられないほどの薄給で、やりがいも希望も持てない職務の前では、「自分は犠牲者」という思いが膨らむのも無理はない。そんな犯罪多発地域の警察官の現実が、リアルに描かれている。囮捜査のためギャング組織に潜入しているタンゴは、自分の命を救ってくれたギャングへの友情を感じ、麻薬捜査の現場に踏み込むたびに大量の札束を目にするサルは、自分とは無縁の大金に手が伸びそうになる。あまりに脆い正義を盾に、神経をすり減らすタンゴとサルの未来が、無気力で事なかれ主義のエディの姿に重なって見えてくる。だが、無難に過ごした末に退職しようとしていたエディに、思いがけない変化が現れたことから、3人の運命が転がり始める。とはいえ、エディ、サル、タンゴの3人は1つの事件とその場所を共有しながら、互いに認知することもなくすれ違うのみ。これが邦題「クロッシング」の由来なのだが、映画は、一人一人の正義を束ねることが出来なければ、どうなるのかを容赦のない筆致で描き切った。これが今のアメリカの閉塞感なのかと思うと陰鬱な気持ちになるが、徹底的に甘さを排除したアントワン・フークアの演出は、凄味がある。信仰心が厚いサルが言う「欲しいのは神の赦しじゃない。神の助けなんだ!」という言葉は、彼らの人生の中での神の不在の証。目の前の現実と、己が信じる正義の間で揺れる警察官の苦悩が胸を打つ。リチャード・ギア、イーサン・ホーク、ドン・チードル、いずれも渋い熱演で、素晴らしい。
【70点】
(原題「BROOKLYN'S FINEST」)
(アメリカ/アントワン・フークア監督/リチャード・ギア、イーサン・ホーク、ドン・チードル、他)
(閉塞感度:★★★★☆)

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