エンド・オブ・ウォッチ スチールブック仕様 [4,000個 初回数量限定生産] [Blu-ray]
制服警官の強い絆とLA犯罪多発地区の実態を描くクライム・アクション「エンド・オブ・ウォッチ」。ドキュメンタリーのようにリアルで緊張感が途切れない。

ロサンゼルスの犯罪多発地区サウス・セントラルを担当するテイラーとザヴァラは、同地区でも指折りの犯罪検挙率を誇る警官コンビだ。二人は、いつものようにパトロール中に通報を受けて、ある一軒家に踏み込むが、そこで図らずもメキシコ麻薬カルテルの秘密に触れてしまう。組織の怒りを買った二人は、メキシコ系ギャングから命を狙われるハメになるのだが…。

1992年のロサンゼルス暴動の口火を切った地区はサウス・セントラル地区だったと記憶しているが、この悪名高い犯罪多発地区は、黒人からヒスパニック系へと勢力図が変わりつつあるのだろうか。本作で大暴れするのは、黒人ギャングではなくヒスパニック系ストリート・ギャングである。人種間の対立がある一方で、警察学校の同期である、白人巡査テイラーとメキシコ系巡査サヴァラの間に兄弟以上の固い絆が生まれるなど、人種間の意識は一言では語りつくせない。ともあれ、主人公の二人は、映画でもしばしば登場する危険地帯サウス・セントラスを巡回して回るのが日課というタフな日常を生きている。特にテイラーは、大学法学部入学を目指し、入試課題に映像制作を選んでいるという設定で、会議中や移動中など公私共にさまざまなデジカムで、状況を記録している。そこに記録される多種多様な犯罪は、日々の任務が文字通り命がけであることを教えてくれる。ザラついた主観カメラの他に、監視カメラやニュース映像も使われるため、まるでドキュメタンタリーを見ているかのようにリアルなのだ。テイラーには恋人ジャネットが、サヴァラには妻のガビーがいて、時になごやかな雰囲気にもなるが、メキシコ麻薬カルテルから命を狙われるようになってからは、観客は、犯罪現場の壮絶な最前線へと放り込まれる。タイトルの“エンド・オブ・ウォッチ(EOW、勤務終了)”とは、警察官が1日の終わりにつける業務日誌の最後に記入する言葉。同時に警察内の隠語では、二度と家に戻れなくなるもうひとつのEOW(殉職)を意味するという。名もない警官たちの同士愛、そして生ぬるい日本の日常とはまったく次元が違う犯罪現場。いつ、何が起こるのかと終始緊張感が途切れない本作の真の主役は、ギャングも警官も命をはって生きることを強いる町サウス・セントラルそのものかもしれない。
【65点】
(原題「END OF WATCH」)
(アメリカ/デヴィッド・エアー監督/ジェイク・ギレンホール、マイケル・ペーニャ、アナ・ケンドリック、他)
(緊張感度:★★★★★)
チケットぴあ

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