映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる映画 ◎
「フィフティ・シェイズ・ダーカー」「ハクソー・リッジ」「結婚」「ありがとう、トニ・エルドマン」etc.

カート・ラッセル

バーニング・オーシャン

Deepwater Horizon [Blu-ray + DVD + Digital HD]
メキシコ湾沖80キロに位置する海底油田施設・ディープウォーター・ホライゾン。石油会社が、スケジュールの遅れを理由に掘削再開を迫ったことから工事が強行され、天然ガスへの引火と大爆発による大事故が発生する。作業員126名がいるディープウォーター・ホライゾンはたちまち炎に包まれた。チーフ技師のマイクは、一人でも多くの作業員の命を救い、被害拡大を食い止めながら、必死で脱出方法を探るが…。

2010年4月に起こったメキシコ湾原油流出事故を描いた実録ディザスター・ムービー「バーニング・オーシャン」。巨大な海底油田施設・ディープウォーター・ホライゾンで発生した引火・爆発の大事故は、世界最大級の人災と呼ばれ、多数の死者・負傷者を出したこと、周辺の自然環境や住民の生活に甚大な被害を与えたことで知られる。主人公を熱演するマーク・ウォールバーグは、ピーター・バーグ監督とは、ネイビーシールズの兵士がタリバンから追い詰められるサバイバル・アクション「ローン・サバイバー」で組んでいるし、公開待機中のボストンマラソン爆弾テロ事件を扱った実録もの「パトリオット・デイ」でもタッグを組んでいて、このコンビは、実話の社会派アクションがトレードマークになりつつある。本作で描かれた事故は、営利優先の石油会社の幹部が、工事の遅れを取り戻すため、安全テストを省略して工事の強行稼働を迫ったことが発端。巨大な石油掘削施設での、泥水噴射、原油逆流、ガス引火、大爆発と、次々に起こる大災害の恐怖を臨場感たっぷりに描いている。ただ、ディープウォーター・ホライゾンを忠実に再現した巨大セットや、決死の脱出劇は確かに迫力たっぷりで見応えがあるが、石油掘削現場という一般人がほとんど知らない場所での災害のために、どうしても説明パートが多く、ディザスター・ムービーとしての訴求力が削がれたことは否めない。映画は、事実を追うのに精一杯で、人間の内面に迫るドラマとしての魅力には欠けてしまった。それでも、この大事故の原因が、安全より利益を優先させた結果の大惨事だったことを思うとき、遠い場所で起こった過去の出来事というだけでは片づけられない危機感が浮かび上がってくる。実際に事故に遭った人々が写真で登場し、彼らのその後を紹介するエンドロールが、強く印象に残る。
【65点】
(原題「DEEPWATER HORIZON」)
(アメリカ/ピーター・バーグ監督/マーク・ウォールバーグ、カート・ラッセル、ケイト・ハドソン、他)
(スペクタクル度:★★★★★)
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映画レビュー「デス・プルーフinグラインドハウス」

デス・プルーフ プレミアム・エディション [DVD]デス・プルーフ プレミアム・エディション [DVD]
◆プチレビュー◆
タランティーノ印のB級ガールズ・ムービー。前半と後半の激しい転調に思わずクラクラする。65点】

テキサスの田舎町。女の子たちがバーに繰り出した。そこで、スタントマン・マイクという遊び人風の中年男と知り合うが、実はマイクは耐死仕様(デス・プルーフ)のシボレーで女性を殺す連続殺人鬼だった。それから14ヶ月後のテネシー。車を乗り回す女の子たちに目をつけたマイクだったが…。

グラインドハウスとは60〜70年代の米国でB級映画ばかりを2〜3本立てで上映していた劇場の総称だ。低予算映画の売りは暴力とアクション、エロにスプラッタ。タランティーノは、大物になった今もそんな映画を偏愛してやまない。日本では別々に公開されるR.ロドリゲス監督の「プラネット・テラーinグラインドハウス」と2本セットの扱いで、B級映画へオマージュを捧げるべくイベント・ムービーを企画した。綺麗なフィルムにわざと傷を付け、ノイズまで仕込んで当時のテイストを再現する念の入れようである。物語は殺人鬼vsガールズの戦いというシンプルなものだ。後半には、手に汗握るカーチェイスがたっぷり楽しめる。

タランティーノは、もともと個人趣味全開の映画人だ。「キル・ビル」の香港カンフー映画やマカロニ・ウェスタンのように、自分の愛するキッチュな素材をスタイリッシュに再構築する才能は並はずれて高い。たっぷりとお金をかけて“チープ”を作るなんて、さすがはハリウッドの若き巨匠である。本作ではめでたく撮影監督デビューも果たし、足フェチを堂々と披露するなど、やりたい放題だ。ネットリとエロいカメラワークにはやや辟易するが、これもまたB級テイストだろう。だが、この映画のキモは、長々と続くほとんど意味のないガーリー・トークにある。グラインドハウスの観客は、女の子たちがスラリとした素足を投げ出しながら、男の品定めをしたり開放的な恋愛観を語るのを、ポップコーンをほおばりながら楽しんでいたに違いない。映画は前半と後半で大きく転調し、女の子たちの顔ぶれもガラリと変わるが、女子トークは共通なのだ。おしゃべりには、車や映画などのコアな内容もあるが、観客はいい加減に頭がボンヤリしてくる。だがこれも計算のうち。ダラダラ・トークは突然終了し、美女の惨殺や、「バニシング・ポイント」ばりのカーアクションへと豹変するのだ。ボルテージは一気に跳ね上がる。ストーリーが飛躍してこそ、B級映画と言わんばかりだ。

ユマ・サーマンの女性スタント、ゾーイ・ベルが、命知らずの演技で挑む壮絶なカーチェイスは、全て本物だ。スター女優の影の存在の女性に光を当てるあたり、タランティーノの映画愛を感じてちょっと泣ける。そしてサイコな殺人鬼がピッタリはまっているカート・ラッセル。実に懐の深い役者である。女子トークから、突如、殺人話に転調しても、このキレっぷりなら文句はない。彼を追い詰めるカーチェイスは、突き抜けた笑いでいっぱいだ。残念なのは、この作品が往年のB級映画の再現に全力を注ぎすぎて、現代のテイストがほとんど感じられないことだろうか。“今の空気”はロドリゲス作品にまかせるとして、まずは、正調B級カーアクション映画をじっくりと味わってみよう。現代に蘇ったグラインドハウスのエキセントリックな空気。唐突にやってくる、壮快にしてバカらしいラスト。映画なんて所詮、いかがわしくて無責任なものなのかもしれないと、爆笑しながらしみじみ思ったものだ。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)ガーリー度:★★★★☆

□2007年 アメリカ映画 原題「Quentin Tarantino's Death Proof」
□監督:クエンティン・タランティーノ
□出演:カート・ラッセル、ゾーイ・ベル、ロザリオ・ドーソン、他

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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
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新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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