映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる映画 ◎
「美しい星」「光をくれた人」「家族はつらいよ2」「光」etc.

クリステン・スチュワート

パーソナル・ショッパー



パリで、多忙なセレブのために、服やアクセサリーの買い物を代行するパーソナル・ショッパーとして働くアメリカ人のモウリーンは、数ヶ月前に双子の兄を亡くし、悲しみから立ち直れずにいた。ある時、モウリーンの携帯電話に正体不明の人物から奇妙なメッセージが届き、その人物に誘導されるかのように、依頼主の服を身に着けるというタブーを犯してしまう。同時に彼女の周囲で不可解な出来事が次々に起こり、ついにモウリーンはある事件に巻き込まれる…。

セレブの買い物を代行する女性が、謎めいた事件に巻き込まれるミステリー「パーソナル・ショッパー」。オリヴィエ・アサイヤス監督と主演のクリステン・スチュワートのタッグは「アクトレス〜女たちの舞台〜」に次いで二度目だ。ハリウッド映画とは全然違う顔をみせるスチュワートは、今回もまたセレブの秘書的な地味な役。ただ「アクトレス」と大きく異なるのは、ヒロインが霊能者というスピリチュアルな設定であることだ。モウリーンは、兄の死から立ち直れず、彼が住んでいたパリを離れないのは、生前二人が、先に死んだ方がサインを送ると誓いあっていたから。モウリーンの携帯に次々に届く謎めいたメッセージの送り主は、誰なのか。もしや死後の世界からのものなのか。…と、ミステリーからオカルトへと傾くかに思えたが、終わってみれば、そのどちらでもなかった。依頼主の高価なドレスを身に着けるというタブーは、今より豊かな、別人になりたいというモウリーンの心の欲望だが、物質主義を単純に否定しているわけではない。霊能力があるが、それが事件の解決を助けるわけでも、スピリチュアルな世界を肯定するわけでもない。共に個性的な設定なのに、活かしきれてない印象なのが残念だ。だが、深い孤独と喪失感を抱えたヒロインが、自己を解放する物語としてみれば、なかなか興味深い。雇い主とはほとんど電話で話すだけ。遠いアラビア半島にいる恋人とのやりとりはPCの画面を通して。謎の人物とのミステリアスな会話は携帯のメッセージ。ヒロインはいつも、そこにいない人物と共に生きていた。それは、現世にいない死者を感じる霊能と重なって見える。ファッショナブルかつ不思議なテイストの心理劇だが、別人になりたいと心の奥底で願ったヒロインが、結果的に、アイデンティティーを取り戻すストーリーは、示唆に富んでいて悪くない。
【65点】
(原題「PERSONAL SHOPPER」)
(フランス/オリヴィエ・アサイヤス監督/クリステン・スチュワート、ラース・アイディンガー、シグリッド・ブアジズ、他)
(スピリチュアル度:★★★☆☆)
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カフェ・ソサエティ

CAFE SOCIETY
1930年代。ニューヨーク出身の平凡な青年ボビーは、刺激的な人生を求めてハリウッドにやってくる。映画業界で大物エージェントとして成功した叔父フィルを頼って彼の元で働き始めたボビーは、フィルの美しい秘書のヴェロニカ、愛称ヴォニーに心を奪われる。ヴォニーと親しくなったボビーは彼女との結婚を夢見るようになるが、ヴォニーにはひそかに交際中の男性がいることに気付いていなかった…。

NY出身のユダヤ系青年が経験する華やかなセレブの世界と恋の行方を描くラブストーリー「カフェ・ソサエティ」。本作は、1930年代を背景に、ハリウッドの映画業界で働くことになった青年が、やがて生まれ故郷のNYに戻り成功をつかむ物語だ。両方の場所で出会った同じ名前の女性、二人のヴェロニカの間で揺れ動く心情を、軽快なテンポで描いている。前半のハリウッドのパートは、映画業界の狂乱や大スターの豪邸見物など、極めて俗っぽい。後半のNYパートも、ある意味同様だ。ギャングの兄の手伝いとして始めたNYのナイトクラブ経営も、表面はきらびやかだが裏社会との付き合いもあり、虚無的な華やかさに満ちている。それでもNYの方が魅力的に映るのは、やはりアレンのNY愛ゆえだろうか。タイトルのカフェ・ソサエティとは、1930年代に夜ごと都会のおしゃれなレストランやクラブに繰り出すライフスタイルを実践したセリブリティを指す。ボビーが望んだのは、より刺激的で胸のときめく人生。だが人はいつでも“ないものねだり”だ。映画では、好きな人と結ばれても、結ばれなくても、“もしかしたら、存在したかもしれない、もうひとつの人生”に想いをはせる登場人物たちの複雑な心情がにじみ出ている。ジェシー・アイゼンバーグはもちろんアレンの分身。クリステン・スチュワートは美しくファッショナブル。だがNYパートで登場するもう一人の美女ブレイク・ライヴリーの役柄がほとんど活きていないのが残念。80歳を超えた名匠ウディ・アレンは、年に1本のペースで律儀に新作映画を届けてくれるが、作品の出来不出来の波があるのは否定できない。本作はパンチ不足で物足りなさが残るが、シャネルの華やかな衣装と、アレンと初コラボの名撮影監督ビットリオ・ストラーロが映し出す魔法のような光が、人生のほろ苦さを雄弁に語っている。
【60点】
(原題「CAFE SOCIETY」)
(アメリカ/ウディ・アレン監督/ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート、ブレイク・ライヴリー、他)
(ファッショナブル度:★★★★★)
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エージェント・ウルトラ

エージェント・ウルトラ [Blu-ray]
マイクは、田舎町のコンビニでのらりくらりとバイトするダメ男。恋人のフィービーとハワイ旅行に出てプロポーズしようと決意するも、直前になってパニック発作を起こし、飛行機に乗ることさえできない。フィービーはそんなマイクを優しく見守っていた。ある日、コンビニに来た客から謎めいた暗号を告げられたマイクは、気が付くとスプーン1本で二人の暴漢を刺殺していた。実はマイクはCIAの極秘計画によってトレーニングを受けた最強エージェントだったのだ。覚醒したマイクだったが、計画の封印を目論むCIA幹部から命を狙われたうえ、愛するフィービーを誘拐されてしまう…。

CIAの極秘プログラムによって最強の工作員へと育成された青年が、巨大な陰謀に立ち向かうアクション・コメディー「エージェント・ウルトラ」。物語は突拍子もない設定に思えるが、実は、CIAが極秘裏に行った違法実験であるプロジェクトMKウルトラというマインド・コントロール・プログラムは、1950〜1960年代に、実際にあったという。それはさておき、記憶を失った凄腕エージェントの覚醒と活躍を描く本作は、例えていえば、ジェイソン・ボーン・シリーズのユルユル・バージョン。既視感満載ながら、激しい暴力とブラックな笑いを組み合わせ、そこに純愛ロマンスというスパイスを効かせたのがしゃれている。もっとも恋愛映画としてもユルユルなので苦笑を誘うが、かつて青春ラブコメ「アドベンチャーランドへようこそ」で共演した、アイゼンバーグとスチュワートの相性は今回も抜群なので、許そう。肩がこらずに楽しめるうえ、バイオレンスよりコメディ要素が強いので、デート・ムービーには最適。おバカ映画だが、なんとも憎めない作品である。
【55点】
(原題「AMERICAN ULTRA」)
(アメリカ/ニマ・ヌリザデ監督/ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート、ビル・プルマン、他)
(ダメンズ度:★★★★☆)
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アクトレス 女たちの舞台

アクトレス ~女たちの舞台~ [Blu-ray]
大女優マリアは、有能な女性マネージャーのヴァレンティンと共に仕事に励んでいた。ある時、マリアは、自分が出演し出世作となった20年前の舞台劇のリメイクをオファーされる。だがマリアの役はかつて演じた小悪魔的な若き美女ではなく、ヒロインに振り回される中年女性の役。リメイク版の主役には、ハリウッドの新進女優ジョアンが抜擢されていた。迷ったあげく役を引き受けたマリアは、ヴァレンティンを相手に台本の読み合わせを開始するが、現実と役柄が混濁しマリアは深みにはまっていく…。

年齢を重ねた大女優が老いにおびえ焦燥する姿を描く「アクトレス 女たちの舞台」は、「クリーン」などで人間の複雑な内面を描いてきたオリヴィエ・アサイヤス監督の新作だ。俳優が新作舞台を控え、孤独と焦燥感に苛まされる…と聞くと「バードマン」を思い浮かべるが、なるほど虚実が入り混じるなど、共通項は多い。ただ、本作はスイスの山岳地帯を舞台にしているためか、不思議な開放感がある。女優の葛藤は、一般人には無縁だが、老いに対する不安は、人間、特に多くの女性は共感できるはず。マリアは、かつては人を翻弄する側だったのに、いつしか翻弄される側に。そこには残酷なまでの時の流れがある。マリアとヴァンティンが読み合わせする台本の会話は、現実と重なり、若手女優ジョアンとマリアが演じる舞台もまた現実を映す鏡のよう。二重、三重になった物語構造が、映画を深淵なものにしている。大女優を演じるビノシュの複雑な表情、若手女優を演じるモレッツの輝きと、女優陣は皆、好演だが、何と言っても達観した位置にいながら愛憎を内包するヴァレンティンを演じたクリステン・スチュワートの演技が見事に際立った。劇中に登場する、アルプスの自然現象“マローヤの蛇”とは、奇妙で美しい動きをする雲海の名称。流れるべきところを流れ、そして去っていくマローヤの蛇は、雲の中にいれば混乱してしまっても、遠くから眺めれば神秘的で美しい。主人公マリアの心情と共に、映画の大きなテーマである“時の流れ”を象徴するかのようだった。
【70点】
(原題「SILS MARIA」)
(仏・独・スイス/オリヴィエ・アサイヤス監督/ジュリエット・ビノシュ、クリステン・スチュワート、クロエ・グレース・モレッツ、他)
(葛藤度:★★★★☆)
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アクトレス〜女たちの舞台〜@ぴあ映画生活

アリスのままで

アリスのままで [Blu-ray]
若年性アルツハイマー病を発症した女性とその家族の葛藤を描く「アリスのままで」。オスカーを射止めたジュリアン・ムーア渾身の演技に目を見張る。

50歳のアリスは名門大学で教鞭を取る言語学者。ある日、物忘れがひどくなり病院を訪れると、若年性アルツハイマー病と診断されてしまう。やがては家族のことも自分が誰であるかも忘れてしまう病気におびえながら、アリスは家族の支えでなんとか暮らしていくが…。

本作は、いわゆる難病ものではあるが、ベタついたお涙頂戴映画などではない。それはヒロインと家族をシビアな視線でみつめているからだ。知的でウィットに富んだ女性アリスは、自分が自分でなくなる病気の恐怖と共に、その病が子供たちに遺伝してしまうことで大きな罪悪感を感じる。最初は小さな物忘れから次第にエスカレートしていく描写も非常に丁寧で、ジュリアン・ムーアの名演も手伝い、若年性アルツハイマー病という病気の性質がしっかり理解できるはずだ。やがてすべてを忘れる自分にビデオメッセージを残すが、症状がかなり進行したアリスがそれを見るシークエンスは、緊張感が漂う。だがこの映画が他の難病ものとはひと味違うのは、インテリ一家のそれぞれのアリスへの接し方にある。医師である夫や優等生タイプの長女がどこか逃げ腰なのに対し、一家では落ちこぼれの次女リディアは母親の病と正面から向き合い、しっかりと支えていく。母と娘という関係性以上に女性として人間として関わっていこうとする毅然とした姿勢が印象的で、クリステン・スチュワートの自然体の演技がムーアに負けずに素晴らしい。例え記憶は薄れても、アリスがアリスであった事実は決して消えることはない。高齢化社会、老い、記憶。いつかは自分や家族にも…と身につまされる観客も多いかもしれない。アイデンティティーと尊厳を、静かなタッチで描く良作だ。
【80点】
(原題「STILL ALICE」)
(アメリカ/リチャード・グラツァー、ワッシュ・ウェストモアランド監督/ジュリアン・ムーア、アレック・ボールドウィン、クリステン・スチュワート、他)
(女性映画度:★★★★☆)
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アリスのままで@ぴあ映画生活

トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2

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大人気シリーズの完結編「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2」。ヴァンパイアになったこと以上に母になったことがヒロインを強くする。

ヴァンパイアのエドワードと結婚し、自らも最愛の人と同じヴァンパイアになってカレン家に加わった人間の少女ベラ。ベラに恋していたオオカミ族のジェイコブは、ベラが生んだ娘レネズミこそが運命の相手と知る。ヴァンパイアとオオカミ族の争いが終わり、ようやく平和が訪れたかに思えたが、3000年生きるヴァンパイアの王族ヴォルトーリ族は、レネズミがすべてのヴァンパイアを滅ぼすといわれる伝説の存在“不滅の子”であると判断して、抹殺に乗り出す…。

ステファニー・メイヤー原作の人気小説の映画化シリーズもついに完結。ヴァンパイアの青年と人間の少女の禁断の恋、さらにオオカミ族の青年との三角関係を描いたファンタジーは、世界中で熱狂的に愛された。だが本作は、人間と異形のものとの許されない関係ではなく、ヴァンパイア間の争いごとで、人間は完全に蚊帳の外。このサーガの中で1本だけ独立しているかのような内容なのだが、それでも母となったベラの強い母性がパワーとなって物語の最終章を引っ張っている。ヴァンパイアと人間のハーフであるレネズミは、危険な存在ではないと証明するために、エドワードは世界中のヴァンパイアに協力を呼びかけ、ヴォルトーリ族との対決に備える。彼らが、それぞれが違う能力を持ちそれを披露する場面は、超能力の隠し芸大会のようで、なかなか楽しい。ベラとエドワードの間に生まれた子こそ、ジェイコブの運命の相手“刻印”であると、シリーズ中、長らく続いた三角関係に一気にオチをつけるのは、少々安易な設定ではあるが、人気キャラのジェイコブに幸せを用意したのは、ファンには嬉しい展開だろう。雪原を舞台に繰り広げられる一大バトルは、大規模なVFXを駆使して描かれ、長いシリーズのクライマックスにふさわしい迫力だが、これには、ちょっとしたオチがつく。いずれにしても、クリステン・スチュワート ロバート・パティンソン テイラー・ロートナーという若手俳優をトップスターに押し上げた人気シリーズは、この世ならぬものへの恐れと憧れを、ロマンチック満載で描いて映画ファンをたっぷり楽しませてくれた。
【65点】
(原題「THE TWILIGHT SAGA: BREAKING DAWN - PART 2」)
(アメリカ/ビル・コンドン監督/クリステン・スチュワート、ロバート・パティンソン、テイラー・ロートナー、他)
(アクション度:★★★★☆)
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トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2@ぴあ映画生活

トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part1

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禁断のラブ・ストーリーの最終章パート1「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part1」。クライマックスに向かってまずはウォーミングアップだ。

数々の困難を乗り越えて、ついに結ばれたヴァンパイアのエドワードと人間の少女ベラ。ベラはエドワードと同じヴァンパイアになり永遠の時を生きる決意をする。今もベラを愛する、オオカミ族のジェイコブに別れを告げて、二人はハネムーンへと旅立つ。南米の島で二人だけで至福の時を過ごすが、ベラが妊娠。急激に成長する“その子”は、人間とヴァンパイアの間に生まれる禁断の子で、ベラはみるみる衰弱していく…。

トワイライト・サーガもいよいよ佳境。まずは最終章・二部作の前編だ。今回のメインは、ベラが禁断の子を身ごもることだが、映画の半ばまではロマンチックな結婚式とハネムーンで占められている。なんだか手抜きな気がするが、それでも純白のウェディング・ドレス姿のベラはあくまでも美しく、南米の島のリゾートはどこまでもリッチでロマンチックだ。前半はほとんどファンサービスである。しかし、後半は急転直下。監督が「ドリームガールズ」のビル・コンドンなので、話の展開はスピーディで、転がりだしたら待ったなしだ。妊娠してから急激に衰弱するクリステン・スチュワートの形相はなかなかの迫力。出産するのは命懸けだが、ここではもうすでに赤ん坊を守る母親の決意がみなぎっている。ベラの命を守ること、そして禁断の子の誕生をめぐって、ヴァンパイアとオオカミ族の間で新たな対立が起こり、後半は熾烈な戦いになっていく。カレン家の運命を握るヴァンパイア族の頂点ヴォルトィーリ家の思惑を匂わせ、物語はひとまず終了。何とももったいつけたパート1だが、ベラの瞳のドアップで終わるラストはちょっと興奮する。すべてが明らかになるパート2のクライマックスに向かって、ヒートアップは必至だ。
【55点】
(原題「THE TWILIGHT SAGA:BREAKING DAWN-PART1」)
(アメリカ/ビル・コンドン監督/ロバート・パティンソン、クリステン・スチュワート、テイラー・ロートナー、他)
(ロマンチック度:★★★★☆)
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トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 1@ぴあ映画生活

ランナウェイズ

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1970年代に実在したガールズバンドの盛衰を描く青春音楽映画。彼女たちの存在ははかないものだったが、ロック界の女性進出の扉を開けた役割は大きい。

1975年のロサンゼルス。15歳のジョーン・ジェットはロックスターになる夢があるが、当時ロックは男のものと思われていた。音楽プロデューサーのキムに自分を売り込んだジョーンは、10代の女の子だけでバンドを結成する。そこにセクシーなシェリー・カーリーがボーカルとして加わり、異色のガールズバンド“ランナウェイズ”が誕生した。バンドは瞬く間に成功し彼女たちはスターになるが、同時にバンドはさまざまなトラブルに見舞われる…。

下着姿で歌う10代の美少女。過激な歌詞とパンチの効いたメロディ。日本でも大人気だったガールズバンドのランナウェイズは、人気とは裏腹に、男社会のロックの世界でキワモノ扱いされた上に、わずかな期間活躍してあっという間に消えていったバンドだ。音楽評は専門ではないのだが、彼女たちの音楽は型破りで、70年代のミュージックシーンの中で強い印象を受ける。それにしても米国で女性がロックをやることがこれほど困難だったとは知らなかった。物語そのものはバンドの誕生と、栄光と挫折というスタンダードなもので、特別な驚きはない。バンド内では、考え方の違いやトラブルはつきものだが、ランナウェイズの場合、中心となるジョーンとシェリーの音楽に対する情熱の温度差は決定的だったように思う。ジョーンには音楽がすべてだったのに対し、シェリーのモチベーションは“普通の女の子でいたくない”というもの。これでは摩擦は必至だろう。ダコタ・ファニングとクリステン・スチュワートという“トワイライト”な共演が見所で、歌やギターのパフォーマンスもサマになっている。バンド解散後にジョーンとシェリーが電話越しに言葉をかわすシーンは、決して多くは語らなくても同じ輝きを共有したもの同士のいたわりが感じられ切ないものだ。自分の思いを懸命に貫いた少女たちの姿は、永遠に完成しないフォルムのよう。それが70年代を一瞬で駆け抜けたガールズバンド・ランナウェイズの魅力なのかもしれない。
【50点】
(原題「THE RUNAWAYS」)
(アメリカ/フローリア・シジスモンディ監督/クリステン・スチュワート、ダコタ・ファニング、マイケル・シャノン、他)
(青春映画度:★★★★☆)
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ランナウェイズ@ぴあ映画生活

ニュームーン/トワイライト・サーガ

ニュームーン/トワイライト・サーガ スタンダード・エディション [DVD]ニュームーン/トワイライト・サーガ スタンダード・エディション [DVD]
美しいバンパイアとの禁断の恋を描いて大ヒットしたシリーズの第2弾。前作で、初めて恋した相手エドワードがバンパイアと知ってもなお、彼を愛したベラは、本作で18歳に。だがエドワードは、自分と一族がベラに危険をもたらすと悟り彼女の前から姿を消す。傷ついたベラを励ましたのは幼馴染のジェイコブだったが、彼はバンパイアの宿敵の狼一族の末裔だった…。

吸血鬼vs狼男。この構図に驚きはないが、彼らが一人の女子高生を巡って恋のライバルになるという展開は、今までにないものだ。ホラーファンタジーにして恋愛バトルの本作は、人間離れもなんのその。自分を奪い合う美しき男たちという現実に都合よく置き換えることができるティーンの女子を熱狂させる。危険でムチャな行動を抑えきれないベラは、エドワードとジェイコブの両方に守ってもらいたくて自分を傷つけるかのよう。その身勝手さは初恋にのめりこんで周りが見えない10代特有の情熱だ。物語は相変わらず荒唐無稽で、最古で最大の勢力のバンパイア“ヴォルトゥーリ族”の住むイタリアへ一気に舞台を移すなど、かなり飛躍する。エドワードが、絶望の末に自殺を試みるところは、映画の最初に紹介される「ロミオとジュリエット」を彷彿とさせ、禁断の恋ならではの展開だ。

ロバート・パティンソンがスレンダーな耽美派なのに対し、人狼ジェイコブ役のテイラー・ロートナーはマッチョな肉体派。ファンには、どちらが魅力的か大いに迷っていただきたい。だが、しかし!いったい人間の男子は、美少女ベラを前にして何をしているのか?!と叱咤したくなる。いずれにしても、物語はまだ続く。女子心を燃えさせる決めのセリフをエドワードに言わせ、ブッツリと終わるこの映画、やきもきとドキドキを同時に味わいたい女の子は必見だ。
【55点】
(原題「The Twilight Saga: New Moon」)
(アメリカ/クリス・ワイツ監督/ロバート・パティンソン、クリステン・スチュアート、テイラー・ロートナー、他)
(人間離れ度:★★★★☆)

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トワイライト〜初恋〜

トワイライト~初恋~ スタンダード・エディション [DVD]トワイライト~初恋~ スタンダード・エディション [DVD]
徹頭徹尾女の子目線のラブ・ストーリーだ。内気なベラが恋したのは、謎めいた美青年エドワード。なんと彼は現代に生きるヴァンパイアだった。ピンチになればいつも自分を救ってくれるイケメンの彼。この条件なら、10代の少女は、相手が人間以外でもOKである。お話は女の子の妄想炸裂だが、相手がヴァンパイアということを除けば、ややアクション寄りの普通の青春映画。それにしても、同じティーン向け小説でも、不幸の連打で“泣き”を求める大和撫子と違い、アメリカでは、吸血鬼相手に“すべてを奪われたい”とは。やっぱり先祖代々肉食の乙女たちはパワーが違う。微妙な立場の“狼”の存在が気になったが、続編も決定しているので今後の展開が楽しみだ。
【60点】
(原題「TWILIGHT」)
(アメリカ/キャサリン・ハードウィック監督/クリステン・スチュワート、ロバート・パティンソン、ビリー・バーク、他)
(人間離れ度:★★★☆☆)

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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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