映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる映画 ◎
「ジャスティス・リーグ」「火花」「ギフテッド」「光」etc.

クリス・パイン

ワンダーウーマン

「ワンダーウーマン」オリジナル・サウンドトラック
人間社会から孤立した女性だけの島で育ったダイアナは、好奇心旺盛なプリンセス。最強の戦士になるべく修行に励む毎日だが、ある日、島に漂着したアメリカ人パイロットでエリート・スパイのスティーブを助けたことで、外の世界で大きな戦争が起こっていることを知る。自分自身の力で世界を救いたいと強く願うダイアナは、二度と島に戻れないことを覚悟でスティーブと共にロンドンへ赴くことに。慣れない人間社会に身を置きながら闘うダイアナは、やがて無敵の戦士“ワンダーウーマン”として覚醒していくことになる…。

女性だけの島で育った美しいプリンセスが、人類の争いを止めるためにワンダーウーマンとして立ち上がる姿を描いたスーパーヒーロー・アクション「ワンダーウーマン」。マーベルVSDCでは、今までのところ圧倒的にマーベル有利だったが、本作の最強美女戦士ワンダーウーマンは、それを覆すパワーを持っている。ミス・イスラエルの美貌と、兵役経験によって鍛えられたアクションの力強さを併せ持つガル・ガドットが素晴らしく、彼女が演じるワンダーウーマンは、文句なしに魅力的だ。しかもワンダーウーマンはただ強く美しいだけではなく、天然でどこかコミカルなキャラであり、親しみをも感じさせる。第一次世界大戦下のロンドンで、回転ドアに戸惑い、アイスに感動する姿は最高にチャーミングだ。もちろん、ここぞという時にあのテーマソングが流れれば、一気にシリアスモードに。無敵の戦士としてしなやかに戦うワンダーウーマンの雄姿は、観客の心を鷲づかみにするだろう。

本作はアマゾン族のプリンセス・ダイアナがワンダーウーマンとして覚醒する、誕生と成長の物語。来たるべき「ジャスティス・リーグ」をバットマンと共に引っ張るのは間違いなくこのワンダーウーマンだ。アメコミ史上初の女性ヒーロー(ヒロイン)キャラ、女性監督の実写作品としてNo.1ヒットという輝かしい記録など、女性映画としての立ち位置も確立している。実際、悪を成敗しつつ葛藤する他の男性ヒーロー像と異なり、ワンダーウーマンは“人類は守るに値する存在なのか?”と自問し、人間の未熟さを知った上で、世界の争いをなくそうと決心した。最強美女戦士の深い慈愛という通奏低音が、本作を崇高なヒーローアクション映画に引き上げている。
【85点】
(原題「WONDER WOMAN」)
(アメリカ/パティ・ジェンキンス監督/ガル・ガドット、クリス・パイン、ロビン・ライト、他)
(痛快度:★★★★★)
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スタートレック BEYOND

スター・トレック BEYOND ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
エンタープライズ号のキャプテン・カークは、未知の星に不時着した宇宙船を救出する任務に出発する。カークは、このミッションを最後にするという決断を胸に秘めていた。しかし、到着直前に、謎の異星人クラールが率いる無数の飛行物体から急襲を受け、エンタープライズ号は撃破、仲間は散り散りになってしまう。見知らぬ土地に投げ出されたカークは、離れ離れになったクルーたちを捜索する中で、ジェイラという女性戦士に出会う。彼女に案内された場所には、およそ100年前に消息を絶った艦隊の英雄エディソンが乗艦していたフランクリン号の姿があった。一方、クラールは、宇宙基地・ヨークタウンへの攻撃を開始しようと動きだしていた…。

エンタープライズ号クルーによる宇宙での戦いを描く人気SFアクションの最新作「スタートレック BEYOND」。長く人気を誇るSFシリーズは、J.J.エイブラムス監督によりリブートされ新たな魅力を放っているが、本作ではエイブラムスは製作にまわり、代わって、「ワイルド・スピード」シリーズのジャスティン・リン監督がメガホンを取っている。宇宙で敵と戦うというストーリーはいつも通りだが、今回は、クルーたちがバラバラになってしまうという非常事態だ。バラバラといっても、2人一組のような形で窮地を乗り切りながら、もう一度チームとしてまとまろうとする。この構成のおかげで、今回は一人一人のキャラクターの個性がはっきりと出ているのが嬉しい。意外な組み合わせでサバイバルする掛け合いがコミカルで、これまた楽しい。それまではカークとスポックが中心だったが、作り手が、チェコフ、ボーンズ、スコッティらクルーそれぞれをいかに大切に思っているかがわかる。そのため、エンタープライズ号クルーの個性と信頼関係がくっきりと浮かび上がった。謎の異星人クラールの正体とその目的には、大きな秘密が隠されている。終盤のアクションはもちろん、未知の星での個性豊かなアクションシーンは見所。まさかSFの「スタトレ」でド迫力のバイクアクションを拝めるとは!仲間との絆と友情は「ワイスピ」にも共通するテーマで、ジャスティン・リン監督の“らしさ”が出た。急逝した若き演技派でチェコフ役のアントン・イェルチンの遺作となった本作、エンドロールでは「アントンに捧げる」との言葉が入り、物語のクルーたち同様、本作のキャスト、スタッフの絆も垣間見える。
【70点】
(原題「STAR TREK BEYOND」)
(アメリカ/ジャスティン・リン監督/クリス・パイン、ザカリー・クイント、ゾーイ・サルダナ、他)
(友情度:★★★★★)
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スター・トレック BEYOND|映画情報のぴあ映画生活

ザ・ブリザード

ザ・ブリザード ブルーレイ(デジタルコピー付き) [Blu-ray]
1952年、アメリカ、マサチューセッツ州ケープコッド沖。史上最大級のブリザードに遭遇した巨大タンカーが、船体が真っ二つになって遭難する。沿岸警備隊チャタム局の4人の隊員たちは、新任司令官の命令で、小型救助艇で、取り残された乗組員の救出へ向かう。隊員のバーニーは、以前、救助に失敗し8人の命を失ったことを悔やみ、「もう誰も死なせはしない」と決心していた。だが残された時間は数時間。荒れ狂う海で命綱であるコンパスを失った救助艇は、史上最も不可能な救出ミッションに挑もうとしていた…。

アメリカ沿岸警備隊史上最も困難とされた海難事故“SSペンドルトン号の救出劇”を、実話をもとに描いた海洋パニック・アクション「ザ・ブリザード」。沈没する巨大タンカーの乗組員と、救出に向かう沿岸警備隊の、両方のドラマを同時進行で描いていく。それにしても、これほどの嵐の中、遭難した32名を救うのに、乗り込むのは木製のオンボロ小型船、最初からほとんど救助のための設備もなく、そもそもマサチューセッツ州沖の危険な砂州チャタム・バーを超えるという難題付のミッションとは。設定として、ムチャぶりもはなはだしいと言いたいが、実話なのだから、しかたがない。内向的でトラウマ持ちだが正義感が強い沿岸警備隊のバーニーのドラマはやや物足りないが、奇想天外な策でサバイバルを繰り広げる一等機関士シーバードが率いる、救助を待つタンカー内のドラマはなかなかユニークだ。身も心も凍てついてしまいそうなこの映画、冬に見るには少々ツラいが、現状を冷静に判断した上で、最大限の勇気で圧倒的な自然に立ち向かった男たちのドラマは、この上なく熱い。映画のラストに、実在した人々の写真が紹介され、さらなる感動を誘う。
【70点】
(原題「THE FINEST HOURS」)
(アメリカ/クレイグ・ギレスピー監督/クリス・パイン、エリック・バナ、ケイシー・アフレック、他)
(ムチャ度:★★★★☆)
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ザ・ブリザード@ぴあ映画生活

エージェント:ライアン

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ジャック・ライアンシリーズの前日譚を描く「エージェント:ライアン」。文武両道のライアンは結局スーパーヒーローだった。

ウォール街に勤務する若き経済アナリスト、ジャック・ライアンは、実はCIAの分析官という裏の顔を持つ。ある日、ロシアの投資会社チェレヴィン・グループの不審な動きを察知したライアンは、全世界を標的とした経済テロが起こると予測する。上官のハーパーにエージェントの現地派遣を要請するが、ライアン自身が直接モスクワで調査をすることに。突然命を狙われ、初めて人を殺めたライアンは、困惑しながらも、恐るべき巨大な陰謀に立ち向かっていく…。

トム・クランシー原作の人気キャラクター、ジャック・ライアンは、映画ではかつて、アレック・ボールドウィン、ハリソン・フォード、ベン・アフレックが演じてきた。本作のクリス・パインは4代目ライアンとなるが、描かれるのは、ライアンが分析官からエージェントになる、いわばエピソード0(ゼロ)。物語はオリジナル・ストーリーである。海兵隊出身で、アフガンで負傷したライアンは、経済学、分析学の才能を買われ、CIAにリクルートされる。いきなり現場に放り込まれ、あれよあれよという間に、エージェント誕生というスピード展開だ。ジャック・ライアンといえば頭脳派のイメージだが、本作では若き日のライアンという設定もあり、かなりのアクション派。さしたる訓練も積んでいない彼が次々に敵を倒すその理由を「海兵隊出身で良かった」の一言で片付ける安直さ、ロシアが悪でアメリカが正義という、まるで冷戦時代のような単純な構図など、ご都合主義も多々あれど、そこはハリウッドのサスペンス・アクション、娯楽エンタテインメントとして楽しませてくれる。この大味なアクション映画の監督が英国のシェークスピア俳優ケネス・ブラナーというのはちょっと意外だが、「マイティ・ソー」でも監督を務めたくらいなので、アクションは本来嫌いじゃないのかもしれない。そのブラナー、監督としてはもう少し深みのある物語にしてほしかったが、彼が演じる悪役のチェレヴィンはなかなか面白い。国家を信じて国家に裏切られるこの人物の背景が知りたくなった。
【50点】
(原題「JACK RYAN: SHADOW RECRUIT」)
(アメリカ/ケネス・ブラナー監督/クリス・パイン、キーラ・ナイトレイ、ケヴィン・コスナー、他)
(エンタテインメント度:★★★★☆)
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エージェント:ライアン@ぴあ映画生活

スター・トレック イントゥ・ダークネス

名作SFを完全リブートしたシリーズ第2弾「スター・トレック イントゥ・ダークネス」。全編これクライマックスという感じで、正義、愛、友情、自己犠牲と情報量も過多。

西暦2259年。謎の男ジョン・ハリソンによって地球は突如危機的状況に陥る。復讐を誓ってたった一人で地球規模のテロ攻撃を仕掛けるハリソン。その目的やハリソンの正体も不明だ。エンタープライズ号船長カークは、ハリソンの足取りをつかむため、危険だと止める副長スポックの忠告をはねのけ、クルーたちと共に宇宙の戦闘地域へと旅立つ。だがそこにはカークと仲間との絆を引き裂き、究極の犠牲を強いることになる戦いが待っていた…。

前作に引き続き、若きカーク船長とクルーたちの物語だが、冒頭からハイテンションで突っ走る。未知の惑星の探索中、カークが規則を破ってまで副長スポックを救う場面は、本能に従う熱いカークと、あくまでも理論と規則を重んじるスポックの対比をくっきりと際立たせた。だが、感情と理性はそのどちらが欠けても人間を不完全な存在にしてしまうものなのだ。前作同様に若いクルーたちだが、それでも彼らはタフになっている。そんな彼らの前の立ちはだかる最強の敵は、今までにないタイプだ。冷酷なテロ行為に及ぶ究極の知性と戦闘能力を持つハリソンの目的と正体に関しては、かん口令が出ているため明かすことはできないが、この悪の権化にもまた、闘う理由があるとだけ言っておこう。強い正義感はそのままにたくましい船長に成長したカークは、今回、愛する仲間たちや人類を救うため、命を賭けた行動に出る。それを知ったスポックが、感情を露にする場面は、最終的にどんな人間も愛という名前の本能に支配されているのだと教えてくれる。3Dには懐疑的だったはずのJ・J・エイブラムス監督だが、本気になって使ってみると使いこなすテクニックはさすがなもので、次々にスペクタクルな場面を連打し、観客を一瞬も休ませることがない。同時に泣けるストーリーが用意されているが、「シャーロック」で人気の英国人俳優ベネディクト・カンバーバッチの醸し出すクールな狂気と秘めた哀しさが物語をドラマチックにしてくれた。エンタテインメントをレベルアップするためには、魅力的な悪役が必要なのだと改めて確信するSF大作だ。
【65点】
(原題「STAR TREK INTO DARKNESS」)
(アメリカ/J・J・エイブラムス監督/クリス・パイン、ザッカリー・クイント、ゾーイ・サルダナ、ベネディクト・カンバーバッチ、他)
(自己犠牲度:★★★★☆)
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スター・トレック イントゥ・ダークネス@ぴあ映画生活

Black & White/ブラック&ホワイト

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CIAの腕利きコンビが一人の女性を奪い合うドタバタ劇「Black & White/ブラック&ホワイト」。単純で軽いラブコメと割り切れば楽しめる。

CIAの腕利きエージェントで、親友でもあるFDRとタックは、悪徳闇商人ハインリヒの逮捕でミスし、謹慎処分の憂き目にあう。ヒマを持て余したタックは恋人紹介サイトで出会ったローレンに惹かれるが、偶然にもFDRもレンタルビデオ店でローレンをナンパし、夢中になる。紳士的なタックとロマンチストなFDRの間でローレンは揺れ動くが、FDRとタックの2人は、大親友から一転、恋のライバルに。彼女の心をゲットするために、お互いの精鋭チームとハイテク兵器を駆使した大バトルが勃発する。そんな中、取り逃がした闇商人の魔の手がローレンに迫り…。

何といっても監督が「チャーリーズ・エンジェル」のマック・Gなので、細かい設定よりノリで勝負!だ。ノーテンキな笑いと派手なアクションを楽しむラブ・コメディである。FDRはロマンチストでイケメンのプレイボーイ、一方、タックは知的な紳士で心優しい純情派と、キャラは立っている。そんな超一流の男性二人に想いを寄せられるのは、ラブ・コメの女王という冠は、年齢的にそろそろキビしくなってきたリース・ウィザースプーンだが、はつらつした美女はこの人の得意とするところだ。だが、なんとなく二股をかけたあげく、どちらかを選ぶそのプロセスにいまひとつ説得力がない。さらにCIAの武器と情報を個人的な恋愛に職権乱用するというトンデモない設定が面白いのに、盗聴、麻酔銃、カーアクションに銃撃戦と、こちらもいまひとつ工夫に欠ける。相手の妨害にしてもローレンとのデートにしても、これぞCIAの特権というぶっ飛ぶアイデアがほしかったところだ。終盤には、闇商人とのバトルが用意され、一度は仲違いしたCIAコンビが協力して大活躍するという、安心感と分かりやすさ満載の展開に。ローレンがどちらを選ぶか、あるいは選ばないかが、ちょっとした謎といったところか。ラブコメとしてもアクションとしても何だか中途半場でパッとしない出来栄えが残念だが、ローレンの親友で毒舌家のトリッシュが言う「いい男を選ぶんじゃなく、いい女にしてくれる男を選んで」のセリフはなかなか良かった。
【50点】
(原題「THIS MEANS WAR」)
(アメリカ/マックG監督/クリス・パイン、トム・ハーディ、リース・ウィザースプーン、他)
(職権乱用度:★★★☆☆)
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Black & White/ブラック&ホワイト@ぴあ映画生活

アンストッパブル

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無人列車の大暴走という、思わずアドレナリンが全開しそうな展開は、何と実話がもとだというから驚く。物語はパニック・アクションだが、主人公が長年真面目に働いてきた名もない労働者で、彼の勇気が実を結ぶ展開は、結果は判っていても胸がすく。ペンシルバニア州のとある操車場に停車中の最新式貨物列車777号が、無人のまま暴走を始める。積荷は大量の化学薬品とディーゼル燃料。このまま加速して走り続けると市街地の急カーブで転覆し大惨事となる。それを阻止すべく覚悟を決めた鉄道マンが、勤続28年のベテラン機関士のフランクと、初めてフランクとコンビを組んだ若い新人車掌のウィルだった…。

一人はリストラされることが決まっているベテラン、一人はそんなベテランを切ることで採用された新人。この2人は本来対立する構図にあるのだが、映画はリストラ問題には深くは言及せず、目の前の非常事態に立ち向かう鉄道マンのプライドを全面に出している。兄のリドリー・スコットの相棒がラッセル・クロウなら、弟トニーの相棒はデンゼル・ワシントン。マッチョなヒーローではなく、生活感があり、大切な家族を守るために奮闘するというリアルな役柄がピタリとハマる。列車が無人のまま暴走する原因は、整備ミスと不注意、そして判断ミス。多くの乗客の命を預かる鉄道に携わるものにあるまじき、軽い仕事ぶりに腹がたつが、人命より会社の損失を優先する鉄道会社上層部の不誠実な態度の方がより怒りを覚える。何しろ、日本でも悲惨な鉄道事故は実際に起こっていて、その原因のひとつは、鉄道会社の利益優先の経営方針だったのだから。物語はさまざまな方法で列車を止めようと試みるフランクとウィルの八面六臂の活躍を活写。そこまでするか?!の無謀な作戦も含めて、手に汗握る展開だ。残念なのは、フランクとウィルの家庭のトラブルがチラリと描かれるが、これがあまり効果的ではなく、かえってスピード感を削いでしまったこと。しかし、2人をサポートする操車場長コニーを演じるロザリオ・ドーソンと、デンゼルたち2人の場面の切り替えが、アクション映画に人間性をプラスする効果を与えていた。それにしても、こんな恐ろしいことが実際にあったとは。乗客がいたらどれほどの惨事だったかと思うとゾッとする。
【60点】
(原題「UNSTOPPABLE」)
(アメリカ/トニー・スコット監督/デンゼル・ワシントン、クリス・パイン、ロザリオ・ドーソン、他)
(ドキドキ度:★★★★☆)


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アンストッパブル@ぴあ映画生活

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フェーズ6

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低予算で、ありがちな設定にもかかわらず人間の本性を暴く、意外にも出来のいいバニック・スリラーだ。致死率100パーセント、治療薬もないウイルスがまん延する世界で、感染を免れたブライアンとダニーの兄弟は、それぞれの恋人と共に、彼らが幼い頃過ごした思い出の地である海岸を目指して車を走らせていた。4人は、ゴーストタウンと化した途中の街で、さまざまな状況で生き残った人々に遭遇する。しかし、やがて4人のうち1人が感染していることが発覚すると、封印されていた本性がむき出しになっていく…。

感染せず生き残るためには、人との接触を避け、感染者を抹殺するしかない。究極のストーリーでは、ウイルスの恐怖より人間のエゴの恐ろしさの方が際立った。お調子者だが非情な決断も下す兄ブライアン、心優しいが日和見主義の弟のダニー。彼らの変化が、極限状態で人間らしくあることとは何なのかを改めて見るものに問う。途中で車に同乗する父親は、感染した幼い娘と共に最後まで一緒にいようとし、子供たちを救うことができないことが分かって絶望した医師は、せめて安らかな死をと願う。一方で、感染した者を容赦なく撃ち殺しながら、自分が感染したと分かればそれをひた隠すものも。生き残ってしまう方がよほど苦痛なのではないか。そもそも生き残って希望はどこにあるのか。タイトルのフェーズ6とは、世界保健機関(WHO)が定めた最高度の感染警戒レベル。人から人へと感染するパンデミックは、新型インフルエンザの恐怖の記憶も新しい我々には決して絵空事とは思えない。凶暴なクリーチャーや派手は爆発など何一つ起こらないのに、ジワジワと広がる恐怖はリアリティたっぷりで緊迫感があり、アイデア勝負の作品と言える。人間らしさを保って死ぬか、人であることを捨ててでも生きるか。自分ならどうするだろう?そんなことを思わず考えてしまうのだ。大作「スター・トレック」で主役をはったクリス・パインが、この小品で意外なほど上手さをみせている。
【65点】
(原題「CARRIERS」)
(アメリカ/アレックス・パストー、デヴィッド・パストー監督/クリス・パイン、ルー・テイラー・プッチ、パイパー・ペラーボ、他)
(極限状態度:★★★★☆)

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スター・トレック

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過去のシリーズを知るファンには懐かしく、初めて見る観客には新鮮な驚きを提供する人気SFアドベンチャーは、予想を上回る出来の良さだ。若き日のカークとスポック、クルーたちの出会いを描く本作は、副題こそないが、いわば“ビギニング”。J.J.エイブラムスらしいエネルギッシュな演出で、イキのいい若手俳優たちが宇宙を舞台に大活躍する。無鉄砲な日々を送っていたカークがどさくさに紛れて惑星連邦軍戦艦・USSエンタープライズ号に乗り込み、さまざまなトラブルや冒険を経て成長する青春物語だ。今の時代だからこそ可能な迫力のVFXが魅力的で、宇宙空間の壮大な美しさには思わず興奮する。

人間描写は概ね浅いが、例外として、スポックの性格が深く掘り下げられているのは収穫。論理的な彼が感情をむき出しにする様子は、若さと共に彼の根底にある愛すべき人間性を感じさせ、非常に好感が持てた。時空を超える敵との強引な展開も、宇宙での大バトルの激しさと作品の勢いの良さで補っている。“長寿と繁栄を”のキメ台詞が嬉しい。
【75点】
(原題「Star Trek」)
(アメリカ/J.J.エイブラムス監督/クリス・パイン、ゾーイ・サルダナ、ザッカリー・クイント、他)
(迫力度:★★★★☆)

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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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