映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
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(点数は100点が、★は5つが満点)
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どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる映画 ◎
「ジャッキー」「ムーンライト」「はじまりへの旅」etc.

クリード

アサシン クリード

Ost: Assassin's Creed
謎めいた施設に連れてこられた、記憶をなくした死刑囚カラム・リンチは、遺伝子操作装置のアニムスにより、DNAに眠る祖先の記憶を追体験させられる。カラムの祖先は、ルネサンス期のスペインでテンプル騎士団に立ち向かった伝説のアサシン(暗殺者)教団の一員で、禁じられた秘宝“エデンの果実”のありかを知る、歴史上最後の人物だった。カラムは、遺伝子を研究し暴力を廃絶しようとする博士のソフィアらが開発したアニムスを使って、現在と過去を行き来し歴史に隠された謎に取り組むうちに、アサシンとして覚醒していく…。

世界的なヒットを記録した大人気アクション・ゲームを映画化した「アサシン クリード」。物語は、現代と1491年のスペインを行き来しながら、進んでいく。ざっくりとした世界観は、人間の自由意志を守ろうとするアサシン教団VS自由を制限することで人類を支配しようとするテンプル騎士団という構図のようだ。勝負の行方を握るのが、禁じられた秘宝“エデンの果実”とそれに秘められた真実というわけである。中世ヨーロッパの入り組んだ街を、アクロバティックな動きで駆け巡る疾走感と、高い尖塔から飛び降りる垂直落下の感覚が、今までにないアクションのテイストで見ていて面白い。アクションはパルクールを取り入れた躍動的なもので、スタントの頑張りには目を見張る。アルハンブラ宮殿や古い建物が残るマルタ島でロケされた映像も見所だ。だが、砂埃の広場や、薄暗い路地を縦横無尽にかけめぐるアサシンたちはフードを被っている上に、闇の中で戦うという設定上、人物の表情が読みにくいのが難点。加えて、アクション・ゲームの映画化に、マイケル・ファスベンダー、マリオン・コティヤールの「マクベス」夫妻コンビというキャスティングにも首をかしげる。物語は、まったく自覚がなかったカラムが突如としてアサシンとして覚醒するなど謎が多いのだが、この穴だらけ、かつ不親切なストーリーは、どうやら三部作の第一章ということが原因らしい。ともあれ、ラストも含めて、もやもやとした印象だけが残ってしまった。
【55点】
(原題「ASSASSIN'S CREED」)
(アメリカ/ジャスティン・カーゼル監督/マイケル・ファスベンダー、マリオン・コティヤール、ジェレミー・アイアンズ、他)
(不完全燃焼度:★★★★☆)
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クリード チャンプを継ぐ男

「クリード チャンプを継ぐ男」オリジナル・サウンドトラック(スコア)
ボクシングのヘビー級チャンピオンだったアポロ・クリードの息子、アドニスは、保険会社の堅実な仕事を辞めてフィラデルフィアへ向かった。今は亡き父と伝説的な戦いを繰り広げた、ロッキー・バルボアに会うためだった。アドニスは老いたロッキーを捜し出すと、トレーナーになってほしいと頼む。最初は、もうボクシング界から引退したからと断るが、アドニスの中にアポロと同じ才能とファイティング・スピリッツを見出したロッキーは、トレーナーを引き受けることを決心する…。

名作ボクシング・ドラマ「ロッキー」シリーズのスピンオフともいえる「クリード チャンプを継ぐ男」は、ロッキーのライバルで親友だったアポロの息子アドニスという、思いもよらない変化球でスタートする。擬似親子のような関係のドラマや、老ロッキーの苦悩、アドニスのロマンスや成長物語も用意して、新しいファンも、往年のファンも納得する作りだ。ライアン・クーグラー監督はまだ若いが、秀作「フルートベール駅で」でみせた丁寧な演出が光っている。面白いのは、物語の中で不在であるアポロの存在感の大きさだ。鳥を追いかける練習法や星条旗のトランクスなど、心憎いアイテムや演出もたっぷりある。もちろん、ファイトシーンは迫力で、親の七光りと呼ばれたアドニスが驚くべき才能をみせ、次第にスタジアムの観客を味方につける展開は「ロッキー」と同じ。一方で、オマージュをささげながらも、現代ならではの変化もある。病におかされた老ロッキーはもはや、フィラデルデイアの階段を駆け上ることはできなくなったが、ゆっくりと、でも確実に階段をのぼる姿は、穏やかな神話のようだ。新シリーズの続編制作の話もあるとか。世代を超えた熱いファイトに、感動を覚える。
【85点】
(原題「CREED」)
(アメリカ/ライアン・クーグラー監督/シルヴェスター・スタローン、マイケル・B・ジョーダン、テッサ・トンプソン、他)
(擬似親子度:★★★★★)
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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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