映画通信シネマッシモ


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

シガニー・ウィーバー

レディ・ガイ

Assignment/ [Blu-ray] [Import]
凄腕の殺し屋フランク・キッチンは、マフィアとの銃撃戦の最中に意識を失ってしまう。見知らぬ安ホテルのベッドで目覚めると、フランクは男から女へ性転換手術を施されていた。ベッドの脇に置かれたテープレコーダーを再生すると、自分は手術をした医者で、手術はフランクへの復讐なのだという見知らぬ女の声が。怒りに震えながらも、フランクは大切な“モノ”を奪った女医を見つけ出し制裁を加えるため、銃と色気を武器に女殺し屋となって復讐に立ち上がる…。

組織に裏切られ狂気の女医から性転換で女にされてしまった殺し屋の復讐を描く異色のアクション「レディ・ガイ」。性別が入れ替わるという設定の映画は過去にも、日本映画「転校生」や、大ヒットしたアニメ「君の名は。」がある。米映画にも「スウィッチ/素敵な彼女?」という佳作があるなど、ひそかに人気のジャンルなのだが、その入れ替わりには、不思議な力が働いているというものがほとんど。だが本作は、性転換手術というから、現実的なのだ。体は女でも心は男のまま。“モノ”は取られたが、俺を女にしたヤツらのタマ(命)は取る!…というワケで壮絶な復讐劇がスタートする。キワモノでギャグすれすれのストーリーだが、リベンジの理由が妙に説得力があるのも事実だ。

見所は何と言っても、男っぽさが魅力の二人の女優だろう。男前女優ことミシェル・ロドリゲスが、術前・術後の両方を一人で演じるが、男女共にフルヌードまで披露し、気合が入った女優魂を見せてくれる。一方、もう一人の女傑女優シガニー・ウィーバーは、狂気の天才外科医に扮して貫禄たっぷりだ。メガホンを取るのは男の世界を描き続けてきたウォルター・ヒル監督。初の女性主人公が性転換された殺し屋とは、恐れ入ったが、こういうヒネッた形でもハードボイルドなテイストは貫いている。復讐のプロセスが無駄に複雑だったり、アクションが控えめだったりと、不満はある。また一部ではトランジェンダー蔑視との批判の声もあったとか。だが、効果的に挿入される劇画のグラフィックノベル風の演出を見れば、これが荒唐無稽な愛すべきB級映画だと分かる。目くじらを立てるのはヤボというもの。狂ったマッド・ドクターのラストシーンに、ゾクッとした。
【65点】
(原題「THE ASSIGNMENT」)
(仏・カナダ・米/ウォルター・ヒル監督/ミシェル・ロドリゲス、シガニー・ウィーバー、トニー・シャルーブ、他)
(珍作度:★★★★★)


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映画レビュー「WALL・E/ウォーリー」

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◆プチレビュー◆
独創的なラブ・ストーリーに鋭い現代文明批判を組み合わせた秀作。ロボットのカップルが愛しい。 【85点】

 29世紀、人類が去って荒廃した地球。ゴミ処理型ロボットのウォーリーは、700年間ひとりぼっちで作業を続けていた。ある日、そこに真っ白な流線型のロボット・イヴが現れる。ひと目で彼女に恋したウォーリーだったが…。

 これはボーイ・ミーツ・ガールの物語だ。ただし主人公は、時代遅れのゴミ処理ロボットとピカピカで最新型の探査ロボット。ひらめきのあるストーリーの中で、人間以上の輝きを放つ彼らは、見るものを必ず虜にするだろう。

 映画序盤は、たった一人でもくもくと、でもどこか誇らしげに働くウォーリーのこだわりの仕事ぶりを、テンポ良く描いていく。几帳面な動作、宝探し、労働の後のくつろぎの時間。人類が捨て去った地球の圧倒的な孤独の中、人間らしさを必死に求めるかのようなウォーリーの姿がやるせない。そんな彼のもとにイヴは来た。この出会いこそ奇跡の始まりだ。

 凸凹(でこぼこ)コンビのウォーリーとイヴの間に徐々に芽生えるあったかい感情が、映画を珠玉のラブ・ストーリーに導いていく。最初は警戒していたイヴはピンチの時に助けてくれたウォーリーに好意を持ち始める。なんだか、内気なオタク少年が学園一の美少女に恋する青春恋愛映画を見ているようで、ほほえましい。だが凡百の映画と大きく違うのは、喜怒哀楽の感情を、セリフではなく仕草とサウンドだけで完璧に表現していることだ。肩を小さく震わせ笑い合う。そっと手をつないで仲良く夕陽を眺める。このアニメの動きは驚異的に繊細で豊かだ。そして空の美しさといったら、とても言葉では言い表せない。最先端のテクノロジーがほのぼのした物語をしっかりと支えている。

 だが、驚くのはここからである。ロボットという設定はユニークでも、プロットは手垢のついた恋愛ものかと思ったら大間違い。まるで、可憐なメロディで始まった音楽が、力強いシンフォニーへと変化するように、壮大な人類救済のストーリーへと昇華していくのだ。小さな植物を見つけたイヴは宇宙船に連れ去られる。彼女を追ってウォーリーも未知の宇宙へと旅立つことに。そこには巨大な宇宙ステーションの中で、怠惰な生活に甘んじる肥満体の人間たちの姿があった。ある秘密によって非常事態となった人類の覚醒、さらにイヴを救うと誓ったウォーリーの大冒険が、宇宙を駆け巡る。

 生命と人間性の尊厳を思い出させるのが、不恰好なロボットの一途な思いというところに感動がある。すべてがマニュアル化された社会の中で、コントロールされていることにさえ気付かない愚かな人類は、もしかしたら私たちの未来の姿なのかもしれない。痛烈な文明批判と共に、まだ間に合うと映画は訴える。ウォーリーのお気に入りのミュージカル映画「ハロー・ドーリー!」のように、誰かと手をつなぐ喜びを忘れさえしなければ希望はある。最高の映像技術とセンスあふれるサウンド、そして極限まで練られた物語が、ウォーリーの愛によってコンプリート。スクリーンはたちまち感動の宇宙空間へと変わった。辞書によると“魅了する”という言葉は、人の心を惹きつけて、うっとりさせてしまうことだそう。映画「ウォーリー」にはその言葉がふさわしい。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)ハートフル度:★★★★★

□2008年 アメリカ映画 原題「WALL・E」
□監督:アンドリュー・スタントン
□出演:(声)エリッサ・ナイト、ジェフ・ガーリン、シガニー・ウィーバー、他

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