映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
毎日のレビューは分かりやすく簡潔な寸評で、週1本の長文映画レビューでは作品をディープに掘り下げます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる公開作品 ◎
「ファミリー・ツリー」「ダーク・シャドウ」「サニー」

ショーン・ペン

フェア・ゲーム

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イラク戦争の舞台裏とCIA諜報員の実情を分かりやすく描くポリティカル・スリラー「フェア・ゲーム」。政治ドラマであり、夫婦愛の物語でもある。

CIA秘密諜報員のヴァレリー・プレイムは、捜査の結果、イラクには核開発計画はないと政府に報告する。だが、ブッシュ政権は報告を無視し、2003年、ついにイラクに宣戦布告した。夫で元ニジェール大使のジョー・ウィルソンは真実を世間に公表するために、NYタイムズに記事を寄稿するが、夫妻はアメリカ政府の激しい報復に遭う。ヴァレリーは、CIAの秘密諜報員であることを公表され、スパイの二重生活を送っていた彼女は世間から非難を浴びて孤立無援に陥る…。

映画の中のスパイは、国家に尽くし感謝されているが、実際の諜報活動員とは、こんなにも無慈悲に国家から裏切られるものなのか。ヴァレリー・プライスは、実在の優秀な諜報員で、イラク戦争を最後まで阻止しようと奮闘した正義感の強い人物だ。だがブッシュ政権は、イラクと開戦するためには、ねつ造してでも理由が必要だった。今では、大量破壊兵器はなかったというのは周知の事実だが、この映画で描くのは、真実を述べたがために国家から報復され、事実上抹殺されかかった諜報員の苦難の日々だ。巨大な権力と歴史のうねりに翻弄されるヒロインの物語は、政治ドラマとして単純化されているが、「ボーン」シリーズのダグ・リーマン監督の演出は、スリリングでテンポがよく、分かりやすい。政府の思惑やスパイたちの立場を描く一方で、幼い双子の母親であり妻でもある女性が、巨大な権力に対して、懸命に闘う姿を描く。一度は意見が対立した夫との絆を取り戻すシーンは、無駄に“泣きが入る”演出は避け、静かだが強い夫婦愛が伝わってきて感動的だ。理不尽極まりない実話だが、夫婦の絆が正義への戦いの原動力だったという位置づけが救いである。国家からスケープゴートにされながら、家族のために果敢に闘うヒロインを、ナオミ・ワッツが熱演。エンドロールに登場するヴァレリー本人に、敬意を表したい。
【65点】
(原題「FAIR GAME」)
(アメリカ/ダグ・リーマン監督/ナオミ・ワッツ、ショーン・ペン、サム・シェパード、他)
(スリリング度:★★★★☆)



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フェア・ゲーム@ぴあ映画生活

映画レビュー「ツリー・オブ・ライフ」

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◆プチレビュー◆
伝説の監督テレンス・マリックの世界観が炸裂する映像詩。家族とその存在意義を地球の起源まで遡って問いかける。 【70点】

 1950年代のテキサス。オブライエン家の両親と3人の兄弟は、慎ましくも幸せに暮らしていた。だが、長男ジャックは、力こそすべてと考え世俗的な成功を求める厳格な父と、自然を愛し子供たちに精一杯の愛情を注ぐ優しい母の狭間で葛藤し、次第に父への反感を募らせていく。やがて大人になり“成功”したジャックは、深い喪失感の中で、少年時代に思いを巡らせるのだが…。

 人間を大自然の中の一部としてとらえるのは、寡作の映像作家テレンス・マリックの一貫したヴィジョンだ。本作では、家族や信仰、あるいは生と死の意味を、地球や生命の誕生という宇宙的な空間にまで遡って、検証しようと試みる。この実験的なスタイルに唐突感は否めないものの、圧倒的な映像美に包まれれば、いつしかマリックの心象風景に同化していく自分がいた。

 物語の軸となるのは、父と息子の葛藤という、アメリカ映画が繰り返し取り上げてきた深いテーマだ。そこに、ジャックが抱える、父親の音楽の才能と母親の優しい感受性を受け継いだ弟への複雑な感情が混じる。その弟の早すぎた死は、ジャックに生涯消えない絶望感をもたらすのだが、中年期になった彼の記憶の海では、父も母も弟たちも穏やかに存在していた。その場所こそ、過去から未来へと命の絆を受け継ぐ“約束の地”なのだ。

 悩み、迷いながら生きていくしかない人間を見つめるカメラワークは、まさに神の視点。ブラッド・ピットとショーン・ペンという2大スターを得た本作は、決して分かりやすい物語ではない。キューブリックの「2001年宇宙の旅」にも似て、哲学的な物語とめくるめく映像美の間に、生きるとは何かという問いが封じ込められている。混迷する現代に生きる観客それぞれの心の中に浮かび上がってくるのは、その問いの答えではなく、より良い人間でありたいという祈りなのかもしれない。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)映像美度:★★★★☆

□2011年 アメリカ映画 原題「THE TREE OF LIFE」
□監督:テレンス・マリック
□出演:ブラッド・ピット、ショーン・ペン、ジェシカ・チャスティン、他


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ツリー・オブ・ライフ@ぴあ映画生活

ミルク

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この映画のショーン・ペンは、今まで見たことがないほど可愛らしくて繊細だ。彼は時に過剰なほど凄味のある演技が持ち味だが、軽さや愛嬌がこの俳優をとても魅力的にすると知った。70年代のサンフランシスコで、同性愛であることを公表しながら公職に就き、真正面から政治活動を行なったハーヴィー・ミルクの半生を描く物語は、彼の遺書作りから始まり、やがてくる悲劇へ向かって一歩一歩近づくように進行する。

男同士のラブシーンに最初はとまどうかもしれないが、人生を楽しむミルクの快活な姿や、自由とは他者との違いを認めることという信念で活動する強い意志、時に命の危険にさらされながらも決してひるまない彼の勇気が、見るものにポジティブな感動をもたらしてくれる。そんなミルクの人となりを、久しぶりに王道の映画作りで、丁寧に分かりやすく描いたガス・ヴァン・サント。てらいのない演出は、より多くの人にこの映画を届けたいという決意の表れだ。偏見と戦ったマイノリティを描いたこの作品の訴求力は、初の黒人大統領が誕生した今、決して小さくないだろう。
【75点】
(原題「MILK」)
(アメリカ/ガス・ヴァン・サント監督/ショーン・ペン、エミール・ハーシュ、ジョシュ・ブローリン、他)
(変革度:★★★★☆)

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イントゥ・ザ・ワイルド

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若者が欲するピュアな孤独を描いた秀作。大学卒業と同時に家族や金銭、車を捨てて、真の自由を求めてアラスカの荒野を目指す青年クリスが、彷徨の果てに悲劇的な最期を迎えるまでを静かにつづる。一歩間違えば甘ったれた青年のドジな物語なのだが、若さとはいつも必要以上に純粋なもの。主人公は自然そのものに精神の自由を見た。ただ、文明を否定する彼が、日記や写真という記録を残す行為で文明化されたのは皮肉に思える。ストイックな視点と苦味が強く超低温な演出が監督ショーン・ペンの持ち味だ。これは彼の理想で、今も追い求めているスピリッツなのだろう。
【75点】
(原題「INTO THE WILD」)
(アメリカ/ショーン・ペン監督/エミール・ハーシュ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ウィリアム・ハート、他)
(映像美度:★★★★☆)

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オール・ザ・キングスメン

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たたきあげの熱血政治家が権力を手にした途端に汚職にまみれる辛口政治ドラマ。オスカー受賞の名作のリメイクで、実力派俳優揃いだが、出来はいまいち。全ての敗因はショーン・ペンのオーバーアクションにある。オリジナル映画を知るきっかけとしてはいい。
【30点】
(原題「All the King's Men 」)
(アメリカ/スティーヴン・ゼイリアン監督/ショーン・ペン、ジュード・ロウ、ケイト・ウィンスレット、他)
(無駄に豪華キャスト度:★★★★☆)

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ミスティック・リバー

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◆プチレビュー◆
悪役が似合うK.ベーコンを刑事役に据えたのがおもしろい。巧みな演出は素晴らしいが、何しろ後味が悪いのが難点。

小さな食料品店を営むジミーの娘が惨殺される。事件をきっかけに、幼なじみの3人の男が25年ぶりに再会することに。ジミーは被害者の父、デイブは容疑者、さらにショーンは刑事として。彼らは、幼い頃、路上で見知らぬ男たちに声をかけられ、デイブ一人が連れ去られて性的暴行を受けるという過去を共有していた…。

クリント・イーストウッドが監督した作品は、これで24本目。そんなにあったのかと正直驚いているが、彼が“出演しない”作品となると、本作を含めて4本しかない。圧倒的に自分が出演してしまう俳優監督で、その最高峰はオスカーにも輝いた「許されざる者」だ。一方、彼が出ない作品としては、本作が間違いなく最上のものになるだろうと確信する。

少年期の性的暴行に直接的な描写はない。ショーン・ペン演じるジミーが犯罪の世界に身を置いていた過去もストレートには描かれない。暴力を直に描写しないことで、かえって残虐性を際立たせる老練な演出だ。ミステリーの形をとってはいるが、イーストウッド監督は、犯人探しよりも3人の男たちの人間ドラマに焦点をあてている。彼らの心の奥に付けられた古い傷跡が新たな悲劇を生みだすのがやりきれない。

マッチョでアクション派スターのイーストウッドだが、彼の出演作で評価が高いものを見ると善悪を併せ持つキャラクターが多いことに気付く。勧善懲悪を好むアメリカ映画の中では異色なのだ。それは、彼がセルジオ・レオーネ監督により俳優として飛躍したことと無関係ではない。このイタリア人の寡作監督は、常に悪の中の善、善の中の悪を描き続けた。イーストウッドのスター性と、暗くよどんだ複雑な物語。アンバランスさもこの映画の大きな魅力だ。

意外な犯人と、新たに生まれた悲劇の衝撃。悲痛な思いがラストにじわりと広がり、消せない染みとなる。そこで観客ははじめて、脇役かと思われていた二人の女性、家族思いのジミーの妻と、脆い精神を持つデイブの妻が重要な役割であることを発見するだろう。男性中心のイーストウッド作品で、新しい試みのようで目を引いた。3人の男性キャストは、いずれも実力派揃い。それぞれの役を取り替えても、興味深いものになりそうだ。この映画の完成度は、深い人間ドラマと共に、キャストのアンサンブルの勝利でもある。

□2003年 アメリカ映画  原題「Mystic River」
□監督:クリント・イーストウッド
□出演:ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケビン・ベーコン、他

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アイ・アム・サム

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◆プチレビュー◆
あまり似てない父娘だが、一緒にいるだけで幸せそう。実際はこんなに甘くない事は十分に承知だが、それでも二人を応援したくなる。

7歳の知能しか持たない知的障害者サムは、コーヒーショップで働きながら一人娘のルーシーを懸命に育てている。しかし、福祉局から親としての養育能力がないと判断され、ルーシーは施設で保護されることに。一緒に暮らしたい。ただそれだけを願うサムは、愛する娘を取り戻すため、裁判で闘うことを決意する…。

この映画は評価が分かれるだろう。批判的な意見が多いだろうことも簡単に想像がつく。知的障害、親子愛、無理やりひきさかれる展開に裁判と泣かせどころが満載なのも、見る人によってはあざといと感じるに違いない。父娘を演じる役者が上手すぎることも逆効果。物語を現実にあてはめると“こんなに上手くいくわけがない!”。

このテの映画の評価を分ける一番大きな要因は、観る人の映画に対するスタンスで、映画に現実を投影するか、夢を映し出すかの違い。同じ作品を観るのにも、そのときの自分の年齢や置かれた状況、社会情勢などによって全く感じ方が違ったりするし、当日の気持ちのコンディションにもよるところが大きい。

サムをとりまく人々はいい人ばかりだが、実は結構欠点もあり悩みを抱える普通の人。泣けることばかりが評判のこの作品の隠れたウリである笑いに気付かせてくれる。ミシェル・ファイファーのキレっぷりやサムの仲間の障害者グループのやりとりなど、遠慮せずに笑ってみよう。映画ネタも満載で、マニアックなファンサービスもある。ビートルズナンバーは全編に渡って重要な役割だ。

いつも一緒にいたいと純粋に願う親子と、仕事は出来るけど家庭内には問題がある女性弁護士、気のいい仲間に、これまた優しい里親。福祉局の言うことも筋が通っている。知的障害の親と人並み以上にしっかりした子供という設定で、なんとか成り立っているものの、この話は周囲の人の好意によって成立していることには変わりはない。いい人ばかりの登場人物に、実際の障害者の人生はこんなに甘くはないという声もあるはずだ。確かに知的障害を持つ親が親権を争うことが物語の軸になっていて、重すぎる設定であるだけに、そっちに目を奪われがち。でも、この映画の隠れたテーマはもっとシンプル。完全な親はいないし完全な子供もいないということ。こう考えると物語を観る目も変わってくるはずだ。

残念なのは、福祉局が一方的に悪者に描かれていること。できるだけ障害者も一般社会と関わりをという考え方があるからこそ、サムが周囲の人々の助けを借りながら生きていく“甘い結末”にも、好感が持てる。であれば、福祉局の役割も良い方向に向けることができたはず。自分の知能が父親を追い越してしまうのを恐れた娘が勉強を拒むのをみかねた福祉局が手をさしのべるのは、一般的には善行と映るし、そのほうが娘のためには幸せかも…と思った観客も多いはずだ。このあたりの脚本にもうひと工夫ほしかった。父娘を引き裂き対立するだけでなく、歩み寄る設定が展開できなかったのか。

サムとルーシーの父娘は、最後には社会の思いやりと周りの人の助けを素直に借りることで、観客が“こうであってほしい”と願う形そのままに生きていく。サムの真摯な愛情に、リタを初めとする周囲が自分の親子関係を見つめなおすのも、定番ながら好感がもてる展開。世の中の厳しさを十分すぎるほど知っている私たちは、この甘い結末と絵に描いたようなヒューマニズムの実在が難しいことをちゃんと知っている。超楽観的なハッピーエンドは、裏を返せば“こうはならない現代社会”への告発なのだ。だからこそ、このラストに満足して涙するのかもしれない。

□2001年 アメリカ映画 原題「I Am Sam」
□監督:ジェシー・ネルソン
□出演:ショーン・ペン、ミシェル・ファイファー、ダコタ・ファニング、他

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ギター弾きの恋

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◆プチレビュー◆
派手な衣装と軽みのある演技が絶妙のショーン・ペン。アレン映画は古き良き時代を背景にすると好感度が上がる。

実在の、そして自分の好きな人物を描くのは難しい。たいていの場合、その人物に思い入れがありすぎて、監督のひとりよがりに走ってしまいがちだが、この作品はそのあたりを逆にうまく利用している。実話とフィクション、逸話や噂話にいたるまで、ユーモアあふれるストーリーに仕立てている。ウッディ・アレン監督の記念すべき30作目だ。

1930年代、ジャズ黄金期のアメリカ。身勝手で派手好きなエメット・レイは、「世界で2番目」を自称する天才ギタリスト。ギターの才能は天才的だけど、飲んだくれで、女遊びが大好き、演奏をすっぽかすのは毎度のこと。自由なアーティストを気取って自堕落な生活をおくっている。そんな彼がふと知り合った口のきけない純真な女性ハッティ。横暴なエメットに献身的につくす彼女に、やがて心をひかれ、一緒に暮らすようになる。しかし、束縛を嫌い、気ままな生活を求めるエメットはハッティを捨て、上流階級出身の女性ブランチと衝動的に結婚。が、共通点は派手な服の趣味だけという、二人の結婚生活はやがて破局を迎え、再びエメットはもとの気まぐれな暮らしに逆戻りする。虚ろな日々で思い出すのは、ハッティの笑顔。もしや自分は大切なものを失ってしまったのかと、気づくのだが…。

冒頭からジプシージャズが流れ、テンポ良くストーリーが進むのが心地よい。ウッディ・アレン特有の洪水のようなセリフの多さがないのは、音楽がもうひとつの主役であることと、ハッティが口がきけないという設定のせいだろう。役柄上セリフはなく、その分、表情やしぐさだけで、感情を見事に表すサマンサ・モートンは、実は英国の演技派女優で、ショーン・ペンと並んで、この作品でアカデミー賞にノミネートされていた。ウッデイ・アレンは1930年代がお気に入りのようで古き良き時代を背景に描く彼の作品は面白いものが多い。

笑えるシーンもたくさんあるけど、ラストは切ない。才能に溢れていても、社会的には不器用な男と純真な心をもった女との恋の行違いを、ジャズの音色にのせて描くこの映画。約1時間半でさらりと終わるのもいい感じだ。

身勝手な男と、彼につくす女の献身的な姿。なくしてしまって初めて気付く大切な愛。ん?このパターンどこかで…。あぁ、往年のイタリア映画の名作「道」と同じか!頭が弱く純真なジェルソミーナを道端におきざりにし、数年後、彼女の死を知って、自分の孤独に、浜辺でむせび泣くザンパノの姿。このパターン、人生の定番なのだ。後悔は先に立たず。今を大切に生きよう。

□1999年アメリカ映画 原題「Sweet and Lowdown」
□監督:ウッディ・アレン
□主演:ショーン・ペン、サマンサ・モートン、ユマ・サーマン、他

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◆映画ライター、映画評論家
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◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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