映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
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(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週末の公開映画から オススメの1本! ◎
英・仏合作映画「パディントン2」

ジェイソン・モモア

ジャスティス・リーグ

「ジャスティス・リーグ」オリジナル・サウンドトラック
スーパーマンの死後、世界の秩序が乱れ、危機を感じたバットマンは、ワンダーウーマンを新たな相棒に、特別な力を持つヒーローたちを探して最強のチームを結成するべく、行動を開始する。地球を狙い宇宙からやってきた、邪悪で最強の敵ステッペンウルフに立ち向かうため、バットマンとワンダーウーマンがスカウトしたのは、怪力で無愛想な海洋生物の王アクアマン、地上最速の男フラッシュ、そして全身が機械に覆われている人間デジタルデバイスの男サイボーグ。前代未聞の超人たちの連携チーム、ジャスティス・リーグは、地球崩壊の危機に立ち向かうが…。

DCコミックスのヒーローたちが集結したドリームチームの活躍を描くアクション大作「ジャスティス・リーグ」。マーベルの「アベンジャーズ」シリーズに対抗するようなヒーローチームものだが、DC特有の、暗くシリアスな雰囲気は影をひそめ、明るさやコミカルなテイストが全面に出ていて楽しい。ストーリーもシンプルな勧善懲悪のスタイルで、かなり間口が広くなった印象だ。バットマンとワンダーウーマン以外は、単体での映画がないヒーローたちが加わるが、3人のキャラがすこぶる立っており、しかも役割が明快に分担されてそれぞれの見せ場もきっちり作られている。特に、オタクの現代っ子フラッシュが、いい味を出していて、クセ者揃いのチームの緩和剤になってくれている。そもそもバットマンに「ところであなたの能力って?」と聞けそうで聞けないことをズバリ尋ねるなんて新人ならでは。孤独で他を寄せ付けないバットマンも、自分の能力は「金持ち」と“謙虚に”答えている。

とはいえ最強の敵ステッペンウルフはやはり桁違いの強敵である。だがそこでヒーローチームは、切り札を使って、離れ業に近い最大の戦力を繰り出し、見るものを興奮させてくれるという筋書きだ。この「ジャスティス・リーグ」、監督の途中降板、交代などゴタゴタが続いたが、「アベンジャーズ」のジョス・ウェドン(脚本)が残りを引き継ぎ、結果的に“チームで戦う”というテーマをより浮き彫りにさせた形となった。ずっと一人で戦ってきた個性派ヒーローたちが、互いに歩み寄り、助け合う。このシンプルなメッセージはいつの時代にも強く響く。「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」でファンをがっかりさせたDCだが、これなら今後も大いに期待できるというものだ。長い長いエンドロールの後に、超・重要なワンシーンがあるので、最後まで席を立たずに鑑賞してほしい。
【80点】
(原題「JUSTICE LEAGUE」)
(アメリカ/ザック・スナイダー監督/ベン・アフレック、ガル・ガドット、ジェイソン・モモア、他)
(コミカル度:★★★★☆)
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コナン・ザ・バーバリアン

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伝説的ヒーローの「コナン」生誕80周年記念で作られた「コナン・ザ・バーバリアン」。今どき珍しいほど古風な肉弾系アクション映画だ。

各種族が戦いに明け暮れる混沌とした先史時代。“バーバリアン(未開人)”と呼ばれていたキンメリアの村に住む勇敢な少年コナンは、村を襲撃したアケロン族によって父を殺され、復讐を心に誓う。20年後、強靭な肉体を備えた剣士に成長したコナンは、宿敵であるアケロン族の長カラーが、邪悪な力を得て世界を支配しようとしていることを知る。カラーはまた、妻である妖術師マリーバを蘇らせるため、僧院から逃れた女タマラを追っていた。カラーの居場所を知り、復讐をとげるため、偶然出会ったタマラと行動を共にするコナンだったが、彼らの前にカラーの娘で妖術使いのマリークが立ちはだかる…。

コナンとはアメリカの作家ロン・E・ハワードによって生み出された人気ヒーローだ。アーノルド・シュワルツェネッガー主演で映画化された「コナン・ザ・グレート」で、その名を知る映画ファンも多いことだろう。本作は「コナン・ザ・グレート」のリメイクではなく、オリジナル・ストーリーのリブート版である。ストーリーは、屈強な戦士コナンの復讐を描くシンプルなものだ。シュワルツェネッガーのコナンがあくまでも肉体の重量感を特徴としたのに対し、本作のジェイソン・モモアは、十二分に逞しい肉体の持ち主ではあるが、現代風の剣劇のスピード感が売り。物語の展開は見事なまでに雑な作りで、コナンの精神的な葛藤や、暗い復讐心はほとんど感じられない。邪悪な力を得るために必要な、特別な乙女という設定のタマラの立ち位置が曖昧なのはもとより、そもそも主人公の“蛮人”コナンが優しいのか残酷なのか、悪を倒して正義を得たいのか、単に復讐したいだけなのか、スタンスが見えないので、感情移入が難しいのだ。「斬って、斬って、斬りまくれ!」という、なにやら男のヒステリーのようなキャッチが苦笑を誘うが、バイオレンス描写はなるほど容赦ない。個性派俳優ロン・パールマンがコナンの父を演じて存在感をみせるが、珍しいところでは、総合格闘家のボブ・サップの顔が見えるのが驚きだった。クラシックな衣装や美術はなかなか見応えがあるので、いい意味でのアナログ風味の古典活劇として楽しみたい。
【40点】
(原題「CONAN THE BARBARIAN」)
(アメリカ/マーカス・ニコペル監督/ジェイソン・モモア、レイチェル・ニコルズ、ステーヴン・ラング、他)
(肉食系戦士度:★★★★★)
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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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