映画通信シネマッシモ


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

ジェイデン・スミス

アフター・アース

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伝説の兵士とその息子のサバイバルを描くSFアクション「アフター・アース」。ハリウッドが伝統的に得意とする父と子のドラマだが、シャマラン監督らしさはまったくない。

人類が別の惑星に移住してから1000年が経った西暦3027年。恐怖心をコントロールできる伝説の戦士サイファと、その息子で、父にあこがれながらも、父との間に距離を感じている13歳のキタイの乗った宇宙船は、事故により見知らぬ惑星に不時着する。そこは、かつて人類が捨てた地球で、今や“最上級危険惑星”となった恐ろしい場所だった。大怪我を負って動けない父に代わり、帰還に必要な緊急シグナル“ビーコン”を捜すため、キタイは荒れ果てた大地へと足を踏み入れるが、彼の前には未知の生物や想像を絶する危険が待ち受けていた…。

ウィル・スミスと実子ジェイデン・スミスが「幸せのちから」以来7年ぶりの親子共演を果たしたSF大作だ。主人公たちが不時着した地球は、一見、緑あふれる豊かな大自然が広がる惑星だが、そこはもはや人類が住むことを拒否する場所。だが物語は、未来の地球は、人類を抹殺するべく進化しているというユニークな設定を、生かしきれていない。人類は異生物とそれらが作った武器“アーサ”と戦っているという設定だが、このアーサは人間の恐怖心を匂いでとらえて攻撃する新型兵器。つまり恐怖をコントロールできるものだけが伝説の兵士になれるというわけで、本作は地球そのものの危険を描くSFというより、未知の敵と戦うときの恐怖と立ち向かうキタイの成長物語といえるだろう。同時に、キタイの姉、センシの死に対して共に責任を感じている父子が、互いの心をさらけだし和解するドラマでもある。監督はM・ナイト・シャマランだが、「シックス・センス」のようなホラーやどんでん返し的なひねりはなく、死んだ姉が幻影として現れる場面にわずかに“らしさ”があるだけ。VFXで創造された未知の動物たちとの戦いはSFアクションとしては楽しめるが、シャマラン風味のスーパーナチュラルなテイストは期待してはいけない。何しろストーリーの原案はウィル・スミス本人なので、シャマランらしさは皆無なのだ。サバイバル劇のほとんどがウィルとジェイデンの二人芝居。父ウィルが“静”の芝居に徹し、息子ジェイデンに華を持たせた“父子もの”映画として楽しむべきだろう。
【50点】
(原題「AFTER EARTH」)
(アメリカ/M・ナイト・シャマラン監督/ウィル・スミス、ジェイデン・スミス、ソフィー・オコネドー、他)
(驚き度:★★☆☆☆)
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アフター・アース@ぴあ映画生活

ベスト・キッド

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1985年の同名映画のリメイクだが、舞台を中国に、空手をカンフーに、主人公の年齢を高校生から小学生に変更し、師弟関係と少年の成長を描くカンフー・サクセス・ストーリーだ。アメリカから北京に引っ越してきた12歳の少年ドレは、言葉や文化の違いから新しい環境になじめず地元の少年たちからいじめに遭う。必死に仕返しをしてもさらに手痛いメに遭うドレ。ある日、一見冴えない中年男に見えたアパートの管理人ハンがドレの窮地を救う。カンフーの達人のハンは、なりゆきでドレが出場することになった武術大会に向けて猛特訓を始めるが…。

ラルフ・マッチオ演じる主人公がたくましく成長するオリジナル版同様、いじめられっ子のドレも内に秘めた力を開花させる。12歳という心身ともに成長期にある少年には、師の言動はそのまま父親のそれに匹敵するほどの影響力。ハンは悲しい過去から妻子を失い、父を亡くしたドレとは“失った家族”という共通項で結ばれている。最高の戦いは、戦わないこと。このセリフは、実際に武術の達人であるジャッキー・チェンが言うからこそ強い説得力を持つ。そして本気で戦うためには、基礎がいかに大切かを説くセリフもしかり。上着を落としては拾い、それをまた柱にひっかける。この単調な動作がやがてドレの日常生活まで変える場面は実に上手い。すべての動きにカンフーが宿るとはこういうことかと分かる見事なシーンだった。壮麗な中国の景色をバックに武道の修行に励む図はそれだけで美しい。ドレを演じるジェイデン・スミスはウィル・スミスの実子で父親譲りなのか動きがとてもリズミカルだ。「幸せのちから」では繊細な表情が印象的だったが、本作では淡い初恋と可愛らしいキスシーンもあって、微笑ましい。クライマックスのカンフー大会では、手に汗握るバトルが用意されている。正しい導きこそが子供たちを成長させるというメッセージは、大人にも強い自覚を促すものだ。本当の強さとは何かということが、主人公やいじめっ子も含めて子供たちが学ぶラストがさわやかだった。
【65点】
(原題「THE KARATE KID」)
(アメリカ・中国/ハラルド・ズワルト監督/ジェイデン・スミス、ジャッキー・チェン、他)
(成長物語度:★★★★★)

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