ジャージー・ボーイズ ブルーレイ&DVDセット (初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
60年代に数多くのヒット曲を生んだ4人組音楽グループ、ザ・フォーシーズンズの栄光と挫折を描く「ジャージー・ボーイズ」。人間ドラマと同じくらい音楽に軸足を置くのがイーストウッド流。

1960年代、ニュージャージー州の最も貧しい地区に住むフランキー・ヴァリら4人の若者たちは、未来のないその街から抜け出そうと歌手を目指す。金もコネもない彼らだったが、天性の歌声、作曲の才能、音楽への情熱とチームワークを武器に“ザ・フォーシーズンズ”という音楽グループを結成。ヒット曲を連発し、瞬く間に成功を収めるが、やがて彼らの間に亀裂が入り、裏切り、挫折、家庭不和といった不幸に襲われる…。

舞台のミュージカルをクリント・イーストウッドが映画化と聞いた時は、ちょっと意外だった。だが、ジャズ、ブルース、カントリーなど、イーストウッドの音楽好き、音楽通は玄人並。本作はビートルズ誕生以前に一世を風靡したポップグループ“ザ・フォーシーズンズ”の栄光と挫折の歴史を、ヒット曲をたっぷり聞かせながら深い人間ドラマとして仕上げている。田舎街で育ったイタリア系の貧しい若者たちは、裏切りや挫折を経験し、仲間の不祥事を知ってもなお、友情を捨てることはできない。“古風な男の友情”こそイーストウッド節なのだ。「シェリー」や「恋はヤセがまん」などの楽しげなメロディは誰もが知るヒット曲だが、名曲「君の瞳に恋してる」の誕生秘話は思わず泣ける。イーストウッドのストーリーテリングはもはや名人芸のようで、語り手をグループ4人で次々にリレーしていくスタイルが見事。彼らの人生は、栄光がまばゆいほど影も濃い。クリストファー・ウォーケン演じるヤクザじみた裏稼業の大物さえもイーストウッドにかかれば滋味あふれるシブい男に見えてくる。物語はやるせないが、最後の最後に、総天然色のようにハッピーなダンスシークエンスが用意されていて、物悲しい気分を吹き飛ばしてくれる。さらにエンドロールではオリジナルの曲をたっぷりと流すという念の入れよう。重厚なドラマが得意のイーストウッドだが、巨匠と呼ばれても軽やかさと遊び心は忘れてはいないのだ。
【65点】
(原題「JERSEY BOYS」)
(アメリカ/クリント・イーストウッド監督/ジョン・ロイド・ヤング、エリック・バーゲン、マイケル・ロメンダ、他)
(友情度:★★★★☆)
チケットぴあ

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ジャージー・ボーイズ@ぴあ映画生活