映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週の気になる映画 ◎
「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」「ユダヤ人を救った動物園」etc.

ジョン・キャメロン・ミッチェル

パーティで女の子に話しかけるには

How to Talk to Girls at Parties (Original Motion Picture Soundtrack) [Explicit]
1977年のロンドン。パンク好きなのに内気な少年エンは、偶然もぐりこんだ風変わりなパーティで美少女ザンと出会う。大好きなパンク・ミュージックやファッションの話を熱く語るエンと、それに共感したザンは、互いに惹かれあい恋に落ちる。だが、ザンは遠い惑星からきた異星人で、あと48時間後に地球を去らねばならなかった。大人が決めたルールに反発した二人は、大胆な逃避行に出る…。

パンク少年と異星人の女の子の運命の恋を描く青春ラブ・ストーリー「パーティで女の子に話しかけるには」。原作は小説家&コミック作家ニール・ゲイマンによる小説だ。1977年のロンドンの熱気は、想像するしかないのだが、パンクに夢中の若者は、大人たちの目には、理解不能の異星人のように映っただろう。そんな主人公が本物の異星人の美少女と恋に落ちる。一見突拍子もない設定に思えるが、ベースとなるのは、既成のルールに反発し、自らの生き方を貫く“同志”の男女の、普遍的な恋愛なのだ。

「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のジョン・キャメロン・ミッチェル監督は、社会から少しはみだした人々にあたたかいまなざしを注ぐ俊英監督。この切ないラブ・ストーリーは、SF的要素まで動員して、ポップで魅力的な作品に仕上がっている。何しろ異星人の美少女ザンを演じるエル・ファニングが最高にチャーミングだ。レトロ・モダンなファッションに身を包んだ異星人たちが繰り広げる噛み合わない会話や謎のパフォーマンスなども、独特のユーモアに彩られていて、思わずクスリと笑える。そしてザンがパンクバンドのボーカルとして熱唱するライブシーンの、何と魅力的なことか!パンクのゴッド・マザー役のニコール・キッドマンの暴れっぷりもいい。ラスト、大人になったエンのもとにやってきたのは…。心優しい感動が一気に押し寄せる。音楽、ファッション、アニメまで贅沢に詰まった甘酸っぱいラブストーリーは、ブッ飛んでいるのにどこまでもピュア。これは間違いなく、はみ出し者たちへの応援歌だ。
【75点】
(原題「HOW TO Talk TO GIRLS AT PARTIES」)
(アメリカ/ジョン・キャメロン・ミッチェル監督/エル・ファニング、アレックス・シャープ、ニコール・キッドマン、他)
(ボーイ・ミーツ・ガール度:★★★★★)
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ラビット・ホール

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「ラビット・ホール」は、子供を失くした悲しみに向き合う夫婦の痛ましい物語だが、ファンタジーやユーモアをにじませる演出が絶妙。希望は思いがけないところに隠れている。

NY郊外の静かな住宅街に暮らすベッカとハーウィーの夫婦は、幼い息子ダニーを交通事故で亡くした悲しみから立ち直れずにいた。深い喪失感は夫婦の間にも溝を作ってしまう。ある日ベッカは、偶然、ダニーの命を奪った車を運転していた高校生ジェイソンを見かけ、後をつける。やがてベッカはジェイソンと言葉を交わすようになり、不思議な安堵感を感じ始めるのだった…。

愛する者を失くした悲しみは共通のはずなのに、それを消化する方法は同じではない。自分とは違うやり方で悲劇をとらえる人間に、どうしようもない嫌悪感を抱いて苛立ってしまう。ヒロインのベッカは、まさしくそんな袋小路に陥った女性だ。ダニーの身の回りの物を処分し忘れようとするベッカに対し、夫のハーウィーは息子の映像を見ては一人思い出に浸っている。さらにベッカには麻薬中毒で死んだ兄がいて、母親が「自分も子供を失った悲しみは分かる」と言えば、薬物で死んだ兄とダニーを一緒にするなとばかり反発する。グループセラピーにいたっては、ベッカには神経を逆なでする場でしかない。妻が加害者の少年と交流し、夫が別の女性に惹かれる様子を見ていると、この夫婦が壊れてしまうのは時間の問題に思えた。だがそこに登場する“ラビット・ホール(うさぎの穴)”の存在が、思いがけない突破口になる。それは事故を起こしたばかりに一生罪の意識を背負うことになったジェイソンが描くファンタジー・コミックの題名だ。パラレル・ワールドがテーマのこのコミックが、ベッカに安らぎをもたらすのは、悲しむばかりではない、もうひとつの人生があることを教える道標となるからだろう。ベッカの母が言う「悲しみは消えないけれど、重さが変わる。時間が経てば、のしかかっていた重い大きな石が、ポケットの小石に変わるのよ」というセリフが深い滋味を醸し出す。絶望の中から自分なりの方法で立ち上がり、もう一度前を向くヒロインを演じるニコール・キッドマンの切実な演技が素晴らしい。異色のロックミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のジョン・キャメロン・ミッチェル監督の、繊細な演出にも感服した。
【70点】
(原題「RABBIT HOLE」)
(アメリカ/ジョン・キャメロン・ミッチェル監督/ニコール・キッドマン、アーロン・エッカート、ダイアン・ウィースト、他)
(再生度:★★★★☆)
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ショートバス

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ハードコアな内容で始まるがそれは最初だけ。J.C.ミッチェル監督はいたって真面目な気持ちでこの作品を作っている。NYの恋愛カウンセラーの女性とゲイのカップルを中心に、心と体の結びつきで悩む“ちょっと変わった”人たちの心温まる物語だ。題名は障害を持つ子供たちが乗るスクールバスのことで、劇中ではアングラ風のサロンの名前。一瞬、自分の視力を疑うほどの大量のボカシから、日本の情けなさが漂ってくる。
【70点】
(原題「SHORTBUS」)
(アメリカ/ジョン・キャメロン・ミッチェル監督/リー・スックイン、ポール・ドーソン、PJ・デボーイ、他)
(同性愛度:★★★★☆)

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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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