映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【本音で語る新作映画レビュー】
シネマッシモでは、映画レビューはネタバレなしのヒントあり。映画を見る前と見た後と、2度読んで楽しめます。
映画評サイトもこのブログで4代目になりました。すべての映画好きを歓迎します!
(点数は100点が、★は5つが満点)
シネマッシモとは、シネマ(映画)とマッシモ(イタリア語でmax,最大)とを組み合わせた造語。
どうぞゆっくり楽しんでください \(^▽^)/

◎ 今週末の公開映画から オススメの1本! ◎
チリ他合作映画「ナチュラルウーマン」

ダンカン・ジョーンズ

ウォークラフト

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長い間、平和な時代が続いていた王国アゼロスは、今や戦争の瀬戸際にあった。滅びゆく故郷を捨て、定住地を求めるオークの戦士たちが、新たな定住地をアゼロスに求めて人間に戦いを挑もうとしていたのだ。人間たちは自国を守るため立ち上がり、オークとの全面戦争を決意する。しかしアゼロスの騎士ローサーは、人間とオークのハーフ、ガローナと協力し、全面戦争を避けようと試みる。一方、オークのデュロタンもまた、人間との戦いに疑問を持ち、一族を守るためには、人間と手を結ぶべきだと考えていた…。

登録者最多のMMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)としてギネス世界記録に認定されている大人気ゲームを映画化したファンタジー大作「ウォークラフト」。私は実はこのゲームに関してまったく無知なのだが、物語の概要をザックリと表現すると、剣と魔法の世界アゼロスを舞台に、人間、オーク、ドワーフ、エルフなどの多数の種族が戦いを繰り広げる壮大なストーリーというところだろうか。「ロード・オブ・ザ・リング」的な要素が多いので、映画ファンにはこの世界観はさほど違和感はないかもしれない。複雑なストーリーは比較的分かりやすく整理されているが、何しろキャラが多い上に、世界と世界をつなぐ入り口ダーク・ポータル、魔法の種類と効果、人間を守る守護者(ガーディアン)さえも操る邪悪な力…と、情報量が膨大なので、やはりゲームを知らない身としては、ついていくのがやっと…いう印象だった。ファンタジーに不可欠の笑いの要素がみじんもないのもちょっと残念。しかも、本作は3部作の序章。話はスペクタクルだが物事は何ひとつ解決していないので、とりあえず続きを待つしかない。ファンタジー大作のイメージからはほど遠いダンカン・ジョーンズが監督として健闘していること、壮大な叙事詩を映像化したCGIが素晴らしいことは評価したい。昨今の超大作映画の例に漏れず、本作にも中国資本がしっかりと投入されている。…しかし、闇組織のリーダーで悪の侵略者グルタンを、美形俳優ダニエル・ウーが演じる必要があるのだろうか?!顔はおろか、姿形も原形をとどめないキャラでは、ファンの嘆きが聞こえてきそうだ。
【55点】
(原題「WARCRAFT」)
(アメリカ/ダンカン・ジョーンズ監督/トラヴィス・フィメル、ポーラ・パットン、ダニエル・ウー、他)
(ゲームファン向け度:★★★★☆)
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ミッション:8ミニッツ

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時間のループの果てにある思いがけない秘密と切ないラストに驚く「ミッション:8ミニッツ」。ダンカン・ジョーンズ監督のセンスが活きたSF映画だ。

シカゴで乗客が全員死亡する列車爆破テロ事件が発生。次なるテロを防ぐため、政府の極秘ミッションが始動した。それは犠牲者の死の8分前の意識に入り込み、犯人を見つけ出すというもの。任務に当たった米軍のスティーブンス大尉は、犠牲者の最後の8分間を何度も擬似体験しながら、少しずつ真相に近づいていく。だが、やがて彼は、この極秘ミッションに隠された禁断の秘密を知る…。

時空を行き来しつつ事件を解決するというSF的な要素はあるものの、本作は、名匠ヒッチコックが得意とした、主人公が突然、特殊な状況に放り込まれるという巻き込まれ型サスペンスのスタイルだ。近未来に画期的なシステムが開発され、死亡した人の最後の8分間の記憶を利用して他人の意識に潜入できるというのが大前提。しかもそれは何度でも繰り返し可能だ。学習することはできるが、その“副作用”としてさまざまな苦悩を引き受けることになる。過去に戻っても過去そのものを変えることはできず、未来の可能性を引き出すだけ。だが、そこにスティーブンスと父とのわだかまりをからめて、起こった出来事は変えられなくても、愛する家族へ思いを伝えることができるという希望を加えたのは上手かった。終盤にはスティーブンスに関する驚くべき秘密と、さらなる真実が用意されている。そのオチは絶望的な現実にもうひとつの希望を見いだすもので、巧妙に練られたプロットは前作「月に囚われた男」でもみせたハイセンスなものだ。主人公がいる謎の空間、指示を出す政府の部屋、そして列車内と、基本的に閉塞的な空間で物語が進行するが、ハリウッドの潤沢な資金でアクション要素も加わった本作は、SF的設定の中に常に現実を見据えた人間ドラマを紡ぐダンカン・ジョーンズ監督の可能性をも広げてみせた。
【70点】
(原題「SOURCE CODE」)
(米・仏/ダンカン・ジョーンズ監督/ジェイク・ギレンホール、ミシェル・モナハン、ヴェラ・ファーミガ、他)
(切なさ度:★★★★☆)
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月に囚われた男

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ひらめきを感じる映画で、最小限の素材で最大の効果を上げることに成功している。近未来。サムは、地球で必要なエネルギー源を採掘するために、たった一人で月の基地に滞在している。地球との直接通信はできず、話し相手は人工知能を持ったコンピューターのガーティだけという孤独な任務だ。会社からの契約期間は3年で、あと2週間で任務を終えて家族が待つ地球に帰ろうという時、頭痛や体調不良に襲われ、ついに基地の外で作業中に事故に遭ってしまう。なぜか基地の中の診療室で目覚めるサム。さらに、自分とガーティしかいないはずの基地内で自分そっくりの男に遭遇し驚愕する。これは幻覚なのか?

監督のダンカン・ジョーンズは、伝説的なロックスターであるデヴィッド・ボウイの息子である。音楽界ではなく映画の世界でこの人が発揮した才能は、親の七光りとは無縁の鋭い映像センスと独創性だ。それでも、どこか感覚を麻痺させるようなBGMや、モーツァルトの美しい楽曲の盛り込み方に、父譲りの音楽センスを感じてしまう。演技派のサム・ロックウェルが一人芝居という難役をこなせば、名優ケビン・スペイシーのベルベットのような美声が物語に深みを与える。頭痛や幻覚、幻聴をきたすほど孤独な任務は、主人公サムの精神を蝕んでいくが、確かに存在しているもう一人の自分とは会話も出来るし共に仕事も可能。ミステリアスな任務の実態が、サムの心象風景と共に解き明かされていくプロセスが、実に上手い。SF好きの人ならこの謎の正体は察しがつくはずだ。

SF映画の成功の鍵は、現在をどう拡大投影するかの技にある。ミッションの全貌を知ったサムの選択は、たとえどんな状況にあろうともアイデンティティーを守ろうとする本能は奪えないという決意だ。さらに企業の非情なまでの利潤追求の姿勢への痛烈な批判でもある。ハリウッドの大掛かりなSFとは明らかに違う手触りの小規模・低予算の映画だが、アメリカ映画を含めた名作SFへのオマージュが垣間見えて、監督のSFへの愛情が伝わってくるようだ。山椒は小粒でもピリリと辛い。サスペンスフルでありながら哀しくて優雅な英国映画の佳作だ。
【75点】
(原題「MOON」)
(イギリス/ダンカン・ジョーンズ監督/サム・ロックウェル、ケヴィン・スペイシー(声)、他)
(オリジナリティ度:★★★★☆)

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◆ペンネーム:渡まち子
◆映画ライター、映画評論家
◆こんなお仕事やってます:
新聞、雑誌、インターネットで、映画評、映画コラム、DVD紹介などを執筆。他にも、映画コメンテーターとしてラジオ出演、大学での公開講座や企業主催の映画セミナーなど、映画に関する幅広い仕事をこなしながら活動中です。
◆青山学院文学部史学科卒業。西洋史が専攻で、卒業論文はベネチア史。学んだことを生きている間に有効に活かせるのだろうか…と、かなり心配。
◆エトセトラ:
古今東西の映画をこよなく愛す、自他ともに認めるシネフィル(映画狂)です。時に苦言を呈すこともあるその映画批評の基本は、映画へのあふれる愛情と自負しています。どんなダメ映画でも必ずひとつはあるイイところを発見するのが得意技。大のサッカー好きで、欧州リーグからJリーグまでTPOに合わせて楽しんでます。
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